食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『Sewol号と原発の危機管理』

2014年05月09日 17時00分41秒 | 日記

韓国フェリー沈没事故は未だ30余人の行方不明で厳しい環境の中で救出活動が続いている。私たちが住む松江市

とつながっている海の中で救出を待っていると思うと非常に不憫に思う。

今は救出に全力を挙げてと言う時期なのに救出方法、事故原因、責任問題にまつわることばかりが目に付く。現地

と対岸の日本では船会社の無責任さを取り上げ日本では安全管理が徹底されているから、このような事故は起こら

ないと繰り返し報道している。フェリーの運航管理に於いてはそうかもしれない。しかし私は忘れもしないサンフ

ランシスコ地震の際、高架高速道路が倒壊したのを評して専門家と思われる大学の教授が『日本では絶対にあり得

ない』と豪語していた。私にその真偽を知る由はなかったが、それだけ日本の道路は対策が取られているのだと思

っていた。

時が過ぎ1995年の阪神淡路大震災の時に高架道路はどうだったのか。みるも無残な姿になったではないか。サン

フランシスコ地震の時に大ぼらを吹いた大学教授がどんな言訳をしたのか報道はなかった。

嘘や悪意は必ずばれるものだ。天網恢恢疎にして漏らさず、まさにその通りだ。

東電の原発はどうだった。国や電力会社はおうむ返しのように安全・安心の大合唱、お金が欲しい自治体もバック

コーラスを担当したいた。津波対策が不十分と指摘され改善するチャンスはあったが、東電自身が安全性は確保さ

れているとして手を下さなかった。仮に何らかの対策をしていて今回のような事故を防ぐことができていたら、福

島県民に多大な迷惑をかけることはなく、東電も罪を犯すことはなかったのだ。

法的に東電が有罪になっている訳ではないが、こんな結果を残していながら『罪はありません』とシャアシャアと

した顔は許されない、だから罪があると私は言う。

福島原発は周辺の回復、廃炉など解決できないことの真っただ中にあり、更に困ったことはどんな原因でこうなっ

たのか調査も出来ないことである。しかし国や電力会社は原発の安全性を審査して再稼働すると明言し始めている。

過去に何度も言っているが『原因が分からないのに対策をしたから安全』こんな理論が成り立つはずはない。臭い

ものに蓋をして大切な人命を運んでいたSewol号、同じく臭いものが何か分からないのに蓋をして安全として再稼

働する日本の原発。

どちらも酷い話、『日本の安全は優れている』と勘違いしている内に再び痛い目に合わないことを神に祈るばかり。


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