『癌の歴史について』
そもそも『癌』なるもの、いつ頃から存在していたのか。日本の医学からすれば、
解体新書なる頃にやっと、臓器の実態について知識として吸収し始めた。手術
をするにしても外科的な治療が主で、内臓の手術などとても、できる状況にな
いから、病巣がどのようなものかも外見や触診で判断せざるを得なかった。
この点、西洋医学と呼ばれるものは日本のそれよりは格段に進んでいた。古代
エジプトのミイラづくりにしても、人体解剖なくしては不可能だから、臓器の知識
はずっと昔から持ち合わせていたのだろう。
だから癌のことについても、古くから知られていたのだろうかとネットで調べてみ
ると、本まで出版されているではないか。私が疑問に思うくらいだから、そんなこ
と当たり前と言わんばかりの情報がある。
その中から
『古代ギリシャの昔から何世紀もの間,ガンを恐ろしい苦痛を与えてから獲物
をむさぼり食うシャンクル (chancre:ラテン語のcancerから派生した「カニ」を意
味する単語)と同一視してきたことが,ガン=cancerの語源になっている』
どうやら、昔から癌は分かっていたらしい。当時から治癒の難しい怖い病気と
して恐れられてきたのに、未だ闘いが続いている。医学も進歩し続けている
が、癌はそれよりも早い速度で変化し続けているのだろうか。