食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

お見舞いの百合

2012年05月29日 18時26分09秒 | 日記

『雷』

昨日、関東地方は積乱雲の急速な発達により、大気が不安定になり、ここのと

ころ定例になりつつある、雷雨騒動で大変だったらしい。そのついで、ではな

いだろうが今度はこちらに飛び火し雷鳴を轟かせピカリピカリと光り、一時では

あったが激しい雨を伴った。丁度ハウスの中にいたが鉄パイプに囲まれた中

いるのは、どう考えても落ち 着くはずはないので一時、車に避難。

昨日、畑に水まきをしたのに・・・・・と思っていたが、この大雨と思われるもので

も畑の渇きは、ほんの表面を湿らせた程度のものでしかなかった。葉の下なん

かはお湿りにもならないくらい。

水まきをした箇所はしっかりと中まで水が浸み込んでいたから、昨日の水まき

徒労ではなかったようだ。

 

『笹百合のこと』

胃がんで亡くなった糸さんは山奥の出身で山野草などにも詳しかった。彼は

百合がお気に入りで、山肌などに咲いているのを目敏く見つけては、自慢

げに教えていた。

糸さんが入院していた時、私は山に咲いている笹百合を病院に持って行こう

と、花付きのいいものを選んだ。大好きな花だから喜んでくれるとばかり思い、

勇んで病室に。

ここまで読まれた方の中には、気づかれた方もおられると思う。百合の匂いは

い臭いがする。しかし強烈。病気で、しかも抗がん剤と共に闘っている患者

には、いくらいい香りと言われても、耐えられるものではないかも知れない。

こんなことには全く思いがいかなかった。看護婦さんに教えられ、笹百合は看

護婦詰所に飾り、遠くから糸さんが眺めるということになった。

ガサツな私のことだから仕方のないことかもしれないが、笹百合の花が咲くころ

なるとふと、このことを思い出す。そして、その頃に和歌か短歌かしらないけ

ど、その想いを初めて詠った

    病葉のわが友癒えし

      杯かわす

        笹百合の咲く

          八雲かな


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