なつの天然生活

うつ病の寛解を目指す なつの暮らし。日々の喜びと悲しみ、美味しいお店、パンやお菓子、小さな庭のこと。

待合いで記念写真

2005-04-17 | 着物あれこれ

迷った末に今回着ることにした小紋。色もピンク系だし、花模様なので、出してみたら「可愛すぎ~?」と思ったけれど、着ると意外に違和感がなかった。着るのは2回目。今年の雛祭りの日と今回。気持ちが優しくなるような気がする着物。結婚するとき、母が作ってくれたものなので、着ることが出来て嬉しい。待合で記念写真を撮った。久しぶりのお出掛け記念写真。

顔を「拡散」というので処理してみたら、かなり怪しい二人組みが出来上がりました…。決して不倫旅行ではありませぬ。

裁縫箱とお土産リスト

2005-04-17 | お出掛け

部屋の中にあるものを見てまわる。縁側沿いの部屋にクローゼットの中に可愛い鏡台を発見した。その前には、素敵な布張りの箱。あけてびっくり、裁縫箱。籐の椅子に座って、ゆっくりと半襟を付けることにした。「前に来た時は、こんなのなかったよね?」とりんに聞く。「覚えてないけど、あっても、その時のなつは、興味がなくて気が付かなかったのかもしれないよ」と彼。そうかもしれない。この2年半で私はずいぶん変わった。何よりも、着物を着て出掛けようなんて思うようになったのだから

可愛いアルバムも見つけた。イラスト入りのお土産帖。買い物大好きのりんは、もうお土産の選定に入っている。彼がこんなに買い物好きなことも、2年前には気が付かなかった。

旅館でチクチクと針仕事をする妻と、いそいそとお土産の注文票を書く夫。夫婦というのは、変わるもんです。


2年半ぶりの宿

2005-04-17 | お出掛け

この旅の目的は、美味しいご飯を頂き、ひたすらのんびり、この宿を楽しむことだ。宿には2時半に着いた。本当はチェックイン時間の2時、もっと言うなら、その前に着いて、「待合い」と呼ばれている玄関横の小部屋で、部屋の準備が出来るまでのんびり待つのが理想なんだけれど、私の準備が遅れたのと図書館で時間がかかったので、この時間になってしまった。ちょっと、残念。でも、そんな気持ちも部屋に入ると吹っ飛んでしまう。床の間には、艶やかな石楠花が一輪。この宿では、所々に季節の花が活けられ、その季節のしつらえがされている。そして、部屋に置かれているもの、使うもの、ひとつひとつが、全部、ひとつの美意識で、きちんと選ばれている。とても心地よい。私は、ここにあるものが全部好きで、とても幸せな気持ちになる。

あしたば茶と桜餅を頂いてから、早速、浴衣に着替えて、お風呂に行く。
坂を上った高台にあるこの宿の山桜は、まだ3分咲きだ。山桜の蕾と満開の桜を見ながら、昼の3時の露天風呂。疲れた神経と身体がぎゅーっと一気に伸びるような気がする。自分がリセットされる感覚。「生きていてよかった~~」とつくづく思う。そういえば、前回ここに泊まったのは、2002年の結婚記念日。もう2年半も前だ。その頃、私のうつ病もほとんど治りつつあり、介護保険事務所を手伝うバイトまでしていた。大変になったのはそれから。義父の癌が重くなり、毎日、車でりんの実家に通うようになった。モルヒネや他の薬をもらいに大学病院、近所のお医者さん、ケアマネさんのところを車で走り回る日々。自宅で見取るための準備。毎日の介護。義父が亡くなり、御葬式も終えて一週間ぐらいした頃、私のうつ病は、またどん底まで落ちた。それから1年。ようやく、回復し始めたころ、今度は自分の父の心臓の手術とその直後の死。その後のいろいろなこと。

この2年半、私はこのような自分のいたわり方をする時間を持てなかった。いや、こんな方法があることに気づかなかったのだ。よく、ここまでこれたと思う。また元気になれるような気がする。