女装子愛好クラブ

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和服で初詣③

2024年01月05日 | ★女装体験記
和服美女の久美子さんは、参拝を終えると露店を冷かします。
店主とのやりとりにも余裕が感じられます。
しかし、帰路に知り合いのお寿司屋さんとすれ違うことになってしまいます。
果たして、リードか?パスか?

 その代り自宅近くで、知っている人に出逢ってしまった。稀に行く駅前の すし屋のマスターが、矢張り三人連れ でこちらへ向かって来たのである。生憎脇道がないので逃げるわけにいかず、 仕方なく伏し目がちに擦れ違った。
 マスターの連れが 「凄い美人だ!どこの女だろう?」 「ほんと、本格的な支度だね」
 そんな会話をしながら、三人の目が 一斉にこちらに注がれた。気のせいか すし屋のマスターの目が、何かを言い たげに瞬いた。まさか?とは思った が、それは私の取り越し苦労らしかっ た。後日そのすし屋に行った時、格別 それらしい問い掛けがなかったからである。

 こうして何とか自宅に着いた私 は、寒さなんか何処へやらで、只ぐったり神経が擦り減っていた。取りあえず二階の化粧室に入り、三面鏡のス ツールにかけて鏡に映る自分を見た。 真白に塗り上げた顔や襟は、絖を湛えた青磁器のようにしっとりとし、メイクアップした眼や唇なども出掛ける時のままの美しさである。

 着物の方も、帯揚げが少し乱れお太 思う程度で、鼓が一寸下がったかな? 衿元や着付けも確かりしていたし、高島田も沢山の髪飾りも異常なかった。

「くみ子! とうとうやったね…………大成功だよ」
私は鏡の中の美女に賛辞を送った。
「有難う、最初はどうなるかと心配したわよ。でもあなたのお陰で成功する ことが出来たのよ。もう一度言うわね、 本当に有難うございました」

その夜、私はそのまま帯ひとつ緩めずず、盛装した女装姿を写真を撮ったり、狭い庭から初日の出を拝んだりした。そして女として冒険に成功した一里塚を心に刻む為に…………そして今後より女らしく美しい女装に励みをつける為に、お屠蘇で乾杯をした。

>そして女として冒険に成功した一里塚を心に刻む為に…………
女装子さんにとって外出は冒険です。
そして和服を着て混雑する神社に初もうでに出かけることはさらに大冒険です。
久美子さんはこれをサポート役の男性をおかずに行ったのですから、これは大大冒険です。

久美子さんの手記は昭和50年頃です。
このころは、お正月に晴れ着を着た女性を初詣や神社でもよく見かけたものです。
しかし、令和の現在、お正月ですが晴れ着の女性をみることはとんとなくなりましたね。
時代が変わっているのですね。


文章と画像の出所『別冊くぃーん7号』 1987年10月


追記です。
Xで着物だいすきのめいさんも初詣されていました。
https://x.com/metarion1/status/1742662692559822899?s=20
Xでは令和の着物女装子さんが活躍されています。
コメント
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