旧(アイマスな)駄目人間の溜り場

(アイマスにはまってる)駄目人間の駄目な毎日。の跡地。

奪取

2011-01-20 18:00:35 | 
作者は真保裕一。いわゆるホワイトアウトの作者。
偽札を作ろう、と大雑把に言えばそういう小説。

何ですが、文庫にして上下巻構成で1400Pオーバーらしいと、とても長い。
それには理由があって、3部構成になっており、
主人公が作中期間で5年もの長期に渡って偽札を作るという。
3部構成で、それぞれ借金のかただったり色々と目先に切羽詰った小目標というか、期限があり、
それに間に合わせるために偽札を作りながら、主人公の最終目標である、
「誰が見ても気づかない偽札」の作成を目指す。
この部ごとの期限というかがネックで、割といつも切羽詰っており、時間との戦いになり。
さらに、主人公たちが、できた偽札をヤクザを相手に使おう、という目標もあるため、
ただの偽札製作というだけではなく、「紳士同盟」のようなコンゲーム、
詐欺サスペンス様相も呈している。
これら合わさって、また、お札製作のほうも段階を踏んでどんどん複雑に精密になっていき、
主人公たちがいい感じにクズな人間なので、軽妙なノリと合わさって、引き込まれていく。

のりのいい文章もあって、割と勢いに乗ってさくっと読めて楽しかったです。
で、まぁ、ここで適当に感想とか書いているんですが、
自分の読んだ文庫の解説がまたうまくて。

えらく久しぶりに解説を読んでうまい、と思ってしまったほど、
本の良さをうまいこと書けていて読み終わったあとに感心しました。
書いた人は吉野仁さんていうのか、何の人だろうか?

そんなこんな。まともな感想になってないですが。