空豆ひとつ
空豆の空は
中身が少ないコトを
文字ってる
なんて
皮肉は
云わないでよ
きっと
春の空の下みたいな
広がりを
感じさせてくれる
若い匂いと
甘みが
ギュウッと
詰まっているからじゃない?
量は
少ない方が
よりありがたみを
感じさせてくれる
コトもある
ちょうど
ボクらの時間みたい
空豆は
キミの
耳朶みたいな
愛らしいカタチだし
皮を剥くと
キミの唇みたいな
やわらかな触感に
似てるから
つい
欲張って
手が伸びる
ノンアルコールビール
なのに
酔ってるみたいに
ふわふわ
夢見ごちだよ
「ワタシをダシに
愉しんでるわね」
そんな
空耳すら
聴こえてきそう
空豆
空言
空耳
空しいの
空じゃないからね
空々しいなんて
云わないでね
ヒトリの時も
キミを
想ってるボクのコトを