
ワクワクしない夏を
迎えるようになるのだろうか
いつの日か
幾つになっても
何があるワケじゃなくても
ジリジリと陽射しが照りつけても
やっぱり
夏はワクワクしてしまう
夏生まれだからだろうか
たぶん
それは
DNAレベル
ヒトは
自身が生まれた季節を
いちばん愛するらしい
瀬尾まいこさん
にも
いつも
ワクワクさせられる
ましてや
今回読了した作品の
タイトルは
『夏の体温』
どんな青春なんだよ〜
なんて
呟きながら
ワクワク
頁を捲っていった
キッカケや
環境は
たとえ理想とは
程遠くても
ヒトとヒトは
近しい感性のもと
出逢っていく
その中で
いかに
互いのコトバから
自身の中の
気付きやら
芽吹やらを
認識出来たかで
グッと
距離は縮み
体温は上がる
瀬尾まいこワールドは
教えてくれる
キャッチ出来るうちが
花ですよ
って

短編三作目の
おばあちゃんのひと言
『大人は待っとっても
何もやってきてくれんから
探さんとあかんわ。』
は
特に
グッときた
ヒトは
一生のうちで
大恋愛。
を
三回する。
と
巷では
云われているけれど
大友情。
も
きっと
数えられるほどだろう
常々
(このおばあちゃんみたいに)
過ぎてきたヒト。
を
自覚しているワタシには
このコトバは
心底
沁みた
もう
一から構築したりも
億劫だし
いま在るシアワセで
じゅうぶんなのにね
戻りたい時代も
戻りたい場所も
無い筈なのに
読み終えた後
ちょっとだけ
ヒリヒリした
知らないコトを
知っていった
あの夏が
出来なかったコトが
出来るようになった
あの夏が
この一冊の中に
押し花みたいに
鮮やかなまま
咲いている気がした
でもね
過ぎてきたヒト。
も
悪くない
振り向くと
ちゃんと
手を振ってくれているから
向日葵のように
何もかも
自身で決めたんだから
いまがあるんでしょう
って
手放したんじゃなくて
手に入れなかっただけ
なんでしょう
って