南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

組織化セミナー

2010-11-30 22:48:50 | ユニオン
連合本部から大出アドバイザーを講師にお招きし、「連合静岡組織化セミナー」を開催しました。

第1部は大出さんによる講演「組織拡大オルグの実践」です。
豊富なオルグ体験から話されたその“心得とポイント”に40名を超える参加者たちは大いに共感を覚えた模様です。
私は特に「組織拡大は労働組合の“本能的使命”である」という言葉に強く惹かれました。
戦後間もなくの組織率は56%を数えていましたが、60年後には20%を割り込み、今や18%台です。
いつしか労働運動は内向きの運動になってしまい、それが結果して労働運動そのものを滅ぼそうとしています。
あらためて“生命の増殖機能”が、あらゆる生命体の本能であることを再認識しなくてはなりませんね。

第2部は組織拡大を実践されているリーダー4名をパネラーとして、曽我副会長をコーディネーターとしたパネルディスカッションです。
スズキの直営代理店の組織化に取り組んで、いまや全国48支部、6750名の組織化を達成したI中央書記長。
親会社労組として子会社の労働組合づくりに奔走した国産電機労組のM委員長。
中立組合の産別加盟を丁寧なオルグ活動を通じて果たしたJAM静岡のK副事務局長。
三越伊勢丹で契約社員とパートタイム社員の組合員化を苦労して実現させたU書記長。
いずれも静岡県内での実例報告です。

終了後、大出さんやパネラーのみなさんから、さらに生声を聞かせてもらいました。
みなさんの苦労話をお聞きしながら我が身の至らなさを感じました。

参加者のみなさんも真剣に聞き入っていた様子、これからが勝負ですね。
久しぶりにワクワクいたしました。

国債利回りの意味

2010-11-29 15:45:56 | 経済
アイルランドへの緊急融資が決定しました。
EU加盟国とIMFの共同融資で総額850億ユーロ(約9兆4000億円)です。
国家財政が緊迫するとまずは国債を発行して資金調達をする訳ですが、国の信用力が低下すると国債利回りは上昇します。
リスクが高い分だけ金利を高めないと買い手がつかないからです。
それでも買い手がつかないと破綻してしまいますから、IMFのような国際的な機関から融資を受けることになります。
今回融資を受けた850億ユーロは返済しなければなりませんから、アイスランドでは最低賃金の引き上げや増税や社会保障の削減などを国際的に公約しました。
この問題は国内的にはまだ了解されておりませんので、政治的な混乱も予測されます。

国債は国家の借金だといいましたが、他方では商品としての投資先でもあります。
リスクをうまく潜り抜ければ高金利の商品になります。
そこに目をつけた悪徳ファンドが出てくると問題は複雑化してきます。

2年前、欧州各国の国債金利はほぼ5%台でした。
現在はどうなっているでしょうか?
ギリシャ:12%台
アイルランド:9%台
ポルトガル:7%台
スペイン:5%台
イタリア:4%台
フランス、ドイツ:3%台

国債金利の推移をみていくことも勉強になります。
最近の日本国債はどうでしょうか?調べてみて下さい。

秀吉号と久々の“お散歩”

2010-11-28 16:41:34 | Weblog
ようやくこの日がやってきました。
4月のお花見以来、なんと7ヶ月ぶりのランデブーです。
なぜか1月ほど前に前輪ブレーキが故障したので、直し立ての“秀吉号”。
スタートしてから30分くらいはご機嫌斜めでした。
ゆっくりゆったり二人で散歩しているうちに彼の機嫌も直った模様です。

行き先は駅方面とだけ決めてフラフラと右や左のわき道・小道を走ります。
道すがらに時々酒屋専門店を見かけますので、(そうだ、今日は酒屋さん巡りをしてみよう)と思い立ちました。

お店には、「済みません、今日は自転車なのでどんなお酒があるかだけのぞかせてくださーい」と断って入ります。
焼酎の量り売りをやっているお店、あの“魔王”を置いてあったお店、それぞれ小さなお店ばかりですがそれぞれの個性を感じました。
本日のトップ賞は駒形通りにあった「とみた屋」さんです。
焼酎、ワイン、ビールの品揃えもさることながら、日本酒のバリエーションが良かったですね。
お値段もかなり良心的でした。

フラフラしていたらすっかり道に迷ってしまいましたが、そのうちに国道にぶつかりました。
12時を過ぎていましたから、国道沿いの「戸隠そば」屋へ行きました。
しかし長蛇の列です。
我慢して並んでもゆっくりと楽しむわけにはいきませんから、即刻照準を変えてUターン。

馬場町の「第二美濃屋」さんに入りました。(あの静岡おでんの有名店「おがわや」さんの前の店です)
それはなぜなのかと問われても困りますが、いわゆる昔ながらの中華そば(ラーメン)が食べられそうな気がしたからです。
私たちの直感はピタッと当たりました。
しかも餃子も美味しくて、しかも気さくなおばあさんが最高です。
2階は町内会やサークルなどの会合に貸し出しているとお聞きしたのでのぞかせてもらいました。
カウンターとボックス席で詰めれば20人程度が座れます。
「私にもお貸し願えますか?」と聞いたところ、「喜んで…」とのご返事。
昼間は老人会に一人千円でカラオケボックスとして貸し出しているそうです。

25年間も寝たきりの91歳の母親を子どもたち3人で交互に看護している話やら、あれこれ話は進んであっという間に時間は過ぎていきます。
他のお客さんも入ってきたのを潮時にしてお店を後にしました。
浅間神社でちょっと休んでから、いつものようにヘロヘロしながら帰りました。

ああー、いい1日でした。
今度の休日が待ち遠しいですね。

国際政治の現実

2010-11-27 19:31:58 | 政治
北朝鮮から韓国へ向けた砲撃事件以後の各国の動きに注意を払いましょう。
これこそが現実に起きている国際政治の現場です。

今日の各朝刊1面の大見出しを見るだけでも勉強になります。

読売新聞「中国、米韓演習に反対 米空母接近を警戒」

日経新聞「中国 米韓・北朝鮮に深い憂慮  楊外相黄海の演習控え伝達」

毎日新聞「中国が米韓演習『容認』 EEZ内の実施に反対」

中日新聞「米韓演習に中国反対  延坪島北 北朝鮮内陸から砲声」

朝日新聞「中国、米韓演習に反対 あす黄海沖 北朝鮮も反発」

静岡新聞「米韓演習 中国が反対」


朝刊1面にこの記事がなかったのは2紙のみで、トップ記事は…。

産経新聞「瀕死内閣 ちらつく『解散』」

あかはた「核基地維持 日本側も望む」


産経新聞はよほど民主党政権が目障りだし、“あかはた”はよほどアメリカが目障りなんでしょうね。

異色なのは毎日新聞の「中国が米韓演習『容認』 EEZ内の実施に反対」です。
記事を読み進むとこう書かれてありました。
「…これまで中国の排他的経済水域(EEZ)内での軍事演習に一貫して反対してきた立場から、EEZ内での演習に反対することで事実上、演習を容認したとみられる」

さてこれからどうなるでしょうか。
中東の遠い国で起こっている事件ではありません。
お隣の国で今実際に起こっている事件です。
わが身に重ねて見聞してください。

交通政策立案に期待する

2010-11-26 20:36:14 | ユニオン
みなさんは「交通運輸産業労働組合協議会」という組織をご存知ですか?
私は連合静岡会長になるまで知りませんでした。
この組織は連合という枠を越えて、陸・海・空で働く運輸労働者の結集体です。
静岡県には空の産別組織はありませんから、JRや私鉄やタクシーやトラックや船などで働く10産別で構成されています。

連合静岡の労働相談にもタクシーや長距離ドライバーからの深刻な訴えが多くあります。
その度に、もう少しまともな業界ルールや法律整備が必要だと感じておりました。
しかしこの業界の労組組織率も低くて、しかも、ドライバー自身もどちらかといえば一匹狼的なところがあります。
そこを悪質経営者に突かれて、信じられないような悪条件で働かされているわけです。

今日、その「静岡県交運労協」定期大会がありました。
直接的に連合静岡の構成組織ではありませんが、要請を受けてご挨拶させていただきました。

「連合静岡の労働相談にも多くの相談が寄せられます。
その度に、業界のスタンダードルールの確立や、労働者を守るための法律整備の必要性を感じます。
せっかく民主党が政権をとったわけですから、みなさんが様々な議論をして、しっかりと現場の声を活かした政策提言をしたらいかがでしょうか。
その提言がバラバラでは相手も戸惑いますから、それぞれの利害関係を調整することも必要です。
中央は中央でやられているかもしれませんが、この静岡県にも衆院8名と参院2名の国会議員がいます。
みなさんが汗水流してつくられた議員です。
伝えるべきことはきちんと伝えたほうがいいですよ。…」

議案書を見ると「道路危険個所点検行動」など、運輸労働者ならではの活動もされています。
プロドライバーが危険と感ずる場所ですから、私たちのような素人にも危険個所ですね。
こういった現場点での意見なども、地協活動に活かしていただけるのではないかと思いました。
それぞれのみなさんが、その場その場で頑張っていることがよくわかります。
そんなパワーもうまく結集したいものですね。

考えること、考えても無駄なこと

2010-11-25 22:47:46 | Weblog
東遠地協定期大会から帰りの電車で考えてきたこと、友人の息子さんの死を知らされて思うこと…。

方々の大会や集会で様々な方の話を聞くとほんとうに勉強になります。

今日もそうでしたが、そんな話を聞きながら、私にとっての“良い生き方”とはなんだろうかと偉そうに考えます。

答えは出たり消えたり、きっといつまでも結論は出ないかもしれませんが、その答えを考え続けるところに意味があるような気がします。

私も人間ですから、人を羨ましく思ったり、自分が馬鹿らしく思えたりします。

それでも、そんなことを考えるだけでもいいんですよね、きっと…。


運命って分かりません。

ある日突然、元気な人が亡くなります。

将来ある若き人が、突然亡くなってしまいます。

そういうことを考えてもどうしようもありませんね。


こんな私ですが、ちょっとおかしくなっている日があってもいいですよね。

“ところ”変われど、ますますのご活躍を

2010-11-24 21:08:38 | ユニオン
湖西地協の定期大会がありました。
県内でも有数のチームワーク抜群の地協です。
そんな地協を作り上げてきてくれたS議長とN事務局長の両名が今回で退任されました。
ほんとうにありがとうございました。

「組織をまとめていくことは並大抵の努力ではできません。
“俺が”“俺が”の気持ちからは、なにも生まれてきません。
だから今、日本中がバラバラになってしまっています。
日本だけかと思っていたら、世界中がバラバラになっていました。
北朝鮮からの韓国領土に向けた集中砲撃にはびっくりしました。
欧州危機もアイルランドからポルトガルやスペインにまで飛び火する心配も出てきました。
米国ではオバマ政権の支持率が急降下しており、回復させるためになにかを画策するはずです。

そんなバラバラを誰が、どのようにしてまとめていくのか。
そしてどんな国を、組織をつくっていくのか。
これからの新しいリーダーには、そんな難しい課題がついて回ります。
常に遠くを見て時代を読み取り、革新的な行動も求められます。
今回退任されるお二人のリーダーの、さらなるご活躍を祈念いたします」

現代語訳「学問のすすめ」

2010-11-23 09:48:41 | 読書
学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)
福澤 諭吉
筑摩書房


斎藤孝氏(なぜ日本人は学ばなくなったのか)に興味を覚えてその著書を探していたら、この「現代語訳 学問のすすめ」に当たりました。
文語体で書かれた「学問のすすめ」はいつも手元に置いていましたが、ちょっと読みにくいんですね。
近代日本の始まりの時期に世に出た「学問のすすめ」の中には、その後の日本で大事にされている価値、考え方の基本がすべて入っています。
その日本らしさが失われつつある現代にあらためて復活させたい名著ですが、読みにくさが最大の難点でした。
その難点を克服しているこの現代語訳、ひょっとしたら私の探し求める「学問のすすめ」の伝道者にふさわしいかもしれません。
機会を見つけてぜひ著者にお会いしたいものです。

本の横帯には“最高の生き方指南書”と書かれてありましたが、決して誇大広告ではありません。
今、各地協との対話集会をやっておりますが、どうかするとどこかで基本的な認識のズレを感ずることがあります。
たとえば「組織内だけで充分ではないか」「地域に顔を見せる必要はない」…。
そのズレを修正させるヒントが、この本から探し出せるような気がします。

第12編からの引用
「一身の衣食住を得てこれに満足するべきだ、とするならば、人間の生涯はただ生まれて死ぬだけだ。
死ぬときには生まれてくるときと何も変わらない。
このようにして子々孫々と続いていけば、何百世代を経ても村(地域)のありさまは変わらない。
『世の中の人がみな小さいところで満足していたならば、今日の世界は、それがはじまったときから何も変わっていなかったに違いない』」

新潟にて思うこと

2010-11-22 20:49:23 | Weblog
会議終了後の時間を利用して新潟市内をちょっと見聞、どの道にもけやきや銀杏が街路樹として植えられています。
すっかりと色づいてあとは散るのを待つばかりでした。
運転手さんに「この街では欅や銀杏を街路樹にするというルールでもあるんですか?」と聞きましたら、「昔からそうだったので私には分かりません」との答えが返ってきました。
大量の落ち葉を掃除しているおばさんに「大変ですね」と声をかけたら、「もう少しの辛抱ですから」と笑って返してくれました。
静岡県人はこういった“辛抱”はきっと苦手ですね。
新潟美人と同様に…綺麗な街通りでした。

静岡からざっと4時間、往復8時間の新幹線、ちょっと腰が痛みます。
今回は慌しく帰路に着きましたが、またの機会があれば美味しい魚を食べて帰りたいと思いました。

対話集会の余禄

2010-11-21 10:02:55 | ユニオン
昨日の対話集会は2ヵ所で開催されました。
湖西地協と浜北・北遠地協です。
事務局長と分担をして、私は浜北・北遠地協に参加しました。
今回で4回目ですが、毎回新たな発見ができます。
話を聞きながらメモを取る手が思わず止まってしまうこともありました。
例えば、連合だけではなく「労福協」「ろうきん」「全労済」「ライフサポートセンター」についても意見をお聞きするわけですが、ある役員からこんな率直な意見が出てきました。
「そもそも“それ”が、何のためにあるのか。
“それ”は、なんのためにやるのか。
私もよくわからないから、組合員にはまったく伝わらない」
ここでも伝えることの難しさを感じました。

会場の都合で時間切れとなってしまうほど多くの意見が出されました。
場所を変えて第2ラウンド、ここでも会話は弾みます。
みなさんが連れて行ってくれたのは、炭火焼肉の「笑(しょう)」です。
浜北区役所の前にあるお店ですが、なんと前事務局長だったKさんが開いたお店でした。
中途退職された後、奥さんとお店を開かれたとは噂できいておりましたが、懐かしく嬉しく思いました。
お肉も新鮮で美味しく、なによりも酒飲みの気持ちがよくわかるお店ですから、ぜひみなさんもご愛用お願いします。(TEL 053-545-4129)