南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

何それ?“ノレソレ”

2008-05-31 22:51:45 | Weblog

時々、男は泣きたくなる。
女もそんな時があるらしいが、女はかまわず泣き出す。(ことがあるらしい)

男の中には宇宙が詰まっていて、本当に重たい。
女にもあるらしいが、重たくなると捨ててしまう。(ことがあるらしい)

リーダーは孤独だ。(女も男もなく・・・)
だから本当はいつも淋しい。
淋しい同士が男同士で時々飲みあう。
今夜は、“今夜が閉店だ”というお店で飲んだ。

好きな日本酒、初めて食べるツマミは、何それ?“ノレソレ”。
アナゴの稚魚だという。
生シラスの“アナゴ”版だ。
洒落た鮨屋にはあるらしいが、私にとっては初体験。
なかなか乙な一品だ。

楽しく飲んで、帰りのバスでドラマ?遭遇。
9時を過ぎると最終バスまではあと1本。
いつもの私の指定席は後部座席最右翼の目立たない席。
今夜は先客がいる・・・なにやら絵になりそうな初老のカップルだ。

空席ができはじめたら、組んでいた手を離してそれぞれ別シートに移った。
降りた停車場は一緒だ。
私の頭の中は小説家“浅田次郎”状態になってしまう・・・。

今日もいい1日でした、ありがとう。
明日もいい1日でありますように。


あと4年しかない!

2008-05-30 12:43:41 | ユニオン

5月19日ブログ「他人事ではない年金制度の行方」が反響を呼んでいる。
それぞれの企業の退職金制度について関心をもちはじめてくれたのだ。

連合静岡プロパー職員にも退職金制度はあるが、わずか5名であるから毎年百万円ずつ「退職積立金」口座に積み立てており、現在残高は約2600万円。
低金利だが安全な静岡労金の定期預金で保全している。
退職時には一時金として支払われるが、今後組合員が増加していかないと大変なことになる?とハッパをかけている。

しっかりした企業では退職金制度を企業年金契約として、主に生命保険会社や信託銀行に委託している。
これを「税制適格退職年金制度」と呼び税制の優遇措置が受けられる。
1962年に導入された制度で、それ以前の税法では企業が社外積立をしていると従業員への給与とみなされ課税されていた。
「適格」という言葉は、この税制優遇措置が適用される適格な年金という意味である。
この制度を利用している企業では、退職時に一時金や年金として退職金を受け取れる。

これが4年後には廃止されるのである。
そのままにしておくとどうなるか?
掛け金は退職金の前払いとして従業員に分配される。
仮に私の定年時退職金が1000万円だとして、4年後に500万円が分配されたとしよう。
もちろん「退職金規定」を変更しなければ“貰い得”になるが、まあそんなことはない。
定年時退職金は残額500万円となるだけでなく、分配された前払い金には一時所得として多額の税金が課されるのだ。
おまけにおもわぬ500万円はあっという間に消え去るだろう。
暗いであろう老後はますます暗くなるのである。

これでは困るから他の制度に移行する動きが急ピッチで行われている。
およそ4パターンに整理されようが、それぞれメリット・デメリットがある。
従業員全員に影響する重要な問題だ。
労組役員たるもの、真剣に勉強しよう。

制度移行の情勢を見てみると確定拠出年金への移行が目立つ。
問題は資金運用、資金運用のプロの立場から見ると従業員の老後や福祉などは関係ない。
彼らは今、世界中の資金(年金資産も含まれる)を掻き集めて、石油などの商品市場に向かっている。
投資対象として値上がりしたものはいつか必ず暴落する。
その現象をバブル崩壊という。
老後の生活資金までもがバブルと消えないように注意しよう。

繰り返すが、労組役員として真剣に勉強しよう。


公も私もライフスタイル転換期

2008-05-29 23:03:09 | ユニオン

燃料費高騰でマグロ漁業の危機。
スーパーで売られているマグロも庶民には高嶺の花になるかも?
ありとあらゆる食料品が値上がりしはじめた。

○○での雑談・・・昔を知る年寄り(私を含め)は、食い物の乏しい時代を経験しているのでたくましい。
「刺身や卵や肉などは、正月や祝い事のときしか食べられなかった」「バナナも病気のとき以外は見たことなかった」「おかずは梅干と黒ハンペン」などなど騒がしいこと騒がしいこと(威張れることではないが・・・)。
いろいろと話をしているとどうやら貧食と飽食の境界線は“脱脂粉乳”あたりらしい。

心配なのは値上げよりも食べ物が手に入らなくなってしまうことだ。
メタボなんぞはどこかへ吹き飛んでしまうだろう。
欧州諸国は70年代に米国が大豆禁輸政策をとったときから、それに対応して食料自給率を高めてきた。
日本は逆に減反政策や耕作放棄によって6割台だった自給率を4割以下まで落としてしまった。
ここにも国策の違いが見て取れる。
ドイツやフランスの優雅な田園風景、日本が道路に税金を注ぎ込んでいる間に欧州諸国は農業(農協にではないよ・・・)にコストをかけてきたのである。

今日は東遠地協3役と意見交換会をもった。
ここを皮切りに県内11地協で同様の会合をもたせていただく。

日本はまさしく大転換期にある。
従来の延長線上につくられている様々な社会の仕組みを、これから予測される将来図に適合させた仕組みに変えていかなければ我が日本はもたない。

公の世界も、私の世界においても、そのライフスタイルを大転換させるときである。
(かかりつけのお医者さんに厳しく私のライフスタイルを責められております。イチロー選手に責められるヤスオ首相の気持がよく分かりました)
参加の役員同士、お互いに仕事以外で好きなことを自慢しあった。
釣り、テニス、蘭づくり、ドッジボール、野球・・・ここにもいい仲間が大勢いた。

ありがとう、いい1日でした。
明日もいい1日でありますように。


失礼しました

2008-05-28 18:00:46 | Weblog

今日、「骨髄バンクを推進する会」の役員さんが挨拶に見えた。
1年に1回程度しかお会いすることがないので、その都度の名刺交換となる。
会長さんが交代されたとのことでご挨拶に見えたと分かったが、雑談の中でずいぶん失礼をしてしまいお詫び申し上げた。

過去「不治の病」とされていた白血病や再生不良貧血などが、“骨髄移植”という治療法が確立されたため患者さんの命が救われるようになった。
しかし健康な骨髄提供者が必要であり、「骨髄バンクを推進する会」では全国30万人の骨髄ドナー(提供者)を登録することを第1目標として活動してきた。
ようやく30万人の目標は達成し、活動は第2段階に移ってきたという。
それは社会全体に対して骨髄バンクの理解を深めることだという。

骨髄移植を行うについては、骨髄採取のために3~4日間の入院を必要とする。
ドナーに危険性はないにしても家族の理解が得られなかったり、会社が休暇を許可してくれなかったりして、本人は同意しても断念せざるを得ないケースが多いという。
なかなか苦労が多い活動でもあり、失礼ながら・・・と、役員さんの立場をお聞きした。
裕福なお医者さんのボランティアか役所の方かと思って聞いたのであるが、会長さんも若い事務局長さんも民間企業のサラリーマンだという。
今日も有給休暇をとっての訪問活動だと聞いて頭の下がる思いであった。

定例会や献血コーナーでの骨髄バンクPR活動などで、毎月2~3日は休日もつぶれ、すべて無給ボランティアで活動しているという。
なにをさておきそんなことも知らずに失礼なことばかり聞いていた私自身が恥ずかしくなってしまった。
ドナー登録は54歳までしかできないので私はドナーになれないが、まずは会の存在を広く知ってもらうことのお手伝いから始めようと思った。


オタクの聖地?

2008-05-27 23:27:06 | Weblog

2日間の東京出張。
御茶ノ水のビジネスホテルに泊まったので、会議終了後、近くにある“オタクの聖地”を訪ねた。
昔は電気街として有名だったが、今では“電車男”や“萌え文化”の方が有名になっている街だ。
好奇心で1時間あまり歩いたが、残念ながら噂のメイド・イベントには出会えなかった。
しかし、噂どうり外国人観光客の多さにはびっくり。
地図を片手にカップルやグループで秋葉原を闊歩していた。

それにしても東京には人間の欲望をかきたてて喰い物にする化け物が住んでいる。
日本有数の電気街にはいつしか「オタクショップ」ができ、いつしか「アダルトショップ」が軒を並べていた。
純粋にパーツを捜しにきた地方の若者や、まともな外国からのお客様に、こんな秋葉原は見せたくないものだ。

石原慎太郎よ、国を憂う前に東京都を憂いたまえ。


青大将出没す

2008-05-25 18:01:11 | Weblog

雨上がりの午後、庭木の手入れに汗を流す。
ようやく1本だけ仕上げて、足元を掃除していたら珍客が現れた。
子供の頃にはいくらでも見かけた青大将だ。
そういえば隣の家では木の上にあった鳥の巣がやられたと騒いでいたし、最近はネズミが減ったとの話も聞いた。

昨夜、お袋が話した昔語りを思い出す。
私が生まれても家には面倒をみてくれる人はいないし、生後半年足らずの私を連れて山へ出る。
小屋にひとり置いて茶摘をするが、気になって何度も何度も様子を見に来たそうだ。
乳飲み子はいい匂いがするからヘビに飲まれるという噂を真剣に信じていたのである。
ヘビ除けに「鎌」を枕元に置くと良いと言われ、そうしていたというが、いま思えば「ヘビ」より「鎌」の方が怖かろう。

小学生の頃は青大将やシマヘビなどを見つけると、尻尾をつかんでクルクル回しては遊んだものだが、さすが今日はできなかった。
この庭木のあたりに青大将が住んでいることも内緒にしよう。
昔私を飲み込まなかったお礼と、下手に騒げば女房が雑草むしりから逃げてしまうからだ。

もうじき蛍もでてくるだろう。
田舎生活ってほんとうに楽しい。


至福の2700グラム

2008-05-24 19:48:51 | Weblog

二人目の孫が生まれた。
もうこうなると完全なるおじいちゃんだ。

今日、家族(爺・婆・女房&俺)そろって顔を見に行く。
こわごわと抱かせてもらう。
まるで雛鳥のような暖かさ。
しばらく抱いていたら笑顔を見せてくれた。
なんという笑顔か。
もうメロメロである。

帰りに寄ったスーパーで前を歩くお袋の後姿、しっかりと背中が丸くなっていた。
そんなことにも気づかなかった自分を発見した。
孫が増えた分だけ私も歳を取ったが、回りも同じように歳を取るんだね。


真の生活保護政策

2008-05-23 21:33:41 | 政治

大阪で実施された「ネットカフェ難民の実態調査」、なんと妊婦の“ネットカフェ難民”までが登場した。
ここに至るまでの経過は各人色々であろうが、なんと痛ましい時代であることか。
“ネットカフェ難民”と聞けば若者を思い浮かべるかもしれないが、中高年にも多く存在する。
その先にある姿は、生活保護やホームレスである。

静岡県内の生活保護世帯と人数(1ヶ月平均)を調べてみた。
          (世帯数)   (人数)      
平成13年度   9,003  12,181
平成14年度   9,734  13,080
平成15年度  10,498  14,068
平成16年度  11,431  15,320

年間通して県内全体の生活保護金額も、13年度:223億、14年度:237億、15年度:258億、16年度:272億とうなぎのぼりである。

生活保護法は憲法25条「健康で文化的生活」理念に基づき制定されている。
しかしこれだけ広がった格差社会の下では、根本的対策を講じない限り、近い将来に制度が破綻することは明白である。
どうすればいいか。

真剣に「弱者のサポート」をすることだろう。
具体的には、貧困層などの人たちが“自分の力”で生きていけるようにすることだ。
“自分の力”で生きるということは“働く”という意味である。
働く職場がなければ職場を作り、技能がなければ技能を教え、意欲がなければ意欲を与えていかなければならない。
倦まず弛まず、諦めないで粘り強く、そして温かくサポートすることが必要だ。
行政はそのための財政措置をもっともっと考えるべきである。
後手に回れば生活保護はますます増えていく。

現在一人当たり生活保護費用は上記数字を逆算すればわかるが約180万円である。
千人ずつ増えている勘定だから、年間18億円ずつの税金負担増だ。
病気になってから考えるのか、病気にならないよう手を打つか?
予防保全の考え方と同じである。
しかし現実は逆方向を向いている。

新自由主義思想の下で、“自己責任”という言霊に支配されている日本の姿が、“ネットカフェ難民”を透して見えてくる。
憲法改正というと9条ばかりが取り沙汰されるが、実は憲法25条も狙われていることを知らねばならない。


“子ども格差”

2008-05-22 12:47:42 | ユニオン

週刊東洋経済5月17日号の特集は“子ども格差”。
大阪堺市の職員が市長の特命を受けて調査した「保護受給層の貧困の様相」報告書が紹介されている。
タブーとされてきた個人のプライバシー情報に深く立ち入って調査したからこそ真実味を帯びて読者に迫ってくる。

夫婦子一人世帯の月額教育費を階層別にも調査している。
富裕層(第5・5分位) :8,116円
下層(第1・10分位)  :742円
最下層(第1・50分位):365円

ある意味、分かっていたことだが、様々に実データーを示されると衝撃的だ。
東大生の親の平均年収が1000万円以上である、という東大「学生生活実態調査」報告も頷ける。
学歴、出世、年収のどれをとっても親の階層が子どもの将来に大きな影響を及ぼしている。
親の影響は子どもの離婚率にまで及ぶのである。(離婚経験の伝播)

都市間格差も“子ども格差”にまで及ぶ。
妊婦検診への公費助成回数も、東京23区の14回から京都市の1回まで、行政の方針や財政力で大きく異なる。

東洋経済では格差の世代間継承は30年前から始まっているという。
その格差が小泉改革によって極大化し、日本がアメリカ化しつつある。
雇用格差は「政権交代と労働運動」の手により解消を図らねばならない。

特集“子ども格差”は最後にこうまとめている。
『子どもたちの格差は、格差を生み出すのが教育だとすれば、格差を埋めるのも教育だ。
教育や社会保障を誰もが利用できることこそが、子どもたちの未来を希望に導くのである』

「富裕層の子どもは富裕層」「貧困層の子どもは貧困層」というように格差が固定化されると、社会に活力がなくなり停滞していく一方である。
格差の固定化を避けるために、具体的にどうすればいいのだろうか。
やはり東洋経済が主張する「誰もが充実した教育を受けることができる」社会を目標とすべきだろう。

本日開かれた県教組の定期大会でもあらためて教育の充実についてお願いをしてきた。
“子ども格差”をなくしたり、充実した教育環境の実現のためには最大にして最後のチャンスである“政権交代”をなんとしても果たさねばならない。


社会保障の財源問題

2008-05-21 20:54:01 | 政治

20日の朝日新聞トップに「消費税9.5~18%の試算」という大見出し。
政府の社会保障国民会議が公表した試算だが、基礎年金の財源をすべて税でまかなった場合に必要な消費税率とのこと。

社会保障給付のための財源調達は大きな問題である。
誰がどのように負担するのがBetterか?
先進諸国の負担比率を調べてみると面白いことがわかる。
スウェーデンとフランスは企業のウェイトが高く、デンマーク・イギリス・ドイツは税収に財源の多くを求めている。
日本はお国柄をあらわしているようで、折衷案というか、企業・労働者・税収がほぼ均等に負担している。

今回の試算で根本的におかしく思うことは、日本の税制全体の枠組みや国家の生活保障政策などが議論されていないことである。
消費税をアップして社会保障の財源にあてたとして、負担が軽減する企業側の法人税はどうするのか。
所得税や問題になっている道路特定財源などはどうなるのか。

経済界では、「企業負担が減る分は従業員に還元する」としているが、最高の収益を上げてもベアはしないし、企業規模別の格差は大きくなる一方で一向に改善されていない。
仮に還元がされたとしても、中小企業や非正規労働者はまた取り残されてしまうことは疑いない。

我が国の勤労者福祉はヨーロッパなどと較べて過度に企業に依存してきた。
だから国の社会保障政策などが他の福祉国家に較べて劣悪であってもなんとかなってきたのであろう。
反面、企業間の優劣が単に賃金の格差にとどまらず、従業員の生活全体に格差を生じさせてしまっている。
このような企業社会中心の変革も意図しての消費税論議とはとても思えない。

やはり政権交代を果たして税のとり方・使い方の根本から変えねばなるまい。