南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

長くて短い物語①

2009-08-31 17:48:29 | 政治

ようやく念願であった“政権交代”が果たせました。
何人かの方々になぜこんなにも民主党が大勝(308議席)できたのかを聞いてみました。
①自民党政治に対する不信・失望から、票が民主へ流れた。
②政権交代がテーマというわかりやすい選挙であった。
③変えなくてはならないという気持が強かった。
ざっとこのような意見が聞かれました。

私も、小泉旋風で惨敗を喫してから政権交代を実現するまでの4年間を、大急ぎで振り返ってみました。
この4年間は私自身にとっても、連合静岡の事務局長そして会長として深く関わってきた4年間でもありました。

2005年の衆院選惨敗後の連合静岡定期大会で、私は事務局長に就任いたしました。
次期総選挙まで民主党応援団として物心両面で支えていこうというみなさんの総意でスタートラインに立ちました。

「自民党を変える。変わらなければぶっ壊す」、多くの国民は小泉さんのその言葉に望みを託しましたが、圧倒的自公勢力をもって自民党ではなく日本社会を変えていきました。
小泉さんからバトンを受け取った安部内閣ですが、国民の期待を裏切る自民党政治に対して、支持率は急激に低下していきました。

米国では、11月の中間選挙で民主党が圧倒的勝利を収めました。
格差社会という言葉が日常的に聞こえ始めた06年年末が、日本にとっての“時代の振り子”が振り切られたターニングポイントだったのかもしれません。

(続く)


政権交代成就する

2009-08-30 20:40:12 | 政治

なんと午後8時5分には県内7選挙区に当確が出されました。
あまりの速さに拍子抜け、残る1区も8時30分前には比例区で当確が出て、全区勝利です。
完全に政権交代が成った瞬間です。

51年生まれの私が知る我が国の政権交代は、93年の細川内閣とそれを引き継いだ羽田内閣、わずか10ヶ月間の記憶だけです。
かすかに覚えているのは真夜中(午前1時)の細川総理の爆弾記者会見だけ。
さあこれからだ!という私たちの期待を見事に打ち砕いてくれました。

一方のアメリカはどうでしょうか。
51年以降の大統領の移り変わりを拾ってみました。
民主→共和→民主→民主→共和→共和→民主→共和→共和→民主(クリントン)→共和(ブッシュ)→民主(オバマ)でした。
米国には日本のような解散はありませんから単純比較はできませんが、それにしても我が国はあまりに異常でした。

その異常な日本に本格的な政権交代可能な政治風土がいよいよ誕生しました。
勝利した民主党には、これから政権与党としてのより一層の努力と精進と奮起を願います。


民のかまど

2009-08-29 17:13:35 | 政治

昔々の話です。
仁徳天皇という方がおりました。
高台にある宮殿から見下ろすと、民家のかまどから煙が立ち昇っていないことに気づきました。
「民のかまどより煙が立ち昇らないのは、貧しくて炊くものがないからではないか?
都でさえこうだから、地方はなおさらひどいであろう」
そう言って天皇は、「向こう3年間、税金を取ることを止めなさい」と側近に告げました。

それから3年、天皇は高台から見える民家のあちこちから炊煙が立ち昇るさまを見て、皇后にこう呟きました。
「見なさい。これで私も富むことができました」
それを聞いた皇后は不思議に思い、天皇に尋ねます。
「不思議なことをおっしゃいますね。
宮殿の塀や垣根は崩れ、屋根さえ破れているというのに、どうして富んだといえるのですか?」

「よく聞きなさい。
政事は民を本としなければなりません。
その民が富んでいるのだから、私も富んだということなのですよ」

そのうち、あまりに荒み果てた宮殿を見た民衆の方から、「税を納めるからどうか宮殿を修理してください」と陳情が出始めました。
しかし天皇は、さらに3年間税を免じ、やっと6年後に税を復活し、宮殿を修理しました。

新古今集に収められた和歌のひとつが意味する話でした。
「高き屋に のぼりて見れば 煙(けぶり)立つ
民のかまどは にぎはひにけり」

民主党の政権下では、こんな政治を目指してもらいたいものですね。
期待しましょう。

いよいよ明日は歴史が塗り変わる日になるか、ならぬか?楽しみですね。


もう人任せではいられない

2009-08-28 18:42:23 | 経済

景気は回復基調にあると豪語していた自民党、しかし雇用状況はまだまだ大底を脱しきれません。
今日発表された完全失業率(全国)は、5.7%と過去最悪でした。
県内の有効求人倍率も昨年9月に0.99倍と1.0を切ってから下がり続けており、この7月も0.38で過去最悪を更新しました。

8月10日に開催された緊急経済対策諮問会議で、あまりの対応の遅さに苦情を呈したら、川勝知事は早急に対応することを約束してくれました。
そして本日、雇用創出事業の「民間からの提案募集要項説明会」が開かれました。
事務局長と2人で参加しましたが、もう人任せではなく私たち自らも、国からの基金を使う「緊急雇用創出プラン」の利用を検討したいと考えております。

なぜこんな社会になってしまったのでしょうか?
答えは簡単です。
経済界のリーダーと政府のリーダーが、意識的に産み出した社会なのですから当然です。

1995年、千葉県舞浜に14人のトップ経営者が集まりました。
有名な「舞浜会議」です。
オリックスの宮内社長は、「企業の目的は株主にどれだけ報いるかだ。雇用や、国のあり方まで経営者が考えることはない」との意見。
新日鉄の今井社長は、「それでは国賊だ。我々はそんな気持ではいけない」。
2人の意見が衝突し、結局“日本的経営”論(今井さん)は負けてしまい、“アメリカ的経営”論が色濃い「新日本的経営論」なるものが跋扈していきます。
“柔軟な雇用”という耳障りのいい言葉に騙されて、“労働者派遣法”の改正などにより、日本の雇用環境はその後、様変わりをしていきました。

企業の輸出競争力は、人件費コストが下がりますので上昇します。
おかげで直近10年間で年間輸出金額は50兆円から80兆円に大幅増加しました。
しかし国民生活は逆比例して悲惨になっていきます。
生活保護世帯は63万世帯から120万世帯へ。
1世帯あたりの平均所得は650万円から550万円と、100万円も減少。
自殺者は24千人から33千人へ増加しています。

そして昨年の秋、米国発の金融危機で輸出企業の雇用に大激震が走り、今日を迎えています。
その昔、日本の資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一氏は、経営者の志は「世のため人のため」と教えていました。
政権交代を目指す民主党の鳩山代表も、「道徳ある経営」であるべきだと語っています。
もうじき日本の社会が大きく変わります。
多少の混乱はあるかもしれませんが、「分かち合い」「世のため人のため」「道徳ある経営」をぜひみなさんとともに実現しましょう。


“慢心”は“情”に負ける

2009-08-27 19:16:37 | 政治

朝日新聞に“320議席”の大活字が躍りました。
投票日3日前の朝刊です。
非常に危うい兆候が現れてきそうな心配が・・・・。

昨日あたりから信じられないような“泣きつき大作戦”がとられはじめました。
地縁・血縁で固く結ばれた強固な後援会組織をもっているからこそできる最強、最後の作戦がいよいよ動き始めた模様です。

激しく競り合う選挙では、1票1票が命です。
こちらの1票が競り合う相手に流れれば2票の差が生まれます。
10票なら20票、100票なら200票、1000票なら2000票の大差がつきます。
はっきりと相手陣営(我が方)だとわかっている人にも駄目元で激しくアプローチしてくる情報がびんびんと入ってきます。
これこそが自民党の持つ火事場の糞力です。

新聞情報で優位と報道されている選挙区には残念ながら気の緩みが生じてしまいました。
あと3日、最後の最後まで気を抜かずに、勝ち抜く覚悟、やりきる覚悟を思い起こして頑張ってください。


川勝知事へ対県要請

2009-08-26 17:18:45 | ユニオン

毎年恒例の対県要請書を県労福協とともに本日、川勝県知事に提出しました。
単なるセレモニーにならないようにとの川勝流でお互いの自己紹介も省略し、いきなり本題に入りました。

「言いっ放しにならないように、聞きっ放しにならないように・・・」というコメントも川勝流です。
要請事項に対する知事の質問にもなかなか厳しいものがありました。
「ファミリーサポートセンターの利用に際して、市町の境界を越えて相互利用できないとありますが、改善しなくてはなりませんね。それはどこの市町ですか?早速動きましょう」
「・・・・・・」
「勤労者への利子補給制度大切ですね?いったい幾ら位必要なんですか?」
「・・・・・・」

川勝知事に要請をする時には、それなりの心構えと十分なる準備が必要です。
緊張感あふれたなかにも、新しい息吹を感じた懇談会でした。

緊急雇用対策で静岡県は、民間アイデアの募集を始めました。
そのことについても説明がありましたが、みなさんも奮って参加ください。
企画提案団体と静岡県とで委託契約を結んで新規事業を実施するものです。
詳しくは8月28日に「事業説明会」がありますので、興味ある方は参加してみたらいかがでしょうか。
時:8月28日 午前10時30分から1時間程度
所:静岡市あざれあ「大ホール」


川勝流“現場主義”

2009-08-25 13:42:09 | 政治

静岡空港は前・石川県知事のクビと引き換えに立ち木を切って完全運用の道が開かれました。
2500m用にラインを引き直して27日には完全開港する予定の静岡空港。
ところが7月中旬、またまた大問題が発生します。
立ち木は除かれましたが、伐採後の跡地周辺で、高さ制限を超える立ち木ならぬ“笹竹”が見つかったのです。

県側は地権者と交渉しましたが埒が明かないままに日が過ぎていきます。
川勝さんにそのことが知らされたのは8月12日でした。
「どうしても笹竹を切ってもらえないために、完全開港は延期せざるを得ません」

県行政としては打つ手なしで、いよいよ困り果てて県知事に報告したのです。
びっくりした川勝さん、韓国行きのスケジュールを目前としており、時間が残されていません。
しかし川勝さんはあきらめませんでした。
県行政側は川勝さんが求めた地権者との接触に抵抗したために、某県議を通じて地権者に面会を求め秘密裏に会うことにしました。

当日(16日)、ダイレクトに現地を訪れた川勝さんに地権者は面食らいました。
「現地主義にもほどがある!」と当初は怒っていた彼でしたが、彼の軽トラに乗せられて川勝さんは笹竹を見にいったそうです。
夜遅くまで地権者と話し合った結果、今後の協議を約束して笹竹の伐採に応じたそうです。

立ち木問題であれほど県庁内の隠蔽体質が問題となったにもかかわらず今度は笹竹問題。
悪いことは上に上げない、悪い情報は隠す体質、長い間自民党政治が続いていた弊害がここにも色濃く現れました。

情報開示を公約とした川勝さん、自らのスケジュールも県庁HPで公開しはじめました。
この笹竹問題も24日公表いたしましたが、まだまだ改革しなくてはならない県行政はいっぱいありますね。
やはり政権は交代しなくてはならないといういい証拠です。
自民党が組織的に展開している怪文書作戦など吹き飛ばしてしまいましょう。


腐ってしまった鯛

2009-08-24 21:02:17 | 政治

今日は終日苦戦が報じられている西部地域の単組オルグに汗をかきました。
現職自民党代議士が必死になってそれこそ死に物狂いで街頭に立っている姿も拝見しました。
30人程度の会社へお邪魔したときに、これまで一度も来たことのない自民党候補者が今回はもう2回も来ているとも聞きました。
我が候補者より回数も多いし、必死さも伝わってきたと話していました。
さすがは自民党!“腐っても鯛だ”と感心しましたが、別の訪問先で聞いたネガティブキャンペーンを知り、愕然としました。

完全な違法ビラ(冊子)「労働組合が日本を侵略する日・・・民主党にだまされるな!」という3流週刊誌のようなタイトルの冊子を全戸ポスティングしているとの話です。
実物は静岡事務所に戻ってきて確認しましたが、あきれてモノが言えません。
どうみても怪文書の類です。
どうやら西部地区だけではなく全県下(全国?)で組織的に展開している模様です。
他にも「鳩山代表の個人献金疑惑」の中傷ビラなども組織的に撒かれている模様です。

“腐っても鯛”の意味は、「本来すぐれた価値を持つものは、おちぶれてもそれなりの値打ちがある」の例えです。
いよいよ自民党は本当に腐ってしまったのかも知れません。


選挙期間中の文書図画規制

2009-08-23 13:26:05 | 政治

選挙期間中は、このブログに書き込みをしようとすると「選挙期間中は公職選挙法にご留意ください」とのコメントが出てきます。
ですから期間中の言い回しには注意しなくてはなりません。

鹿児島県阿久根市の竹原市長は、自分自身のブログで選挙期間中でもかなり際どい表現をすることで有名な人でした。
その竹原氏が、この総選挙においても大胆に自分自身の支持する候補者名と支持政党を明言し、物議を醸しております。
労働組合嫌いの竹原氏ですから、もちろん私たちの支持政党とは異なりますが、その勇気には敬意を表します。
注目すべき点は、公選法に抵触するか否かの問い合わせに対して、市選管が出した結論です。
書き込み内容に、「よろしくお願いします」「投票してください」などの表現が使われていないから、「当選を目的とした選挙運動には当たらない」という判断の模様です。
単なる個人(竹原氏)の意思表明にすぎず、問題ないとも解釈できます。

敵ながらあっぱれとエールを送りたいと思いましたが、総務省見解は“一理はある”が、選挙運動か否かは“総合的に判断する必要がある”として、あくまで慎重な姿勢を崩していません。
竹原ならいいが、○○は選挙違反だとなりかねませんから、まだ野党応援団のうちは、気をつけねばなりませんね。
しかしネット選挙の開放に向けて一歩前進した感じがします。

それにしても今日のサンプロ、冒頭で「麻生さんがんばれ、私は麻生さんを応援する」とつい本音をしゃべってしまった“毒舌田原”さんにはびっくりしました。
番組には抗議電話が殺到したそうですが、当然ですね。
そのほかにもマスコミ誘導で「勝たせすぎるのはいけないと思う」などの発言が出始めていることに危険な作為を感じてなりません。

あと1週間、みなさんとともに汗をかいて、歴史を塗り替えたいと思います。


コペルニクスを超えろ

2009-08-22 17:16:17 | 政治

久しぶりに昔通った清水の床屋さんへ行きました。
話題は自然と総選挙後の政権に移ります。
「どちらに政権を任せたらいいのか迷いますね」とは、親父さんの言葉です。
私の立場を知っていての発言ですから、変えることに迷いを持っている証拠です。
こういった迷いを感じている人たちは大勢います。
なにしろ戦後ずっと続いている自民党政権ですから、それ以外は考えられないのでしょう。

16世紀まで私たちの住む地球が宇宙の中心にあり、回りの天体が動いているのだと人々は固く信じていました。
天動説ですね。
天文学者のコペルニクスは、これに対して宇宙が太陽を中心として回っているのだとする地動説を唱えました。
この地動説を論文として発表したガリレオは裁判にかけられ、二度と地動説を唱えないことを宣誓させられたくらい衝撃的な出来事でした。

これと同じように我が国では、政権交代は革命的なことだと思われています。
成ってみて初めて真実が分かったときに、この国に新しい可能性が芽生えてくるような気がします。

「“変える勇気を!”持ちましょう」、と親父さんには話しました。