南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

タックスヘイブン

2012-02-29 17:05:30 | 経済
タックスヘイブンとは自国の産業を持たない小さな国々が、何もしないでいると衰退していくだけだから税金をゼロにするという極端な手法を用いて、世界中の企業や富裕層から資産を誘致している地域のことです。
経済もグローバル化していますから、国際金融取引上ではもはや欠かせない存在ともなっています。

しかしこの制度には大きな闇が潜んでいます。
英国領ケイマン諸島はこのタックスヘイブンの代表的地域ですが、オリンパス事件でもAIJ投資顧問事件でも登場しています。
この地域では法人税もかかりませんし、簡単に法人登記もできるのでファンド会社や投資顧問会社が次々と設立されていきます。
しかも検査の目も届きにくいので悪だくみをしようと思えば、いくらでも(?)可能です。
表に出せない暴力団やマフィアの裏金も、ここできれいにされて還流していきます。

今回明らかになったAIJ事件は、嘘で固められた高利回りの運用成績を信じた94団体が虎の子の年金資産(2000億円余り)を預けたが、その9割が消失したというものです。
積立金不足に陥った年金基金の母体企業が穴埋めできればいいのですが、できなければ年金給付のカットもあり得ます。
最後にはなんの罪もない勤労者に、そのツケが回されていく不条理に、腹が立つばかりです。

製造業では過去最大の4480億円という負債を抱えて、「エルピーダ」が倒産しました。
1400億円もの社債も債務不履行になるとみられます。
これまで信じていたものがガラガラと音を立てて崩れつつあります。

さてこれから私たちはどう生きるべきでしょうか?
なにを信じて生きていけばいいのでしょうか?
ひとりひとりが自らの頭で考えていきましょう。

今日も勉強になりました

2012-02-28 17:38:14 | ユニオン
終日、組織拡大オルグでした。
いやぁー勉強になります。

『「労働組合はあるが、産別組織に加盟する意味が分からない」と言われているが、どう対応したらいいか?』

『産業そのものが国内で限界にきている。組織拡大どころか組合員の減少に歯止めを打つことが至上命題だ』

『船員という仕事を選択する若者が少なくなって、船員がいなくて労務倒産する会社が出ている』

『そもそも組織拡大のニーズが…』

『「黒いユニオン」の巧妙な手口に引っ掛かり、デリケートな事例をネタにされて抜き差しならないところまで追い込まれた社員がいる』

現場を歩くと1000万連合への分厚い壁を感じてなりません。
組織拡大の現場には何万トンもの課題が転がっていました。
それでも挑戦し続けることが私たちの使命ですね。

いよいよ試作車づくりに突入

2012-02-27 20:54:53 | ユニオン
人材育成Webづくりもいよいよ佳境に入ってきました。
県労福協の地域役立て資金を活用してのこの事業には、労金や全労済などの福祉事業団体や、連合静岡3役組織から製作委員を選出いただいております。
また教育事業のプロという立場で富士社会教育センターにも参画していただきました。

本日午後の会議では、これまでの議論の末に固まったWeb画面を、委員のみなさんに見ていただきました。
イメージを確認いただいた後で、カテゴリー毎に整理された研修資料を、製作・インプットしてもらう担当を決定しました。
Webの設計にも苦労しましたが、「仏つくって魂入れず」では意味ありません。
いよいよ魂を注ぎ込む作業に入ります。
製作委員のみなさんにはご苦労おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

昔を取り戻すコスト

2012-02-26 18:22:10 | Weblog
今で言う「水路掃除」、この地域では「みぞ堀」と呼んでます。
田に水を入れるためには、この水路が大事です。
昔は石積み水路で、コンクリート打ちもしていませんから、まさに「みぞ堀」だったんですね。
その「みぞ堀」作業が、今日ありました。
コンクリート打ちされていますのでわずか2時間程度で終了しました。
作業は格段に楽になりましたが、昔あったセリは見えないし、ドジョウやウナギもおりません。
そんな豊かな環境はその地に住む人たちの努力に支えられています。

集まった人たちから、町内の小さなお稲荷さんの話が出ました。
失せ物探しに効能があるという評判が立っているとのこと。
そういえば先日、お社づくりの寄付金要請がありました。
「みぞ堀」作業終了後、子ども時代の記憶を頼りにその“お稲荷さん”を探しにいきました。
確か大きな杉の木の下にあった筈です。
ところが杉の木はとうの昔に倒れていました。

付近を捜してようやく見つけた“お稲荷さん”です。
お袋にこの“お稲荷さん”の話をしたら、私が生まれたときにはここに旗を立ててお参りしたとのことですが、そんな風習もいつしかなくなってしまったそうです。

昔懐かしついでに、子ども時代にカブトムシの幼虫を探しにいった、大ケヤキを訪ねました。
残念ながら…。

でも炭焼き小屋は残ってました。

若い人たちがどんどん少なくなってます。
良き昔を懐かしんでいるだけでは駄目なんですね。
アラカンなれどアラカンなりに頑張らなければいけませんね。

鬼乙女 夢

2012-02-25 19:56:04 | Weblog
今日は日ごろ運転手代わりに仕えてくれている女房殿の恩に報いるため、終日保安係のお手伝いをいたしました。
朝7時に家を出て、帰宅したのは午後6時過ぎです。
頑張った私には、やはりご褒美が必要ですね。

大村酒造の新酒がステキなイラストで私を誘っていました。
「若竹 鬼乙女 夢」です。
ピンク色の酒瓶には、+2度の多少甘口の特別純米酒。
口の中で転がすと、ふくよかな味、これがフルーティというやつですね。
うーん 美味しいです。
転がしながら一合、このお酒を楽しめるのは一合どまりです。

次の一手は、季節限定「しぼりたて本醸造 磯自慢」です。
+5度の辛口ながら、磯自慢独特の味わいは、ブルーボトル以上です。
静岡の地酒ってほんとうにいいですね。

危険な兆候

2012-02-24 12:53:30 | 政治

何も決まらない政治、何も決められない政治に対して、やきもきしているのは私だけではありません。
国益よりも政党や候補者個人の利害を優先させるような政治に対して、やきもきしているのは私だけではありません。
いつまでたっても前へ進まない政治に対して辟易とした有権者の前に、乱暴ではあるが突破力のある橋下徹 大阪市長が踊り出ました。
マスコミや政治評論家たちは、大衆民主主義の時代にふさわしい政治家が登場したと囃し立てます。
小泉純一郎氏は、郵政民営化に反対する勢力は悪だと断じて、世論を味方につけました。
橋下徹氏は、自治労・日教組は悪だとして、世論を味方につけようとしています。
そのうねりは全国に広がる可能性があります。

 橋下市長が全職員を対象にした職員アンケートが話題になっています。
「労働基本権の侵害」にあたるとして日本弁護士連合会は宇都宮会長名でアンケート中止の声明を出し、大阪府労委も中止を勧告しました。
今、民主主義国家日本にとって恐ろしいことが起こりつつあります。
あのナチス党は民主的方法によって独裁体制をつくろうと画策し、国会内で反対勢力を封じ込めるために憲法で規定されていた大統領緊急令を発動し、反対議員を逮捕してしまいました。
その結果、賛成多数でナチス党への全権付与法案は成立したのです。
マスコミはあまり報じませんが、そのアンケート内容は酷いものがあります。
全文は紙面の都合で紹介できませんが、業務命令であることや、回答がなされない場合には処分の対象となることを表した表紙のみアップしておきます。


労災の休業補償?

2012-02-23 14:59:24 | ユニオン
「仕事中に怪我をして、労働災害で休業しましたが、賃金を払ってくれません。どうしたらいいでしょうか?」
そんな相談が入っていました。
どんな内容なのかと思い、そばで聞き耳を立てていましたら、どうやら休業直後の3日間のことのようです。

労働者災害補償保険法第14条「休業補償給付」では、こう定められています。
「休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第4日目から支給するものとし…」
要は休業4日未満の労災による休業補償は無いということですね。

それでは3日間の休業補償は払わなくてもよいのか、となりますと、そうではありません。
労働基準法第76条「休業補償」で、こう定めています。
「労働者が前条の規定(労災など)による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない」

すなわち労災法の3日間の穴は、労基法で定める休業補償によって埋めることとなります。
しかし法で定めた休業補償額は賃金の6割ですから、痛い思いをした労働者は泣かなければならないのでしょうか。
労災が認められていればそれはなんとかしたいと思うのが人の常ですから、おそらく会社側に100%支給を求めていくでしょう。
しかし会社との間で争いが起こる可能性はあります。
その都度、裁判を起こすわけにもいきません。

正解は…。
労働組合があるところではやられていると思いますが、「不就業手当」規定で定めておきます。
労災扱いで欠勤した場合、3日以内は100%支給とし、4日以上は40%支給などとする規定です。
こう定めておけば法定休業補償と合わせて100%補償が約束されます。
労働災害などあっては困りますが、異常時の対応を日頃から考えていくのも労働組合の大きな役割です。

どうなるのだろう?原発再稼働

2012-02-22 17:18:26 | Weblog
福井県の高浜原発3号機が、定期点検のため21日に停止しました。
これで関西電力すべての原発(11基)が停止し、全発電量の5割を原子力に頼る関西電力管内の緊迫感が一気に高まっています。
中部電力をはじめとした電力各社の応援融通で今夏の危機を乗り切ろうということになろうかと思われますが、総論から言えば点検後の原発再稼働を期待していることも事実です。
高浜原発停止後、国内で稼働中の原発は残りふたつになりました。
そのふたつも、東京電力の柏崎刈羽原発は3月26日、北海道電力の泊原発は4月下旬には停止します。

定期点検が終了し、「保安院」で再稼働妥当とされた原発は今現在2基ありますが、その後も順次審議結果が出てくるはずです。
再稼働するためには4つのハードルを乗り越える必要があります。
1、ストレステスト報告書(1次評価)を基にして、「経産省原子力安全・保安院」が審議
2、「保安院」が再稼働妥当と判断したものを、「内閣府原子力安全委員会」が審議
3、「安全委員会」が再稼働妥当と判断したら、「首相と関係閣僚」で審議
4、原発立地の地元が再稼働の承認意向を示したのち再稼働

福井県の大飯原発3,4号機の再稼働の審議が、21日から「原子力安全委員会」で始まりました。
3月末までに「安全委員会」見解を出すそうですが、泊原発停止前(4月下旬)に再稼働の地元承認まで進まなければ、すべての原発が止まります。
残念ながら原発依存体質は一気には変わっておりませんから、それ相応の覚悟を持たなければなりません。
火力・水力などの電源もフル稼働状態にあり、定期点検の時期もずらしていると聞きますから、大きな故障リスクも抱えています。
頭の痛い問題ばかりですが、逃げてはいけない問題と心得ましょう。

富士山の顔

2012-02-21 22:07:08 | Weblog
組織拡大オルグで富士市→富士宮市→駿東郡小山町→三島市を回りました。
各地域でそれぞれの組織代表者と意見交換する場も貴重な体験でしたが、私にとって冠雪の富士山を3方向から仰ぎ見れた体験が最高でした。

富士山の持つ3つの顔を1日で比べる機会などこれまでありませんでした。
カメラを持っていなかったことがほんとうに悔やまれます。
富士宮から見た富士山は、右肩に宝永山を背負ってます。
小山町から見える富士山は、左肩に小さく宝永山が見えます。
夕暮れ時に見た三島からの富士山は、正面に宝永山がきますので、また違った顔を持っています。
どの富士山が一番なんてとても言えないほど神々しい姿に感激した1日でした。

経営者団体への要請行動

2012-02-20 17:50:26 | ユニオン
静岡県経営者協会と中小企業団体中央会に対して、春の取り組み要請を行いました。
労働組合があるところでは、それぞれが要求書を提出し交渉に臨みますが、労働組合がないところでは経営者任せです。
そのまま放置するならば、意識の低い経営者であると、何年経っても賃金は1円も上がらないということになります。
連合静岡では未組織労働者の賃金引上げについてもなんらかの目安を設ける必要があることから、3万人の個別賃金データーから算出した「定昇」原資を明らかにしています。
労働組合がないところや、賃金制度がないところについては、この「定昇」確保をまずはお願いいたしました。

経営者団体からは、雇用についての厳しい意見が出されました。
経協からは、もの凄い構造変化が起こっていること、マーケットが一変し海外進出を是として考え、その上に国内雇用をどう考えていくかについて強調されていました。

また中央会では、産業構造上の2次・3次下請け会社の苦しみ、仕事の確保や単価競争での悩みをお聞きしました。
中小企業でも産業構造の変化が過度期に来ており、多くの経営者がどうしていけばいいのか、単価競争ではない差別化をどう図るかに頭を悩ませているといいます。

賃金交渉では対立する立場にありますが、経営全般や雇用問題については真摯に胸襟を開いて話し合う必要があることを感じました。