南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

働く環境の変化①

2008-06-30 12:49:03 | ユニオン

私たちの世代が就職した時代と現在とは、働く環境が大きく変わっている。
70年代に先輩たちから聞いた一昔前の働く環境も合わせて考えると、終戦後からひたすら駆け上がってきた結果、行き着いた“いま”の働く環境がよく見えてくる。

戦後日本の経済成長、そして社会を支えてきた働く環境は、“3種の神器”(企業内組合・年功賃金・終身雇用)という仕組みによって成り立ってきた。
若い頃は給料も低くつまらない仕事の連続だが、それをこなしながら勤めていくうちに仕事に対する責任も、給料も上がっていく。
〈年功賃金・終身雇用〉という仕組みは、若い社員が先輩の技術やノウハウを吸収しながら勤め続けようとするモチベーションを支え、技術・技能を伝達し磨きをかけていく役割を果たしてもきた。

ところが90年代にいたると、この“3種の神器”のうち〈年功賃金・終身雇用〉だけが根本から崩れ始めるのである。
働く環境が急激に劣悪になった発端は、あの1990年前後の未曾有のバブル経済崩壊であった。

(続く)


私たちのミッション⑤

2008-06-29 13:03:18 | ユニオン

私たちとミッションを共有するような“もの”とはなんだろう。
それは大昔イギリスでつくられた協同組合の原点であるロッチデールの仲間たちの末裔だ。

「労働金庫」や「全労済」や「コープ」などがそれである。
これら末裔たちと“共同”し“協働”することで、まだまだ多くの仲間をつくることができる。

以前紹介した“ワーカーズ・コーポ”構想も将来の夢である。

私たちのミッションは以下のようなものである。

ひとつ:社会運動としての“民主社会主義の構築”
ひとつ:労働運動としての“労働者の自立と連帯”
ひとつ:ミッションを共有するものとの“共同・協働”

(終わり)


私たちのミッション④

2008-06-28 09:56:40 | ユニオン

連合評価委員会〈最終報告〉に、現代の労働者についてこう書かれている。

悲惨な事態が着実に進行しているにも関わらず、働く者は世の中を変えてゆこうという意識が弱く怒ろうともしない。・・・
人々はものの豊かさを得る代わりに、心の豊かさ、倫理観、志を失い、「無理をしない」、「活力がない」状態になってしまっている。

そして、〈最終報告〉は、私たちにこう呼びかける。

労働者には、誇りと責任感を持って自立(自律)することが必要である。
労働者は、単に指示・命令を受けて働くのではなく、誇りと責任感を持って働くことが必要である。
誇り、使命感を持つ人間である、というプライドこそが、連帯し、団結することを可能とし、経営者に対等にものがいえるようになるのである。
労働組合は明確で説得力のあるメッセージを発するとともに、果敢な行動力、効果的なアピール力を持つ必要がある。

私たちのミッションのふたつめは、労働運動の活性化であり、それを具体的に表すならば、“労働者(労働組合)の自立(自律)”と“労働者(労働組合)の連帯”を図ることである。

(続く)


タフ・ネゴシエーター 6

2008-06-27 16:44:27 | 政治

昨年3月からの「タフ・ネゴシエーター」シリーズ、その1その2その3その4その5、と振り返ってみると巧妙に仕掛けられている“米国固有の世界戦略”が見えてくる。

この“米国固有の世界戦略”という言葉は、民主党のイチロー選手が記者会見で使った言葉である。
同じ核問題でも、北朝鮮とイランと比べると、米国の対応は180度異なる。
北朝鮮が核計画の申告書を提出しただけで(肝心の核兵器に関しての記述はゼロ)、米政府はテロ支援国家指定解除を実行すると明言した。
要するに北朝鮮は核兵器を温存しても許されるということだ。
テロ支援国家が解除されれば、経済援助が解禁されるだけでなく、米朝国交正常化も現実味を増してくる。

なぜ北朝鮮に甘く、イランには厳しいのか。
そこに米国の世界戦略を読み解く鍵がある。
ここから先は、ブッシュ選手になったつもりの妄想である。

(基軸通貨としてのドルの価値も弱まり、世界のポリスマンとしての支配力にも陰りが見えてきた。
これまでの世界戦略を修正し、選択と集中を考えよう。
地下資源の豊富な地域への影響力はキープし、投資対効果の低い地域は新システムで行こう。
北東アジアについては北朝鮮問題を解決した上で、6者協議を発展させ、“北東アジア6ヶ国(中・露・米・日・韓・朝)地域安保体制”を構築させよう。
日米安保も順次解消し、この地域のとりまとめは中国に委ね、それなりの配当を要求すればよい。
米国の影響力が半分になっても構わないし、中国もそれを求めてきている。
日本が拉致問題でうるさく騒いでいるが、どうせ独力ではなにもできない国だからなんとでもなる。
よし、これで行こう!)

巧みに仕込まれた“米国の新・世界戦略”北東アジアバージョンは、北朝鮮の冷却塔爆破ショーを号砲として華々しくスタートを切るのである。


私たちのミッション③

2008-06-26 18:20:09 | ユニオン

次は“民主社会主義の構築”である。
競争主義や市場主義の蔓延によって徹底的に痛めつけられた日本社会。
それは私たちの運動の敗北でもある。
闘うべき相手は「新自由主義」という思想であり、政治・経済政策でもある。

「新自由主義」は反ケインズ主義を唱えたハイエクやフリードマンの経済理論を実践した英国のサッチャー、米国のレーガン、そして日本の小泉首相らによって脚光を浴びた。
しかしその負の局面に世界中が喘いでいる。

過去「アダム・スミス」が説いた古典的自由主義、そして多くの信奉者をもつ「ケインズ」経済学、そして「フリードマン」らの新自由主義と、資本主義国の政治・経済政策も大きく動いてきた。

マルクスと決別した私たちは、いずれにしても資本主義の下で生きていく。
広辞苑で「民主社会主義」を引くと、“資本主義の改良を通じて社会主義を実現しようとする思想・立場”と出る。
どう改良していくのか、それは国家の役割とも関係する重大なテーマだ。

(続く)


私たちのミッション②

2008-06-25 12:47:03 | ユニオン

まず“私たち”とは何かから始めよう。
“私たち”とは“連合”のことである。
“連合”の起こりを振り返りたい。(連合運動史 第1巻より抜粋)

1950年の総評結成は戦後最初の大きな結集であったが、ほどなく亀裂が入り、64年以降、総評、同盟、中立労連、新産別のいわゆる労働4団体時代に入る。
80年代に入ってなんとしても労働界の統一を果たそうとする機運が高まってきた。
まずは民間先行で話し合いが進み、82年12月「全民労協」の結成総会が開かれた。
その後、87年11月に「全民労協」は「全日本民間労働組合連合会(連合)」として生まれ変わる。

次なるステップ「労働界全体の統一」をめざして首脳陣が精力的に会合を重ねていった。
首脳会談で論議の焦点となったのは、統一の方式と基本文書(綱領的文書)、及び参加資格である。
とくに総評・官公労については、統一労組懇との関係など、いわゆる〈三重要課題〉(①政党との関係、②選別問題、③国際自由労連問題)があった。
最後まで尾を引いたのがイデオロギーと政党支持問題である。
結局、旧社会党を支持していた総評と、旧民主党を指示していた同盟に反発して、共産党を支持していたグループ(統一労組懇)は別の道(全労連)を歩むこととなる。

こうして新しい「連合」(日本労働組合総連合会)は、1989年11月21日、民間の連合と官公労労組との統一大会で発足した。
新しい「連合」が出来上がるまでの“胸突き八丁”の議論は、連合が苦労して乗り越えたイデオロギー論争でもあるから決して忘れてはならない。

(続く)


私たちのミッション①

2008-06-24 17:16:53 | ユニオン

昨年まとめた連合静岡定期大会「第1号議案:地域に根ざした顔の見える労働運動をめざして」は、私たちの運動のバイブルでもある。
悩んだときや迷ったときは必ずここへ戻るようスタッフには徹底をしている。
しかし小冊子といえども40ページを超えるから、ここに盛り込まれている“私たちのミッション”についてまとめる作業を始めた。

6月18日の執行委員会冒頭のあいさつで触れたが、これから組織内で議論を深めていきたい。
私なりに考えたミッションは以下のような内容である。

ひとつ:社会運動としての“民主社会主義の構築”

ひとつ:労働運動としての“労働者の自立と連帯”

ひとつ:ミッションを共有するものとの“共同・協働”

(続く)


信ずる者は救われない?

2008-06-23 17:16:22 | Weblog

昨年の10月、一泊旅行「奥飛騨の旅」で味わった“飛騨牛”の美味しさは今でも忘れられない。
そのレストランの名前は「丸明」。

新聞で「丸明」という名前を見たときに、どこかで聞いたことがあるような気がしていたが、まさか思い出のあの店だったとは・・・。

そうです!他県の牛肉を「飛騨牛」として販売したり、消費期限も改ざんの疑いがかけられている岐阜県の「丸明」。
清水の舞台から飛び降りたつもりで食べた200g4,500円の、あのサーロインステーキも嘘だったのか?
ここまで企業モラルが低下してくると、もう誰も信じられなくなってしまう。

家族のお土産にと奮発して買い込んだH君、ご愁傷様でした。


過ぎたるは・・・

2008-06-22 21:05:43 | Weblog

まだ本調子に戻らないので家で充電タイム。
撮り溜めビデオを一気にチェック。
NHK番組がほとんどである。
「バッテリー」「監査法人」「乙女のパンチ」、最近のNHKドラマは民放よりも面白い。

ついつい調子に乗ってレンタル店で4本のDVDを借りてくる。
過ぎたるは及ばざるが如し・・・の喩えどおり、偏頭痛がしてきた。
それでも8時からの篤姫を見てしまう。

幕末期から維新に生きていた人々は実に生き生きしている。
大きな時代の変わり目だからこのような魅力的なヒーロー達が現れたのか、それともこのヒーロー達の行動で時代が大きく動いたのか?

今宵の友はサントリーウィスキー、昔は洋酒に負けていた和製ウィスキーだったが、最近では逆転した感がする。
さてさてあと1本かたづけて眠るとしよう。


ブルーな1日

2008-06-21 18:24:17 | Weblog

この半年間、少々走りすぎた。
疲れがたまるとジンマシンが出るか、歯が痛むか、皮膚炎を起こすのが常だ。
雨の1日、家に閉じこもってゴロゴロ過ごす。

こんなとき読み返すのが“法句経”(友松園諦 訳)。

第12品「自己(おのれ)」 160句

おのれこそ     おのれのよるべ
おのれを惜きて   誰によるべぞ
よくととのえし    おのれにこそ
まことえがたき   よるべをぞ獲ん

(心も身体も最終的には自分自身で整えるしかない。
他の誰もが私に代わって、私の人生を歩んではくれない。
愚痴をこぼすな、悪口は言うな。
自分自身に、希望を語れ、夢を語れ。
悩んだり、迷ったりしたとき、信ずることのできる自分自身をつくれ)