米国の政治的混乱はまだ収まっていない模様です。
まさか米国債がデフォルトするところまではいかないと思いますが、世界経済にとって大きなリスクになりそうです。
国債がデフォルトするということはどういう意味でしょうか?
1998年のロシア国債デフォルトから学んでみます。
80年代後半、ロシアがソ連と呼ばれていた時代のことです。
ゴルバチョフ大統領は「ペレストロイカ(経済改革)」と「グラスノスチ(情報公開)」という政策で、社会主義から脱却し資本主義化を図りました。
ところが1991年、経済改革に不満を持つ勢力によるクーデター(ロシア8月革命)が起こり、ゴルバチョフは失脚、代わりにエリツィンが台頭してきます。
結局このクーデターがソ連崩壊を招くわけですが、社会主義と資本主義の狭間でロシア経済は著しく混乱します。
凄まじいインフレに見舞われた国民は貧困の中で想像を絶する苦難を味わいました。
そして1998年1月、なんと1000分の1というロシア通貨ルーブルのデノミが実施されます。
高インフレに対する政策であるとともに、ロシア国債(借金)の実質的な棒引きであったわけです。
なにしろ1000円の借金が1円に化ける訳ですから…。
しかしルーブル通貨の信任が崩れたことで、新たなる国債発行などは叶いません。
ロシア国家の危機に対して、7月にはIMFや世界銀行から資金援助を受けますが、それでもロシア国債の暴落は止まりませんでした。
8月18日、万策尽きたロシア政府は国債のデフォルトを宣言します。
デフォルトの内容は、「90日間の債務支払いの停止」と「満期が近い短期国債の長期債への強制乗り換え」でした。
また同時に、ロシア国内の銀行ではすべての預金封鎖も行われました。
その後のロシアは、デノミとデフォルトにより救われ、原油や天然ガスの高騰により立ち直っていきます。
(余談ですが、その陰にはエリツィンに代わったプーチンの強権的な政治力もありますから、別のリスクが新たに発生しました)
まさかの“坂”は知らないうちにやってきます。
いつの世も最後に苦しめられるのは何も知らされない庶民です。
まさか米国債がデフォルトするところまではいかないと思いますが、世界経済にとって大きなリスクになりそうです。
国債がデフォルトするということはどういう意味でしょうか?
1998年のロシア国債デフォルトから学んでみます。
80年代後半、ロシアがソ連と呼ばれていた時代のことです。
ゴルバチョフ大統領は「ペレストロイカ(経済改革)」と「グラスノスチ(情報公開)」という政策で、社会主義から脱却し資本主義化を図りました。
ところが1991年、経済改革に不満を持つ勢力によるクーデター(ロシア8月革命)が起こり、ゴルバチョフは失脚、代わりにエリツィンが台頭してきます。
結局このクーデターがソ連崩壊を招くわけですが、社会主義と資本主義の狭間でロシア経済は著しく混乱します。
凄まじいインフレに見舞われた国民は貧困の中で想像を絶する苦難を味わいました。
そして1998年1月、なんと1000分の1というロシア通貨ルーブルのデノミが実施されます。
高インフレに対する政策であるとともに、ロシア国債(借金)の実質的な棒引きであったわけです。
なにしろ1000円の借金が1円に化ける訳ですから…。
しかしルーブル通貨の信任が崩れたことで、新たなる国債発行などは叶いません。
ロシア国家の危機に対して、7月にはIMFや世界銀行から資金援助を受けますが、それでもロシア国債の暴落は止まりませんでした。
8月18日、万策尽きたロシア政府は国債のデフォルトを宣言します。
デフォルトの内容は、「90日間の債務支払いの停止」と「満期が近い短期国債の長期債への強制乗り換え」でした。
また同時に、ロシア国内の銀行ではすべての預金封鎖も行われました。
その後のロシアは、デノミとデフォルトにより救われ、原油や天然ガスの高騰により立ち直っていきます。
(余談ですが、その陰にはエリツィンに代わったプーチンの強権的な政治力もありますから、別のリスクが新たに発生しました)
まさかの“坂”は知らないうちにやってきます。
いつの世も最後に苦しめられるのは何も知らされない庶民です。