南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

日間賀島(番外編)

2006-11-30 21:05:46 | Weblog

日間賀島」なるところは愛知県知多半島の最南端「師崎」から高速船で15分の小島である。
なぜこの「日間賀島」に集まったのかというと、「ふぐ料理」「たこ料理」が名物と聞いてリクエストしたからである、そうだ。
そうだ、というのはリクエストした張本人が私であるが、酒を飲むと大言壮語癖のある私であるから・・・(?)である。
そういえば愛知のS委員長の生まれが師崎であることは覚えていたから、やはり私のリクエストであろう。

それはさておき、聞きしに勝る料理であった。
「てっさ」から始まり「ひれ酒」「皮刺し」「唐揚げ」「てっちり」「雑炊」のふぐフルコース。
おまけに「大たこの茹で上げ」も加わってテーブルは隙間もないくらいの料理で埋めつくされた。
これで1泊2食13000円とは驚きの価格である。
だから満室である理由の納得がいった。
6人で雑魚寝したが、迷惑おかけしなかっただろうか?
それだけが心残りの2日間であった。

読者のみなさんだけにはそっと教えよう。
この民宿は「松鶴」(0569-68-2357)、S委員長お勧めの宿である。


日間賀島(仕事編)

2006-11-30 14:20:43 | ユニオン

JAM東海ブロックの仲間の皆さんが私の送別会をかねて「日間賀島」へ集まってくれた。
久しぶりに会うみなさんとの情報交換はいつもながら参考になる。
今回は特に、M&A関連の問題が多発していること。

10月6日のブログ「会社は誰のためにあるのか」でも触れたように、アメリカの市場万能主義、株主至上主義の土俵にどっぷりとはまってしまった日本の現状を垣間見た。

経営困難に陥った企業を立て直すために救世主として現れたはずの新経営者が、優良資産だけを切り離して不採算部門をつぶそうとしたら、あなただったらどうしますか?
企業買収の条件として雇用と労働条件は守るが労働組合は解散の条件をつけられたら、あなただったらどうしますか?

2000年3月、日本は「破滅のシナリオ」を受け入れた。
企業会計に導入された「連結決算」と「キャッシュフロー計算書」だ。
詳しくは述べないがキャッシュフロー計算書を黒字にするには雇用リストラが最も手っ取り早い。
しかも、このキャッシュフローが株価を左右する重要な経営指標となる。
一躍「キャッシュフロー経営」なるものが脚光を浴びた。
しかし、それは「グローバルスタンダード」の印籠とともに、日本的な企業経営方式を解体して、毎年の現金収支を重視するアメリカ型の短期的経営方式を導入させていくことに繋がった。

労働組合としてのM&A対抗策は「ストライキ」しかないのであろうか。
連合としても現場で起きている様々な事件をタイムリーに把握し、その対抗策を考えていくことが求められていると思う。


子は親を選べない

2006-11-28 19:00:58 | Weblog

子どもの虐待があとを絶たない。
三重県では小3男児を犬小屋の上で寝起きさせたという。
大阪でも生後4ヶ月の乳児(男児)の下腹部を安全カミソリで切り取ったという。
親の資格とか人間性とかではなく、それ以前の問題である。
子は親を選べない。

静岡県の児童虐待も増加傾向にある。
13年度よりこれまで年間500件を下らない件数が児童相談所に寄せられており、子どもたちの生命・尊厳に関わる問題も発生している。
この件数は氷山の一角にしか過ぎない。
虐待を受けている子どもから、直接的な救いの声はあがりにくい。
近所の人たちの「気づき」が大切だと思う。
気づいたら近くの児童相談所へ連絡しよう。

『子どもを虐待から守るための5か条』
1、「おかしい」と感じたら迷わず連絡。
2、「しつけのつもりは・・・」は言い訳。
3、ひとりで抱え込まない。
4、親の立場より子どもの立場。
5、虐待はあなたの周りでも起こりうる。

 


勤労者短観

2006-11-27 16:53:00 | ユニオン

朝刊の囲み記事に「仕事に追われる男性会社員」の大見出し。
興味深く読んでいったら連合のシンクタンク「連合総研」の調査によるものだという。
事務所で探してみたらあった、あった。
毎年2回出されている「勤労者短観」からの抜粋記事である。
あまりにも情報が多いので、新聞にでも載らないと積読書(つんどくしょ)になってしまう。

調査結果のポイントを紹介しよう。
まずは生活時間について。
①男性30代、40代の「仕事の時間」は、1日「12時間以上」が3割を超えている。
②仕事の時間が長いほど睡眠時間が短い。
③仕事の時間が1日「12時間以上」の男性の約8割は、「仕事の時間」を「減らしたい」と回答しており、また、睡眠、休息・くつろぎ、家族・恋人と過ごす時間についてより不足を感じている。

続いて賃金不払い残業について。
①賃金不払い残業のある雇用者の比率は、依然として約4割を占める。この比率は、実労働時間が長くなるにつれて高まり、週実労働時間が50時間以上の層では約5割を占める。
②賃金不払い残業のある理由の第1位は、「上司の対応等の雰囲気により残業手当を申請しにくいから」で約4割を占める。1年前と比べて割合が大きく上昇した。

仕事に偏った生活時間の歪みが広範に観察される。
ワーク・ライフ・バランスの言葉が空虚に聞こえる。



ちょっときつかった。

2006-11-26 21:53:53 | Weblog

M先輩から「あの絵は絶対に見たほうがいいよ。」といわれて見に行く。
静岡市「駿府博物館」の「石田徹也」個展。

焼津中央高校から武蔵野美大で学び、31歳の若さで亡くなる。
なんともいえない絵だった。
救いを求める目なのか、世の中を達観した目なのか?

ちょっときつい絵だった。
忘れられない絵の1枚を忘れたくて酒を飲んだが、ますます頭から離れなくなってしまった。

12月24日まで個展は開かれている。
出来れば多くの人に見てもらいたい。

彼の言葉が紹介されていた。
『絵を描くとき、意味をやめてイメージで描いている。
結局、絵って見る人によるんです。
同じ絵を見て、喜んだり、悲しんだり、苦しんだり・・・。』


型にはめないマニフェスト講義

2006-11-25 15:59:32 | ユニオン

JAM静岡単組役員セミナーへ、「藤田かん」県議と講師として参加。
古巣へ帰ってきた感じでなにやら面映い。

私からローカルマニフェスト作成までのプロセスや目的、そして連合静岡の運動方針について述べる。
藤田県議はじっくりと政治的観点からのマニフェストの意義について話す。
やはりプロの議員だけあって内容に厚みがある。
私たちの作成した虎の巻は最低限の説明マニュアルにしか過ぎないが、彼の説明には実体験が散りばめられるから聞いていて面白い。
時間の関係もあって「健康と福祉」の約束事しか聞くことは出来なかったが、深刻化する児童虐待の実例などは多くの人に聞かせたかった。

初めてのローカルマニフェスト説明会。
感じたことは、やはり講演者の知識とキャラクター。
虎の巻はあくまでも参考書にしか過ぎない。
型にとらわれない生きたマニフェスト講義を、これからの議員諸氏にも期待したい。


法の盲点

2006-11-25 00:23:58 | ユニオン

浜松に移転してきた日本ILO協会の「国際技能協力センター」へ初めて行く。
ここは外国人研修生の合宿所兼日本語教育施設といったところかな。
ODAの補助金で運営されているそうだが、今日は99期研修生の閉講式だった。
7ヶ国・47名の研修生は来週から企業研修に入るという。
これこそ本物の外国人労働者研修センターだ。

最近、外国人研修制度を悪用して違法の労働者派遣をおこなっている例が増加している。
入管法により外国人研修生には労働がそもそも許されていないため、働いても賃金を与えることは許されない。
その法の盲点を使い、最低賃金以下の手当てという名目で月に数万円で働かせるのである。
労働基準法や最低賃金が適用されるのは2年目からで最長3年で帰国させられる。
来賓で見えていた厚生労働省の役人さんの話では、毎年ほぼ8万人の研修生が来日し、2年目・3年目はそれぞれ3万人ほどが残って働いていくそうだ。
最近では、農家への外国人研修生も増えており、3千人近くはいるとのこと。
日本人のモラルはどこまで落ちていくのかな?と思うと情けない。

夜は浜北北遠地協定期大会だったのでセンターから直接向かう。
今期で退任するK議長と懇親の場で盛り上がりすぎて危うく終車に遅れるところであった。

5時には起床するという愛妻家Kさんのご活躍を、心から祈念いたします。


「大地の咆哮」

2006-11-23 19:08:04 | 読書

末期がんを告げられた元・上海総領事の著書「大地の咆哮」を読む。
著者 杉本信行さんは、2年前に中国側からスパイ行為を強要され自殺した館員の上司でもある。
この本が出版されて間もなく杉本さんはお亡くなりになられた。
まるで自分の命を削って書き上げたような衝撃的な内容であった。

決して中国を批判するというスタンスではない。
外交官として中国に14年間以上暮らした経験から、杉本さんが実際にその目で見てきた中国社会の生々しい情報をまとめあげている。

私自身、日中国交回復直後に訪中した経験をもっているので、著者がはじめて行った舗装もなく無灯火の自動車が走る中国の姿を原点として認識している。
だから現在の中国の繁栄ぶりが信じられなかったが、この本を読んで中国の真の姿をようやく知ることができた。
繁栄の陰に隠れて、私達では見ることの出来ない深刻な様々な問題。
深刻な水不足、搾取される農民たち、底なし沼のような状態に陥っている不良債権問題・・・。
中国の体質を変えることは容易なことではない。
しかし中国の存在がこれほど大きくなってしまうと、中国の問題はもはや地球規模の問題になってしまう。
著者はこの点についても独自の提案をされている。
それこそが自己崩壊を未然に防ぎ、民主化を進めるチャンスであると力説する。
それは「バチカン」との国交正常化である。
ここから先は読んでからのお楽しみ・・・。


がんばれ「黒金町の4階」

2006-11-22 21:10:20 | ユニオン

県労福協拡大幹事会が開催される。

事務局報告で、県労福協ブログ「こちら黒金町の4階です。」が紹介された。
日常活動について、みなさんにお知らせする機会がないということから、誕生したとのこと。
みなさんそれぞれのポジションで活躍しているが、言われるとおり“それではいったい何をやっているのか”を知ってもらうことは難しい。
「黒金町の4階」に期待する。

話は飛ぶが、10月発足した「連合静岡ユニオン」がなかなか盛況だ。
役員のみなさんにはご苦労をかけるが、ある意味「人助け」になるわけで、働き甲斐・生き甲斐にまで高めてもらうと嬉しい。

今日の労働委員会では「連合評価委員会と連合静岡ユニオン」について大演説をぶってきた。
いささか大上段に構えすぎたきらいがあるが、使用者側委員から労働組合について見直した、との感想をもらう。
どう見直したのかはわからないが、昨日のNHK番組「クローズアップ現代」を引き合いに出して、『経済は栄え、社会は亡びる』現状についても、ぜひ見直していただきたいとお願いする。


公益法人改革

2006-11-21 20:43:45 | 経済

今日は「静岡県勤労者信用基金協会」(勤信協)の理事会があった。
役員を務めている関係もあり、メインテーマの「公益法人改革」は他人事ではない。
NPO法人にも深く関わってくる重要な法改正のため少し詳しく触れたい。

まず「公益法人」とはなにかということ。
「公益法人」の対極にあるのが会社などの「営利法人」である。
だから「非営利公益法人」と呼んだほうがいいかもしれない。

「非営利」とは利潤を求めてはいけないという意味ではなく、収益を関係者で分配しないということであり、従業員に対しての給与支払いなどはそれにあたらない。
「公益」とは、社会の利益に対して奉仕するという意味であって、「私益」と区別される。

明治29年の民法制定時に「公益法人制度」がはじまった。
以来、抜本的な見直しが行われずにきたため、様々な問題が指摘されはじめた。
それは以下のようなものである。
①許可主義の下、法人設立が簡便でない。
②公益性の判断基準が不明確。
③公益性を時代に即して柔軟に見直しする仕組みがない。
④営利法人類似の法人が存続している。

これらの問題に対処するため、平成14年「公益法人制度の抜本的改革に向けた取り組みについて」閣議決定される。
そして今年6月、「公益法人制度改革関連3法」が公布された。
この法律は平成20年度中に施行され、施行日から5年間が移行期間となる。
現時点での公益法人は約25,000あり、新制度で公益法人に認定されなければ、「税の優遇措置」を受けられなくなり、存続そのものが危うくなる法人も数多く出るものと思われる。

懸念されるのは法の趣旨どおりに進めばいいが、政治的な思惑が絡んで認定の可否が行われる恐れがあることだ。
ここでも健全な政治が求められる。