南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

親指の規則

2009-10-31 19:11:23 | Weblog

“親指の規則”という言葉を今日のセミナーで初めて耳にしました。
100年以上前のヨーロッパでのこと、親指より細いものでなら夫が妻を打ってもいいとの決め事(習慣)です。
親指より細いものとは“鞭”のこと、まるで馬を飼いならすが如く、“鞭”で人間(妻)を躾けていたとのこと。
現代社会ではとても想像できませんが、そのDNAは「児童虐待」や「DV(ドメスティック・バイオレンス)」という形で残されています。

今日は「DV(ドメスティック・バイオレンス)」について多くのことを学びました。
「DV」と聞くとただ単に身体的暴力を思いますが、経済的DV、社会的DV、精神的DV、性的DV、など実に多様な姿があります。
DVの本質は、強者による弱者への支配関係にあります。
人は生まれながらにして、人間として生きていくための権利を持ちます。
それが「基本的人権」ですが、その人権を無視して、人を所有物や財産の一部として扱うことからDVなどが発生します。

知識としてのDVを学んだ後、チェック表を用いて自己評価をして“びっくり仰天”。
「私の意見」は優等生ですが、「私の実態」と「私の本当の気持」はDV男と同等でした。
一緒に受講していた女性いわく、『ひょっとしたら私は被害者?』
旧世代の亭主関白はもう完全に時代遅れの風習ですね。

心当たりある同世代の方々、気をつけましょうね。


民主党の存在理由

2009-10-30 23:28:15 | 政治

自民党敗因の最大理由は、その存在理由が無くなってしまったからです。
そもそも自民党なるものの存在理由は、敗戦で焦土と化した日本が「西欧に追い付く」ためであり、そのための政権与党でありました。
オイルショックなど幾多の困難を乗り越えて高度成長を果たした日本は、本来であれば、バブル崩壊を機に「西欧キャッチアップ型」からの脱却を完全に図らなければなりませんでした。
80年代半ばにはほぼその目標を達成したのに、自民党はその後も、新しい日本のビジョンを描けなかったのです。

そして2009年8月30日は、日本の政治史にとって歴史的な日となりました。
さて、それでは政権をバトンタッチされた民主党の存在理由とはなんでしょうか。

28日に衆院で自民党谷垣総裁が「鳩山政権の描く成長戦略」について質問しています。
それに対しての鳩山首相の答弁が、これからの日本のビジョンになります。
その目標こそが、民主党の存在理由となるはずです。

『経済成長率至上主義に陥らず、人間のための経済を重視する。
イノベーションを通じた世界最高の低炭素社会を創造するほか、医療や介護、林業や農業あるいは観光などの内需中心の産業の育成を通じて、新たな雇用や需要を生み出したい。
旧来型の政官業の癒着に基づいた成長戦略とは一線を画す』

経済界に反対の多い温暖化ガス25%削減目標も、目指す次世代の姿をさらに明確化させています。
脱石油社会を世界に先駆けて実現させることは、世界平和や我が国の外交政策にも大きく寄与します。
昔も今も、紛争や戦争は資源問題から起こっています。
大東亜戦争の顛末を、寺崎英成御用掛らが昭和天皇から直接聞いてまとめた、「昭和天皇独白録」にも、明確にそのことが書かれております。

『・・・尚この際付言するが日米戦争は油で始まり油で終わったようなものであるが、開戦前の日米交渉時代に若し日独同盟がなかったら米国は安心して日本に油を呉れたかも知れぬが、同盟がある為に日本に送った油が独乙に廻送されはせぬかと云ふ懸念の為に交渉がまとまらなかったとも云へるのではないかと思ふ』

現代における中東紛争などの根本原因も油をめぐる争いです。
低炭素社会とは極論を言えば、二酸化炭素を排出しないエネルギー源にシフトするということです。
そのエネルギーとは油に頼らず、太陽光発電・風力発電・地熱発電などの自然エネルギーと、平和利用と安全性を担保した原子力発電になるはずです。
世界で唯一の被爆国である日本には、原子力アレルギーがあるために原発に対して抵抗感が拭い去れずにいます。
将来的にはもっと優れたエネルギー源が見つかるでしょうが、それをただ待つだけでは世界平和は訪れません。
政府内でも積極的にエネルギー政策を論じて、電力事業者頼みの原子力政策ではなく、国家保障を担保した政策に転換すべきです。

オバマ大統領が提唱する核廃絶戦略も、実現すれば究極の安全保障へと繋がるはずです。
世界中で軍事費が削減できれば、その資金を“平和の配当”としてマネジメントできます。
一部の国や地域に偏したバブル景気や、食糧や資源・エネルギーの価格高騰を誘発するような投機的な使い方ではなくて、限りある地球が持続的に発展していけるような技術開発に投資していく訳です。
そして、その結果生まれた新技術は、広く世界中で共有する、分かち合う、ということを実行するのです。

これからの日本の「ものづくり」産業も、価格と性能だけを追求するものではなくて、持続可能な発展のための“技術の在り方”と“方向性”が求められてくるでしょう。
ここでも鍵を握るのは、人間独自の観察眼で未来を予見し、新たな価値を産み出す「創造性」と「実行力」を持つ人材です。

ここでも“1にリーダー、2にリーダー、3にリーダー”、
そして、リーダー一人一人の“1に勉強、2に勉強、3に勉強”、ですね。


去年の今日と今年の今日

2009-10-29 17:33:33 | Weblog

去年の今日、すなわち2008年10月29日は、静岡空港立ち木問題で大騒ぎの1日でした。
そして立ち木問題に端を発して翌09年3月石川県知事辞任、石川県政の後継候補「坂本由紀子」氏と激しく争って、09年7月川勝県政が誕生します。

そして今年の今日は、静岡新聞1面に大きな見出し「静岡空港 日航、来年6月撤退も」が踊っていました。
斉藤-石川県政で進められて来た静岡空港の建設、国内線106万人・国際線32万人の需要予測への不信感もありましたが、“ここまできたらやるしかない”という大方の声で立ち木や笹竹を乗り越えて、なんとか開港にこぎつきました。

しかし世界的な不況や、鳥インフルエンザ問題などの不遇もあって、静岡空港はスタートからつまづいています。
日航との間で結ばれていた一方的な搭乗率補償を撤回することは川勝知事の公約ではありますが、前政権の負の財産である106万需要予測に囚われる愚は避けるべきだと思います。
もちろん最大の努力は払わねばなりませんが、無理矢理に需要をつくりだすための川勝県政であってはならないということです。

ハブ空港として期待される羽田空港との路線は地理的に言っても張れませんし、長期展望をもって静岡県の社会資本として充実させる具体的プランを考え直す良い機会かもしれません。
建設当初から様々な委員会やプロジェクトで議論されてきた内容をあらためて読み直してみましたが、参考にすべき意見はいくつもありました。
“災い転じて福と成す”、そんな心意気でいきましょう。


ボランタリーの力

2009-10-28 17:59:18 | Weblog

来年3月の県内高卒予定者の求人は、前年同期比で6割も減少し、就職内定率も47%と統計のある96年以降で、最低を記録しています。
このままだと社会生活のスタートを無職者から始めるという悲哀を、子どもたちに味あわせることになります。

一人でも多くの働く場を創るため連合静岡も某NPOと連携し、県の「緊急雇用創出プラン」に応募して、なんとか21人の雇用の場を創出できそうです。
しかしそういった創業意欲が必ずしも旺盛でない現状が感じとれるため、午前中は市内3ヶ所の創業支援機関を訪ねてみました。
それぞれお話を聞いてきましたが、総じて言えることは、やはり“人間力”の低下です。
事務所へ帰りがてらに、社会教育を永年手掛けている「○○協会」へも寄り道して、事務局長から意見をいただきましたが、本気になってなんとかしなくてはなりません。

午後から、東京でフードバンク活動を先進的に実践している、「セカンドハーベストジャパン」のお話を聞くことができました。
単に余った食材を集めてホームレスの人たちに分けている団体なのかと想像していましたが、とんでもない思い違いでした。
その完成度の高い“フードバンクシステム”の社会化実践に目を見張るものがあります。
まさに“ボランタリーの力”と“創造する人間力”に脱帽しました。
私たちも雇用創出に向けて負けてはおれません。
あらたな勇気をいただきました。ありがとうございます。


鳩山演説

2009-10-27 13:30:24 | 政治

鳩山首相の所信表明演説がありました。
野党はもちろんですが、マスコミの評価にもなかなか厳しいものがありました。
その多くは具体性に欠けるというものですが、私は日本のあるべき姿を指し示した演説であったと評価します。

国民に対しても、求めるものを明確にしています。
演説を読んで私なりに感じ入った部分や、これからの労働運動に活かしていかねばならないと感じた部分を紹介します。

『社会の中に自らのささやかな「居場所」すら見つけることができず、いのちを絶つ人が後を絶たない、しかも政治も行政もそのことに全く鈍感になっている』
演説の中でこの「居場所」という言葉を3回使っていますが、「居場所」を失っている日本人のあまりの多さ、まったく同感です。
『一人ひとりが「居場所と出番」を見いだすことのできる「支えあって生きていく日本」を実現するために、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります』

連合の目指す「労働を中心とした福祉型社会」にも連動するような演説もありました。
『「ものやお金があれば幸せだと思いますか。」
「人間の究極の幸せは四つです。
愛されること、ほめられること、役に立つこと、必要とされること。
働くことによって愛以外の三つの幸せが得られるのです。」
「その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う」』

私たちが「地域に根ざした顔の見える労働運動」を目指すように、国民一人ひとりに向かって“新しい公共”を提唱しています。
『働くこと、生活の糧を得ることは容易ではありません。
しかし、同時に、働くことによって人を支え、人の役に立つことは、人間にとって大きな喜びとなります。
私が目指したいのは、人と人とが支え合い、役に立ちあう「新しい公共」の概念です。
「新しい公共」とは、人を支えるという役割を、「官」と言われる人たちだけが担うのではなく、教育や子育て、街づくり、防犯や防災、医療や福祉などに地域でかかわっておられる方々一人ひとりにも参加していただき、それを社会全体として応援しようという新しい価値観です』

民主党鳩山政権の提唱する“友愛政治”と歩調をあわせた運動を、この静岡県でも推進していきたいと心の底から思いました。


勝って兜の緒を締めよ

2009-10-26 16:47:05 | 政治

静岡県で行なわれた国政選挙では過去最低の35.64%という不名誉な記録ながら、民主党候補者「土田ひろかず」氏が56万7千票あまりをいただいて当選いたしました。
これで県知事選挙から総選挙、そして参院補欠選挙と連勝続きです。

民主党への期待とともに、私は彼らに“勝って兜の緒を締めよ”という言葉を贈りたいと思います。
小沢一郎幹事長との会話の中で、時折聞く言葉があります。
「どうか甘やかさないでください」という言葉です。
もちろん選挙への支援はお願いをされますが、その“甘やかさないで”という言葉からは“議員を育てたい”という気持を感じます。
甘やかすと政治家は「ホンモノ」になりません。
慢心することが議員にとっての最大の危機です。

どんな政治家や、あるいはリーダーにも共通していえることですが、成長するために必要なのは「困る」ことです。
絶体絶命に追い込まれたときに、人は本当の力を発揮します。
その本当の力がついてくると、その人の魅力はぐんぐんと高まります。

政治家やリーダーは自らの力を高めていくと共に、多くの人たちの協力を得て今があることを決して忘れてはなりません。

“実るほど 頭をたれる稲穂かな”

“おごれる者は久しからず ただ春の夜の 夢の如し”


昔日の思い

2009-10-25 21:10:03 | Weblog

土田ひろかず氏当選の報を、千葉県で聞いています。
今日は10周年記念の記念レセプションでここまで来ました。
私にとって“JAM自動車部会”は思いで深いもののひとつですが、初代部会長を務めてからもう10年が過ぎたんですね。

“昔日の思い”などといいますが、“昔日”とはどれほど前のことでしょうか。
10年前にJAMは、ふたつの産別が統合されて出来た組織です。
若干のイデオロギーの違いなどもあり、統合時に苦労した思い出がつい昨日のように思い出されます。

連合も出来て20年、これまた、結成時の思い出が昨日のようにも思い起こされます。
月日の経つのは早いものですが、いろんなことがあっても、それでもなんとかなるもんですね。

民主党が政権をとってまだ2ヶ月も経ちません。
いよいよ明日から臨時国会が開会されます。
早くもいくつもの石つぶてが飛んでおりますが、少なくとも2回は予算編成をさせてあげてください。
そうすることでしか自民党政権でたまりに溜まった垢は削ぎ落とせません。
私も2年間は目を瞑って見守っていきたいと思います。
土田さん、同志としてこれからよろしくお願いします。

ところでこの千葉のララポート、米国視察した10年前のデジャブの感覚です。
巨大モールがちょうどこのようなお店でした。
あれから10年、アメリカで見たあの巨大モールはどうなっているのでしょうか。
今は2009年10月、昔日の思いでアメリカを眺めてみたいと思いました。


静岡国文祭開会式

2009-10-24 20:26:29 | Weblog

国民文化祭が静岡県で開催されます。
その開会式がグランシップで行われ参加しました。

初めてナマ皇太子を拝見しました。
さすがにオーラが全身からあふれ出ています。
県民参加のミュージカルが記念公演されましたが、皇太子は初めから終わりまで身じろぎひとつしません。
背筋をピッと伸ばして、舞台を見ていました。
とても私には出来そうも無い芸当です。
(皇室に生まれなくてほんとうに良かった、良かった・・・)

大々的に開催された国文祭ですが、少々盛り上がりに欠けます。
文化って聞くとなにかお堅いイメージがつきまといます。
それを払拭するような仕掛けが欲しかったと思いますが、もう遅いですね。
たとえば“B級グルメ大会”や“日本酒飲み較べ大会”なども立派な文化だと思いますが、いかがでしょうか?


第22回参議院選挙に向けて

2009-10-23 17:19:06 | 政治

参議院補欠選挙投票日を目前にした本日、来年の参議院選挙に向けての第1回対策会議を開催しました。
補欠選挙への最終要請も兼ねて開催しましたが、前回よりも半年遅れの会議開催です。
県知事選挙、衆議院選挙、そして参院補欠選挙と、次々と大型選挙が続いているために、一段落させないと混同する恐れがあったためです。

2007年の参議院選挙は「格差問題」を主たるテーマとして、私たちは産別候補8名と選挙区候補「しんば賀津也」当選に向けて闘いました。
自民党の自滅もあって民主党は大勝し、私たちが支援した全員が当選できました。
おかげで民主党が参院第1党となり、政権交代への大きな足がかりとなりました。

来年迎える「第22回参議院選挙」は、前回と大きく状況が異なります。
産別候補者は2名増えて10名が立候補する予定であり、選挙区は「藤本祐司」を推薦して闘いますが、25日の補欠選挙で当選するであろう「土田ひろかず」氏の動向にも配慮しなければなりません。
加えて政権政党として、自民党とは攻守逆転した選挙戦になりますから、相当の戦略・戦術を練って臨まねばなりません。

比例区の選挙は政党名でも個人名でも投票可能なために、組合員への周知徹底が勝負です。
当選圏に入るためには、政党名ではなく個人名で投票してもらわなければなりません。
“言うは易く、行なうは難し”で、連合675万組合員に対して、産別候補者名で投票された数は惨憺たるものでした。
2001年参院選は169万、2004年は173万、2007年は182万票にしか過ぎません。
投票には行ってくれるようになりましたが、個人名での投票をどこまで徹底できるのかが鍵です。

対策会議では、選挙区の藤本祐司と、それぞれ10名の候補者の名前をセットで定着させることに、全精力を注ぐ覚悟を確認しあい終了しました。


人と人との関係

2009-10-22 20:54:22 | Weblog

今年もまた様々な活動を通じてたくさんの人たちと知り合いました。
労働運動の中でも新たな交流は生まれますが、その運動を飛び越えての広がりをつくるのはなかなか難しいものがあります。
しかし、大きなステージになればなるほど、自分の枠を乗り越えていかねばなりませんから、自分自身を広げざるを得ません。

昨日のブログで好きな1節にあげた言葉も、そんな新らしい交流から生まれた自分自身への“気づき”です。

「なにが悲しいかではなく、どれくらい悲しいのか、が大切だ」

たくさんの人たちと交わるうちに、ほんとうにたくさんの価値観があることに気がつきます。
私の性格は、良く言えば“理想主義者”、悪く言えば“頑固者”です。
どうしても人を見るとき、人の話を聞くときに、自分自身の価値観で、見たり聞いたりしてしまいます。
そのために相手の持つ魅力や悩みや、その他もろもろ、大切なものを見落としてしまうことがたくさんありました。

「なにが悲しいかではなく、どれくらい悲しいのか、が大切だ」

私自身の枠を乗り越えないと、“なにが悲しい”のか、の、“なに”にとらわれてしまいます。
しかし、その“なに”を知ったところで、どうにもなりません。
私にとってその“なに”は、取るに足らないくだらないことなのかもしれませんから・・。

それよりも大切なことは、相手が、どれくらい悲しんでいるか、の、その“どれくらい”を感じることです。
そのことこそが人と人との関係を築くことになります。

ありがとう、感謝します。
明日もいい日でありますように。