南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

卵が先か、鶏が先か

2011-10-31 20:52:27 | ユニオン
第2回静岡新卒者就職応援本部会議がありました。
毎回出席して思うことがあります。
それは「本当の姿を知りたい」ということです。

新卒者に限らず求人倍率は確かに低い、しかし中小企業には人が集まらないと言います。
本当ですか?と率直な疑問を持ちます。
しからばその中小企業とはどことどこの会社で、どんな労働条件でしょうか?私はそれを知りたいと思います。
職を求めて相談してくる失業者の人たちに教えてあげたいと思います。

高卒者の職業安定所別求人状況の資料が出されました。
求人倍率トップは清水の2.43倍、最低は島田の0.59倍です。
どういう見方をすればいいのかわからずに悩みますが、思わず本当ですか?と聞きたくなります。
それよりも私が知りたい情報は高等学校別の就職状況です。
大卒者も同様で、この4年間内定状況は下がる一方であることは数字で分かりますが、大学別には分かりません。
おそらく就職状況がいい学校とそうでない学校が歴然としているのではないでしょうか。
子どもの進路に悩む親たちに教えてあげたいと思います。

本日の会議でも就職応援のための取り組みがいくつも紹介されました。
「学卒ジョブサポーターによる個別支援」…ハローワークに学卒ジョブサポーターを県下30名配置。
「高校生JOBフェアの開催」「大学生就職フェアの開催」…各県内3カ所で就職面接会の開催。   
「緊急未就職卒業者就職応援事業」「未就職卒業者対象臨時職員任用事業」…未内定のまま卒業した若者180人を6ヵ月間雇用し、就職のための人材育成事業を行う。
「介護雇用プログラム」…介護職場で働きながら資格取得を促す。
「ワークラリー静岡」…大学生向け企業見学会。
「ヤングジョブステーション」…若年層向けにキャリアカウンセリング、就職相談などを行う県内3ヵ所の相談所。
具体例を上げ始めるとキリがないほど至れり尽くせりのサポートです。

大きな問題のひとつにこれらの施策が知られていないという実態があります。
国や県や関連団体がそれぞれ一生懸命やられていることは知る人ぞ知ることで、案外知って欲しい人々には届いていないのかもしれません。
ふたつ目は似たような施策を実に様々なところでやられていて、結果的に分かりにくい、シンプルでないということです。
もっと各所が連携してワンストップでできないものでしょうか?
みっつ目の問題は、当事者たちの意識です。
説明しても関心を示さない学生たち、給料が高くてきれいでカッコいい仕事を求める高望みの学生と親たち…まさしく正しい勤労観や職業観の欠如がそこにあります。
極論いえば、働く意思がない人たちまで税金使ってお世話する必要はないと思いますが、それを言っちゃぁお終いですかね。

卵が先か、鶏が先か?まずは雇用のすそ野を拡大しましょう。
すそ野を広げても、働く意思がない人は自己責任で生きてもらいましょう。
でも生きていくためには働くことが必要なことくらいは親の責任で教えましょう。

日本酒は育てるものです

2011-10-30 18:41:42 | Weblog
岡部の玉露の里に遊びに行きました。
「酒と匠の文化祭」目当てです。
助手席には女房を乗せてのデート(?)です。

ちょっと遅れたために「吟醸王国しずおか」の試写会の終盤からの参加でした。
この映画は静岡の地酒ドキュメンタリー映画で2008年から製作中のものでありますが、制作費は有志のみなさんからの寄付によってまかなわれています。
そのためまだ未完の映画作品ですが、ぜひたくさんの地酒ファンに見ていただきたい傑作です。

次のプログラムは志太地域の銘酒の解説と試飲会です。
試飲できるお酒は、藤枝の4つの蔵元のお酒でした。
「初亀醸造」「杉井酒造」「志太泉酒造」「青島酒造」の銘酒がずらっと並べられています。
解説してくれる講師は初亀醸造の16代社長ですから、敬意を払って(?)初亀大吟醸と瓢月をありがたくいただきました。
大吟醸にも橋本社長の解説にもすっかり酔ってしまいました。
社長いわく「志太地域の酒造りはすべて手づくりです。どうやって育てるかをいつも考えていますから、つくるというより育てるという言い方が正しいですね」
“つくる”のではなく“育てる”、いやぁー参っちゃいますね。すごい言葉です。

その次のプログラム茶事講座「茶懐石とお酒のマナー」も大変面白く聞かせていただきました。
帰り道の助手席にはもちろん私が鎮座、女房は“嵌められた”というような顔つきでしたが、彼女なりに楽しんだ1日でした。

秋深し

2011-10-29 22:25:05 | Weblog
もう晩秋。
居間にホット・カーペットを敷きました。
こんな夜は無性に日本酒を飲みたくなります。

「仕事上の付き合いで外で飲むことまではストップせよとは言いませんが、家庭での晩酌はできるだけ止めさせてください」とのドクターの言葉を家の調教師はまともに守っています。
調教される私も成年してから何十年も経ちますが、この2ヶ月ほどはまるで別人のようです。

神様も驚くくらいドクターの忠告を忠実に守っていますが、時々はできるだけの配慮はすべきです。
できるだけできるだけだから、できないときはできるだけはいいんだよ)と心の中で葛藤がはじまります。
「秋が深まったときはやはり日本酒は欠かせないよね」とか「身体の健康も大切だけど、心の健康も大切だよね」とか…。

「秋深く 日本酒2杯に BOOKER'S」
日本酒は先日いただいた開運大吟醸を美味しくいただきました。
ほろ酔い加減で外へ出ると今宵の星はほんとうにきれいです。
夜空に誘われて15分程度の散歩を楽しみました。

家へ戻る頃は酔いも醒めてきました。
BOOKER'Sとは寝酒に使うバーボンですが、これがまた美味いんです。
たまには息抜きも必要ですよね(そろそろと調教師の角が見えてきました)。

“未体験ゾーン”突入

2011-10-28 17:07:57 | Weblog
日本人の人口が初めて減少しました。
10年国勢調査の結果は、1億2535万人でした。
分かってはいたことですが、本格的な人口減社会に突入しました。
一方、世界の人口は拡大を続け70億人に達しました。
40年先の姿は、日本は1億人を切り、世界は90億を超えると予測されます。

円が外為市場で4日連続して過去最高値をつけています。
もうこの円高基調は当分の間変わらないでしょう。
米国も欧州も90年代に日本で起こったバブル崩壊時のようなバランスシート調整期に入っています。
当時の日本がそうであったように海外では信用収縮で資産が安価で売却され始めています。

タイの洪水による日系企業の被害が想像以上に広がっています。
こんなにも多くの企業が進出しているとは…びっくりしました。
すでに日本企業の多くはグローバル対応を済ませていたんですね。
円高によるリスクもありますが、世界には地政学的なリスクもあることを知らねばなりません。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」的発想で大量に進出したことが今回の災害に繋がっているかもしれません。
やはりその地の“場の力”を超えた開発はリスキーです。

様々な場面で“未体験ゾーン”に突入しました。
「逆転の発想」として足元の円高を活かして海外資産を購入したり、高齢化・人口減社会をむしろプラス思考でとらえたり、場の力を100%活かした“一所懸命”“地産地消”の思想を実現化するチャンスが訪れました。

2012年は世界のトップリーダーが選ばれる選挙の年です。
肉食人種は、自らが生き残るためには手段を選びません。
たとえ他国の犠牲が生じてもそれは実行されます。
草食系日本人も負けてはいられませんが、肉食獣と同じ土俵で闘ってはいけません。
知恵を使って戦略的に闘いましょう。

“電気”の話

2011-10-27 13:07:14 | ユニオン
おそらく今日の連合本部中執会議で「エネルギー政策総点検・見直しPT」の設置が提案されると思います。
そのPTでの情報を開示してもらえるように本部へは要請してありますので、今後それらの情報を基として連合静岡内部でも議論を深めていきたいと思います。

人類が再び電気のない生活に戻ることは不可能です。
だからこそ私たちはこの問題に真正面から取り組む必要があると考えます。
しかしあらためて考えますと、私も電気のことはほとんど分かりません。
いつも身近にある電気、その正体を知ろうなどとはこれまで考えたこともありませんでした。

これから原発問題を議論するにしても、ただその是非だけを問うのではなく、私たちの覚悟も問うていかねばなりません。
そのためには私たちがまず電気の正体について知らなくてはなりません。
あなたは電気を見たことがありますか?私はありません。
まずはそこから勉強をしていきましょう。

失業率と犯罪発生率

2011-10-26 14:03:21 | ユニオン
産経新聞の社説「失業対策が犯罪を減らす」に目が留まりました。
観念的にもそう思いますが、実数で確認しないと確証できないのが私の癖です。
そういう時にはインターネットは便利です。
失業率も犯罪率も簡単に入手できましたが、分析するのが難しい…。
こんな時にもインターネットは便利です。

失業率と犯罪発生率」の研究論文に行きあたりました。
海外における研究事例をも交え、時系列、犯罪種類別に細かく分析をしています。
そのエッセンスを述べるとこんな内容です。

『1990年代半ばまでの実証研究では、明らかな相関関係は確認できない。
ところが1990年代後半以降の研究では正の相関が観察されるようになってきた。
細かく分析していくと次のようなことが分かってきた。
犯罪と密接に関係があるのは失業率よりも賃金との相関関係が強い。
「平均」か「限界」かという観点だ。
平均的な指標は必ずしも労働市場の状況を反映していない。
すなわちある一定の限界を超えた時に犯罪率が高まる。
加えて不平等度が高まってくると犯罪発生率が高まる。
「失業率」が高まり、「低賃金層」が増加し、社会に「不平等感」が蔓延した時に、犯罪発生率は間違いなく高まる。
犯罪種類別に見てみると、「知能犯」や「風俗犯」と失業率の関係性は見られない。
「失業率」が高まると、殺人や強盗の増加傾向がみられる。
「所得不平等度」が高まると、窃盗が増加する』

研究論文を読みながら考えました。
今、世界中で発生している若者たちの格差是正デモ、起こるべくして起きたのですね。
あのエネルギーが犯罪に繋がらないようにしなくてはなりません。
我が日本でも何を為すべきか、私たちは何を為すべきか、真剣に考えていかねばなりません。


サイバー戦争

2011-10-25 17:22:30 | 政治
三菱重工やIHI、川崎重工などの日本有力の防衛産業が「狙い撃ち型」サイバー攻撃を受けているという報道がありました。
三菱重工がサイバー攻撃を受けた事件では、戦闘機開発をめぐる社内資料が本来あるべきサーバーから別のサーバーに移動し、外部から盗み見られた可能性があることが分かっています。
いよいよここまできたかと驚きました。しかし…

これらの事件は社員の個人PCから侵入してパスワードなどを盗み出して企業へ入り込むというような手口だったようですが、今朝の朝日新聞では衆院へもサイバー攻撃があったとのことでした。
やはり議員らのIDやパスワードを盗んで、外交や防衛など国政上の機密情報を「盗み見」した模様です。
こうなるともはやサイバー戦争への突入ですね。

米国でもオバマ政権が増え続けるサイバー事件に対して新たな国家戦略を打ち出しました。
米商務省から出された“サイバー青書”では、11年1~3月期にネット上で確認された悪意あるソフトは約6万7千/日にも上り、09年同期の2倍以上にもなったと述べています。
国防総省は、サイバー攻撃を受ければこれを軍事作戦、すなわち戦争行為として扱うとしています。
そのため米軍はサイバー司令部を本格運用させ、専門部隊も強化している模様です。
これが国際世界の実態です。

わが日本のサイバー対策はどうなっているのか心配になって「防衛省」のHPを閲覧に行きましたが、なぜか見れませんでした。
“覗き”“盗み見”と疑われてしまったのでしょうか?

工場立地減少の背景

2011-10-24 17:38:15 | ユニオン
経済産業省のまとめを見ると静岡県の工場立地件数が減少傾向にあります。
全国の工場立地件数は403件と前年同期比14.5%増ですが、静岡県だけ見ると△(マイナス)16.1%の17件でした。
連合東海ブロックの各県と比較をしても元気がありません。
“前年同期(10年1~6月)”“前期(10年7~12月)”“今期(11年1~6月)”で比較してみましょう。

静岡県:21→20→17
愛知県:22→25→23
岐阜県:7→10→22
三重県:12→7→14
長野県:7→23→15

静岡県内の工業地区ごとに見てみるとさらに状況がよく分かります。
“前期”と“今期”の比較です。
東駿河湾地区:7→9
静清・大井川地区:6→0
中遠地区:3→2
西遠地区:5→6

工場誘致だけが雇用増大に繋がるわけではありませんが、この減少傾向にはなんらかの原因があると思われます。
本調査による立地選定理由を見てみましょう。
なぜここを選んだのか?
第1位:本社や他の自社工場への近接性
第2位:工場団地である
第3位:原材料等の入手の便

海外立地と比較しての国内立地選定理由も聞いております。
第1位:良質な労働力の確保
第2位:国・県・市・町の助成、協力
第3位:原材料等の入手の便

雇用創出に向けてがんばりましょう。

今日の天気

2011-10-23 17:52:32 | Weblog
どこのお宅の田んぼかな?と不思議に思っていた田んぼの稲刈りがにぎやかに行なわれていました。
このあたりの田んぼでは最後の稲刈りです。
小さな田んぼには総勢20名近くの親子連れが群れていました。
あまりに楽しそうな風景に私までもが楽しくなりました。
聞いてみますと町の方から来た人たちで、この田んぼを借りているとのことでした。

連合大会も無事終了したし、なにやら心がちょっと晴れ上がっています。
心は目に見えませんが、心はいつもなにかを感じています。
時々はその見えない心を誰かに聞いてもらいたくなったり、心を表現させたくなります。
でもそうした心の表現はなかなか難しいものです。
難しいからとあきらめてしまうといつしか自分の心さえも見えなくなってしまいます。

午後は静岡市美術館にでかけました。
アルプスの画家“セガンティーニ”展の最終日です。
自分の心の表現は難しくとも、画家の表現力の力を借りることはたやすくできます。

セガンティーニの代表的作品「アルプスの真昼」です。
こんなにすっきりと晴れ渡った空なら最高です。
いつかはこうなりたいものですね。

学ぶ楽しさ

2011-10-22 18:29:01 | ユニオン
湖西市で県教組主催の教育研究集会がありました。
行きの列車で元・執行委員のSさんとばったり出会いました。
彼女も教師ですから行先は同じです。
今は6年生の学年主任とのことですが、教育現場における様々な話を聞かせてもらいました。
先日は競輪労組の大会でも、私の知らなかった事を役員からいろいろ教えてもらいましたが、いたるところに学びの場はあるんですね。

集会では主催者の県教組S委員長が、この教育研究集会の意義について語ってくれました。
S委員長が述べるように、教育の根本はまさしく“生きる力の育成”です。
ただ“教育”とは何か、を語りはじめれば、「100人が語れば、100通りの解がある」ということですから、これまた“深い学び”を必要としますね。

学生時代はまったく勉強嫌いの私でしたが、最近は勉強する(学ぶ)ことが大好きになりました。
もっとも好きな領域は限られていますが、このくらい勉強好きな学生だったらどんなにかよかったことでしょう。
先生方にはぜひ“勉強”を教える、のではなく、子どもたちに“勉強する楽しみ”を教えてあげて欲しいと思います。
教育のプロとして、どうぞ自信を持って臨んでください。期待をしています。