南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

インドも目が離せない

2010-01-29 11:02:14 | 経済

私が中国をはじめて訪れたのはまだ結婚前の25歳、30年以上前のことでした。
毛沢東の赤い手帳をお土産に帰ってきましたが、なぜか縁あってほぼ10年おきに訪中。
みすぼらしい中国がどんどんと立派になっていく姿をこの目で見てきました。
そしてあっという間に中国は日本に追いつき、そしていまやアメリカを射程距離にまで追いつめました。

そんな中国に遅れること10~15年、インドが猛烈に中国を追いかけています。
私はまだインドには行ったことがありませんが、日本からの企業進出もだいぶ増えています。
(時々このブログにコメントを寄せてくれる“印度の与助さん”もそのひとりです)
インドは中国の発展スタイルと異なり、ハイテク型のIT・サービス産業を先行させて発展してきました。
これは英語圏でもあり、数学教育に力点をおくインド式教育を活用した、アメリカの企業戦略の影響です。
ソフトウェアー開発も、実はモノづくりと同様に大量の人手を必要とします。
ソフト開発は、アイデアだけで成り立つものではなく、際限もない数列の組み合わせにより作業を進めていきます。
また時差を利用してソフト開発を昼夜問わずに進めることも出来ますから、英語が出来て数字に強いインド人は最適です。
コールセンターの話も有名ですが、アメリカの消費者が電話するとインドにあるアウトソーシング会社に繋がります。
中国がブルーカラーのアウトソーシング国だとしたら、インドはホワイトカラーのアウトソーシング国ですね。

とにかくこのふたつの大国がこれからの世界経済の鍵を握ることは間違いありません。
中国13億・インド12億人の民が、経済力&消費力をつけてきました。
東アジア(日本・中国・韓国・台湾)とインドとは陸続きのお隣さんです。
GDPの世界第2位・3位の日本と中国、まだ11位ではあるが世界で最も潜在成長力が高いといわれるインドが協働する日もそう遠くないと信じます。
その時に我が日本が、両国のニーズに応えて、最先端のパーツ供給国でありシステム供給国であり、日本文化の供給国であり続ける必要があります。

敗戦からこれまで支えてきてくれたアメリカとも連動しながら、新しい経済圏・安全保障圏を構築することも“不沈空母日本”の大きな役割だと思います。