南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

“メイド・イン・JAPAN”の付加価値

2010-01-12 18:05:22 | 経済

私の住む田舎ではどんどん高齢化が進んでいます。
小さなスーパー(?)が細々と高齢者家庭の食を支えていますし、小さな電気店がきめ細かにお年寄りを支えています。
いつかは私もお世話になりますから、そんな小さなお店が潰れないように可能な限り利用するよう心がけています。

そんな電気店のお兄ちゃんが言うことですが、「吉岡さん、今のうちに“メイド・イン・JAPAN”の製品を買って置いたほうがいいですよ。“メイド・イン・〇〇〇”の品質は最悪ですから・・・」。
売りたい一心で勧める訳でもなさそうです。
すべての電気製品がそうだとは言えないでしょうが、女房が買う安物のコンポはまず2年持ちません。
使い方も悪いかもしれませんが、壊れる度に旧式の(なにしろカセットテープしか使えないヒトですから)カセット付きコンポを捜すのに一苦労です。
そんな旧型は“メイド・イン・JAPAN”にはありませんから、安かろうの“メイド・イン・〇〇〇”になってしまいます。
結局あのヒトはカセットしか使いませんので、家の中には“カセット機能が壊れたラジオ”コンポが散乱する始末です。

中国からお客さんが見えますと、お土産に捜していくものは何だと思いますか?
答え:“メイド・イン・JAPAN”の品物です。
ところがそれがなかなか見つからないという実態。
昨年は大量の“粉ミルク”と、大量の“シェーバー”を買い込んでいました。
その前は大量の“化粧品”と、大量の“爪切り”だったと記憶しています。
もちろん“メイド・イン・JAPAN”の品物です。
日本人が100円ショップで“メイド・イン・〇〇〇”の粗悪品を買っている姿を見るとなにやら哀しくなってしまいますね。
私は最近の安売り経営が心配でなりませんし、その安売り戦略に乗せられて喜んでいる日本人も心配でなりません。
以前だったら同じ品質のものをより安くするための努力や、同じ価格ならより上質なモノを提供する努力をしてきた日本的経営者たちはどこへ行ってしまったのでしょうか。
品質を落としてまでもひたすら安く買おうとする消費者意識もそろそろなんとかしましょうよ。
そこに気づかないと田舎の商店が廃業するように、外国人も求める“メイド・イン・JAPAN”の製品はなくなってしまうかもしれません。

あの価格破壊王ユニクロの柳井会長も読売新聞のインタビューに次のように答えておりましたが、安売り経営者の戦略もすこしづつ変わり始めている模様です。
『ヒートテックのように画期的な商品が出ない限り、企業は大きく前進しない。
トヨタのプリウスやアップルのiphone(アイフォーン)に匹敵するような画期的な服を作らないといけない。
当社が990円ジーンズを出したら、他社が880円、690円と続いたが、ポリシーがない商品はどうかと思う』
ちなみに大ヒットしたユニクロのヒートテックは、東レとの共同開発で産まれた新商品だそうです。