南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

地産地消を進めよう

2010-01-08 12:51:02 | Weblog

日銀静岡支店から1年間に出るお金が約1兆5千億円、返ってくるお金が約1兆円であることは以前も述べました。
1年ほど前のことですから現在の金額は若干違うかもしれませんが、出入りのバランスは変わっていないと考えられます。
言い換えれば差し引き5000億円が他地域に流出しているということです。
もしこの5000億円が県内で回っていればどうでしょうか。
地域の中でお金が回っていくことを目指すことも“地産地消”の考え方のひとつです。

1000円を切るジーンズが現われたと思ったら、880円のジーンズまで出てきました。
びっくりしていたらなんと850円、690円のジーンズまで登場しました。
どうしてこんな価格で売れるのか調べてみましたら、ある製品は世界最大の売上げを誇るウォルマートがバングラディシュで作らせたものであることが分かりました。
中国の労働コストが上昇してきたので、中国の3分の一のコストで労働者が雇えるバングラディシュで作らせたといいます。
失業率40%の最貧国バングラディシュの貧困を救うためなら理解もしますが、肝心のバングラディシュの国民はそのジーンズを穿くことはできません。
ここが搾取型の欧米企業の特徴でもありますが、技術移転型の日本経営も欧米型に染まりつつあると思うと切ない気持になります。
「自国の雇用をないがしろにして自社の利益だけを考えている」と本拠地アメリカでも批判され続けている企業ですから押して知るべしですが、あまり行き過ぎると国家レベルの反発を受けかねません。

地産地消はいいけれども悪かろう高かろうでは困りますね。
しかし安ければいいという考え方も改める必要がありそうです。
今朝の新聞でセブンイレブンとイオンが値下げ競争により減収減益との発表がありました。
コンビニで買うお弁当もずいぶん安くなりましたが、競争が行き過ぎて298円弁当まで出てくるといささか常軌を逸しているのではないかと疑います。
私たちは消費者であると同時に生産者でもあることを忘れてはなりません。
価値あるものをつくったら、それに相応しい価格で売り買いされてこそ、正のサイクルが回ります。
価値あるものを正しく評価する仕組みや、適正価格を測る仕組みをつくりあげて、地産地消を積極的に進めたいものです。