南町の独り言

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大恐慌を見た経済学者11人はどう生きたか

2010-01-10 16:58:09 | 読書
大恐慌を見た経済学者11人はどう生きたか
R.E. パーカー
中央経済社

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大恐慌がなぜ起きたのかについては経済学者によって諸説あり大論争が起きています。
しかし大恐慌を終わらせたものは何かと聞くと11人全てが“戦争”であるとの答えが返ってくる不気味さ。
この本は、1920~30年代の大恐慌を実際に体験した11人の経済学者の教訓を記録したものです。

日本でも著名な2人の経済学者の答えはこうでした。
Q:大恐慌を終わらせたのは何だったのでしょうか。

《ポール・サムエルソン》
A:大恐慌を終わらせたのは何かということですか。
それは、他国、例えばドイツでは第2次世界大戦への準備です。
経済学の言葉で言えば財政政策です。

《ミルトン・フリードマン》
それは大恐慌の定義の仕方によります。
私たちが著書の中で述べているのは、大恐慌ではなくて、大収縮です。
大収縮を終わらせたのは、銀行休日、金本位制からの離脱、金購入計画、銀購入計画など、ルーズベルトのとった一連の金融政策であるのは間違いありません。
これらのことが大収縮を終わらせました。・・・・
「大恐慌を終わらせたのは何か」という質問に対する通常の解答は、第2次世界大戦と政府の軍事支出です。


この重大な局面で日本の政治が枝葉のところから一向に動きません。
与党も野党も党利党略をいったん捨てて力を合わせて踏ん張ってください。
どうぞ皆さん、戦争回避のためにも、よろしくお願いいたします。