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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

「アルツハイマー型認知症」の発病と「段階的な症状」Q/A Room(A-38)

2012-09-13 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q: 私は63歳になったばかりだというのに、68歳になる『アルツハイマー型認知症(「以下、「AD型認知症」と略記する)』の夫を抱えて、自宅で介護をしています。認知症とはいえ夫は身体が丈夫なので、ちょっと目を離すと/家の外に出て行き、そのまま徘徊してしまうのです。おまけに、昼夜の区別もつかないらしく、夜中にも何処かへ出かけようとすることがあります。

    私には、趣味や遊びや交友を楽しむ/自由な時間は全くなく、「介護」に追われるだけの毎日なのです。

 「AD型認知症」の新薬が出て来るというので期待したのですが、それもつかの間のことでした。出てきたのは「治療薬」ではなくて、これまでの薬と同様に、症状の進行を遅らせる効果が期待できる可能性がある程度のものでしかないことがわかりました。私たち庶民には費用が高いので、病院にも施設にも預けることが出来ません。このままでは、私自身がまいってしまいそうです。

        

A:        雨降って、

              転ぶと!

                  ボケが忍び寄る。

 

(撰者 Tadの講評) 足元がおぼつかない高齢のお年寄りが、雨が降って、何かの弾みに滑って転んで、複雑骨折をして、何カ月間か/病院のベッドに伏せったままでいると、二つの問題を抱えることになります。(1つは)、身体の問題で、脚の筋肉が廃用性の委縮を起こして歩行が困難になるのです。(他の1つは)、の問題で、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉」機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体ことを言うものとする)が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行により異常なレベルにまで、機能の衰えが進行して来ることが原因で、「AD型認知症」の発病としての症状(発病の最初の段階である軽度認知症(小ボケ)」の段階の症状が、発現して来るのです。

 「老人斑」ができたせいでも、「神経原線維変化」が起きてきたせいでもないのです。転んで、複雑骨折したことが「キッカケ」となって、何か月も病院のベッドに伏せったままで、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が続き「前頭葉」の出番が極端に少ない日々を過ごしているうちに、「前頭葉」が老化を加速させ、機能が異常なレベルに迄認知症です。ところが、「AD型認知症」は、未だに発病の原因がわからないとされているのです。発病の原因については、アミロイドβの蓄積が犯人とする「アミロイドβ仮説」と/タウ蛋白の沈着が犯人とする「タウ蛋白仮説」とが、足元が揺らぎながらも今のところ生き残っています。アミロイドβやタウ蛋白の作用により/神経細胞大量死が引き起こされる為に発病するという「仮説」なのです。

 

       

 

 「AD型認知症」の末期段階の症状(「重度認知症(大ボケ)」のレベル)を何年間も呈していたお年寄りの解剖所見を基礎とする「仮説」に基づいて、「AD型認知症」の診断基準が構築され、世界で最も権威があるとされる米国精神医学会の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定にみられるように、「記憶障害」が診断の最も重要な(第一の要件)とされているのです。それを前提に、「失語」や「失行」や「失認」などの「重い症状」が認められることが(第二の要件)とされています。但し、この二つの要件を充足すると、「セルフケア」に支障が出て来るレベルになるので、日常生活に「介助」が不可欠になります(私たちの区分で言う「重度認知症」の段階であり、回復は困難)。

 注意すべきは、(第二の要件)の一番最後に、(失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状又は実行機能の障害と言う位置づけで)「実行機能の障害」が挙げられている点です。「実行機能」とは、脳全体の司令塔である「前頭葉の機能」のことです。「AD型認知症」の場合は、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていくことで、「前頭葉の機能障害の症状」が最初に発現してくることが見逃されている(或いは、そのことを理解していない)のです。

 「記憶の障害」の問題ではなくて、「前頭葉の諸機能」の障害すなわち、色々な認知機能を発揮する上での基礎となる三本柱の意欲、注意集中及び注意分配機能の障害並びに発想、企画、構成、計画、観察、分析、理解、把握、考察、洞察、推理、予見、シミュレーション、抑制、忍耐、創意、工夫、修正、機転、関心、興味、創造、感動、判断及び決断等の機能の障害、更にそれらに加えて最終的な実行内容を選択する上で不可欠な機能である「評価の物差し」としての評価機能の障害という「各種の前頭葉機能の障害」のアウトプットによる「症状」最初に発現してくることを見落としているのです(この最初の段階が回復容易な「軽度認知症」であり、この段階では、記憶の障害に起因する症状は全く認められないのです)。

      

『AD型認知症』の症状は、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的な症状」が、発現して来るのが特徴なのです(「改訂版30項目問診票)」 「AD型認知症」の場合は、最初に、『前頭葉』機能だけが異常なレベルに衰えてくるのです(「軽度認知症(小ボケ)」の段階)。最初の「軽度認知症(小ボケ」)の段階では、「社会生活面」に重大な支障が起きてくるようになります。次いで、「高次機能」の左脳も/右脳もが、異常なレベルに機能低下が進行して来る「中等度認知症(中ボケ)」の段階では、「家庭生活面」にも重大な支障が起きて来るようになります。最後の、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階になると、「セルフケアの面」にも、重大な支障が起きてきて、日常生活面での介助/介護が必要になるのです。

 (KinukoとTad からの注釈) 

このブログで何度も指摘して来たように、『「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行して行く原因/メカには、「意識」が覚醒した/目的的な世界』が、関わるのです。「アミロイドβ仮説」は、

人類最大の難問と言われている「意識」との関わりを意識的に避けて、「重度の物忘れの症状」の外観的な観察憶測と/末期の段階の症状が発現していた『大ボケの段階の高齢者』の/死後の「脳の解剖所見」に観察される「アミロイドβの蓄積が生成する(老人斑)」をベースに、『重度の物忘れが特徴の神経変性疾患』と見間違い、視点を同じくする「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定が確認を要求する「記憶障害」を惹き起こす原因要因として、『アミロイドβの蓄積により生成されてくる「老人斑」の毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こす』ものと、想定した仮説を構想しただけのものであり、彼等は、『「アミロイドβの蓄積(老人斑)」と「AD型認知症」の発病(症状の重症化の進行)との間の、核心的な要件、因果関係の存在を、未だに実証出来てもいない』のです。⇔実は、私たち「二段階方式」は、『「アミロイドβの蓄積(老人斑)」と「AD型認知症」の発病(症状の重症化の進行)との間には、「因果関係自体が、存在していない』ことを明確に実証出来ている『3種類の、精緻で、多数の「脳機能データ」』を、このブログ上で公開して来ているのです『Tadのブログ(H-05)』。

(以下の、&1/&2は、Tadの『思考実験』により確認された成果であり、世界初の問題提起!!

&1:  『意識が覚醒した/目的的な世界』は、左脳/右脳/運動の脳の(3頭の馬が牽引する)「三頭立ての馬車」が運航して行く世界であり、(馬車の運行)を支配し、管理している「御者の役割」を担っているのが、『前頭葉』機能なのです。

&2:『意識が覚醒した/目的的な世界】は、『「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」が下す/評価/注意/関心/観方に従い(に基づき)、「注意の分配力」の機能が、「実行機能(Executive Function)」を駆使して、「メタ認知」し、メタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」により、所定の目的を実行し、目標を達成して行く世界』なのです。

「AD型認知症」発病の最初の段階、「識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割り)を担っている『前頭葉』機能の働きだけが異常なレベルに衰えて来ていて、左脳も右脳も運動の脳も/働きが未だ正常なレベルに在る段階なのです。この「軽度認知症(小ボケ)」の段階で発現してくる症状は、「AD型認知症」の発病としての症状なのです。認知症の専門家たちの間で「不活発病」とか「軽度認知障害(MCI)」等の名前で呼ばれていて、何等の注意の換気も対策も施されないで/放置されているだけなのです。ところがこの段階「軽度認知症(小ボケ)」の期間が、3年間も続くと、私達の区分で言う「中等度認知症(中ボケ)」の段階に進んでしまうのです。そのことに「精神科医」でさえ、(気付いていない)と言うことなのです。

その結果として、「重度記憶障害/(極めて重度の物忘れの症状)」の症状が出て居て、且つ「失語(紛い)」とか/「失認(紛い)」とか/「失行(紛い)」とかの/末期段階に見られる重度の症状が出てくる「重度認知症(大ボケ)」の「前期」又は「後期になって初めて「AD型認知症」の発病と診断DSM-Ⅳ」の診断基準)していたのでは、「遅すぎる」のです。

この段階で見つけていたのでは、せっかく見つけても手遅れなのです。「AD型認知症は、原因も分からないし、治らない」病気にされてしまうのです。

私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での実践展開を指導し、極めて顕著な成果を挙げて、私たち「二段階方式」の主張内容が正しい事を/疫学的方法により実証した/『住民参加型の地域予防活動』の実績面からしても、「軽度認知症(小ボケ)」は回復及び又は症状の重症化の進行の抑制が可能であり、「中等度認知症(中ボケ)」は症状の重症化の進行の抑制が未だ可能であり、「重度認知症(大ボケ)」は(為す術が何も残されていなくて、介護の対象となるだけ)なのです

 

※(権威が提示している内容は、真っ赤な大嘘)        

 「AD型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む/脳全体の機能の衰え方に厳密にリンクして、「前頭葉」機能を含む/脳全地の機能レベル(反映)アウトプットが、「三段階に区分される症状」として、発現して来るのが特徴なのです。(アミロイドβ仮説や/タウ蛋白仮説)を唱える人達が言うように、神経線維の脱落による脳内での「情報の連絡」の不具合が、「記憶障害」を中核として「AD型認知症」の症状を発現して来る訳ではないのです。そもそも、外観から目に付きやすい「記憶障害/重度の物忘れ」の症状が、「AD型認知症」発病の第一の要件であるとの誤解が、「AD型認知症」発病のメカの解明方法を、迷路に嵌まり込ませている根本の問題なのです。真の/正しい原因要因は、「記憶障害」と言う要因ではなくて、(①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行に、起因)した「前頭葉」機能の機能障害と言う要因)なのです。従い、問題となるのは、『記憶障害を引き起こす原因要因の解明』ではなくて、前頭葉機能の①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下を惹き起こす要因の解明』なのです。

「記憶障害」をメインターゲットとすることが誤りであることについて、 分かりやすい例で説明しましょう。

自転車のチューブに空気を入れる「空気ポンプ」という機器があります。「AD型認知症」は、空気をチューブに運ぶ紐状のゴム管の部分(脳で言えば、情報を伝達する神経線維)に支障が起きてくることが症状発現の原因だというのが、アミロイドβ仮説やタウ蛋白仮説の考え方です。この考えに立脚しているので、ゴム管を繕って空気が漏れる量を少しでも抑える効果を期待出来るとされているのが現在販売されている4種類の薬ということなのです(治療薬ではなくて、「症状」の発現の仕方を亢進/又は、抑制させるだけの効能の薬、『単なる対症療法薬』に過ぎず、エーザイアリセプトが、症状の発現の仕方を亢進させる「興奮型の対症療法薬」の代表)。

私たち「二段階方式」は(廃用性の機能低下説)、ゴム管の部分に支障があるからではなくて、ポンプを押して空気を押し出してやる部分(脳で言えば、情報を処理発信してやる前頭葉の機能)に支障が起きてきて(「廃用性の機能低下」)、脳が正常に働かなくなったことが「症状」発現の原因だと考えているのです(私たち「二段階方式」が集積して来た/精緻で多数の脳機能データは、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルの「アウトプットそれ自体が、三段階に区分される類型的類型的症状として発現して来る」ということを示しているのです)。

⇒ いくらゴム管を繕っても(神経細胞の修復)、そもそもポンプを押す作業をしない限り(脳の機能がちゃんと働かないのでは)、空気は流れない(情報の処理も発信もない)のです。

 

(問題提起/警告/警鐘)

ところで、「アミロイドβ仮説や/タウ蛋白仮説や/アセチルコリン仮説」の考え方の人達が研究陣となって、開発を目指している「AD型認知症」の「治療薬」とは、異常なレベルに機能が衰えている「前頭葉」を含む脳の機能レベルを、飲むだけで(貼るだけで)、正常なレベルに引き戻す/或いは、症状の更なる進行を抑制又は遅らせることが出来る薬と言うことになります。

『AD型認知症の』本態(真の正体)は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③生活習慣病に過ぎないのであり、④発病/症状の重症化が進行するメカに照らして、上記に言う意味/効能を有する「治療薬」が開発されることは、未来永劫有り得ない事を、問題提起し/警告し/警鐘を鳴らしておきたいのです(『アリセプトの二の舞を演じることだけは、絶対に、避けるべき!!

 

       

 

(まとめ)

 『意識が覚醒した/目的的な世界』をコントロールしている、(脳全体の司令塔の役割)を担っている 『前頭葉』機能の/廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行とその原因/メカニズムから考えたとき、「AD型認知症」の症状の進行を遅らせる効能を持った薬(真の「治療薬」)が、開発される事は、(有り得ない)事なのです。「重度認知症(大ボケ)」のお年寄りを抱えて、日々「介護」に追われる/家族の精神的、経済的負担は筆舌に尽くし難い程大きいので、治療効果がある新薬への期待はとても大きいのです。とわ言え、「治療薬」の開発は、非現実だからです。

儲けることしか考えていない、エセ企業の、絵空事に騙されないで、頂きたいのです。

 飲むだけで(貼るだけで)「AD型認知症」を発病した高齢者の、「症状の進行を、遅らせることが、あたかも可能であるかのような「新薬開発」の言葉がマスコミの記事で踊る度に、市町村による「発病の予防」活動への取り組みが、遠のいて行くことになるのです。日本全体での高齢化率が30%を超えた時、取り返しのつかない状態がやって来るのです。

廃用症候群に属する/老化・廃用型の/『生活習慣病』が真の正体である「AD型認知症」の発病自体の予防は、啓蒙活動だけでは足りないからです。

①早期診断の窓口と/②小規模単位集落ごとでの「住民参加型の地域予防活動」の実践の継続とが、不可欠だからです。

 

注)本著作物(このブログ A-38に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

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