一か月が過ぎて、また・・・・

　しばらくぶりに書く。
　3月11日に東日本大震災があってから、4日後の15日に台北国際自転車展に行かねばならなかった。実はカミさんの実父が行方不明だった。幸い地震から一週間後の17日に無事の知らせを台北で受け取った。義理の弟も津波の被害にあった。幸い家族は無事だったけれど。

　そんな時に、海外出張している場合かと思う自分と今被災地に行っても何も出来ないじゃないか！？と思う自分が居た。それでも、飛行機に乗って、一人でいろいろ考えていると自責の念に駆られる、精神的に辛い。何かできることがあるのではないか！？思う自分と、そうでない自分が、心の中で渦巻いている感じだった。
　こんな事態での海外出張････こんな家業をしていると、そんなジレンマな感情を幾度となく経験した。特に自分の子供が入院している時の出張は辛かった。

　台湾に出張中は、多くの外国人からお見舞いの言葉を戴いた。親しい台湾人は、持っている日本円を僕に託した。
「少しで申し訳ないが、役立ててもらえないか・・・」
その金額は1万円を超えていた。その控えめな言い方に、彼の真摯な思いと誠実な態度に感動して、後でこっそり泣いてしまった。理由がうまく説明できないが・・・・
　少なくない台湾人のメンタリティは、古き良き日本人のメンタリティと似ているところがあるのではなかろうか？
　そういえば、日本人よりも日本人らしい？台湾人と思える李登輝が書いた震災に関する記事が今日発売された文芸春秋誌の載っていた。すでに高齢であるが、彼の見識を見習うべき永田町の住人達は多いような気がする。