昨日3月1日は桃葉さんからお誘いいただいた『キモラク 着物で落語』@大阪。んで、せっかく遠出するのだからついでに前から気になっていた神戸ファッション美術館の『大正・昭和のおでかけ着物』も見に行っちゃおうとmayさんと話がまとまり、欲張りなお出かけをして参りました。
『キモラク』は桃葉さんたちが主催なさる初めての落語会。ブログを拝見したところ、みなさんお洒落していらっしゃりそうな雰囲気。振袖でみえる方もおいでるとかで、わたくしも気合いが入ります。加えて美術館ではきっと素敵なアンティークが見られるはず。よし!わたくしもコテコテで行くわ!
今日の着物:金茶色錦紗縮緬四季花訪問着(ヤフオク時代着物)
今日の帯:練色春の花刺繍名古屋(きむら)
今日の半衿:オレンジ花刺繍(きむら)
今日の帯揚:桃色桜花ハギレ(大須骨董市)
今日の帯締:オレンジ四分紐(祖母のもの)
今日の帯留:シェル・アクア(竹蔵龍さん)
今日のコート:紫錦紗縮緬大花柄(ヤフオクkimonosarasa)
今日の足袋:ピンク古典柄(まねきや)
今日の草履:パール刺繍花緒(松屋バーゲン)
今日の簪:縮緬桃(自分で作った)
今日の長襦袢:紫葡萄葉錦紗縮緬小紋(きむら)
今日の着物はずいぶん前にヤフオクで見つけ、一目で惚れこんでかなりがんばって落札したものなのですが、どうも合わせる帯が見つからなくってずーっと着られなかったのです。コーデ名人のすうざんさんに相談して「コテコテにはコテコテよっ」というアドバイスをもらい、コテコテ帯を探していましたところ年の初めに『きむら』でこってり刺繍の帯を見つけ。合わせてみたら、なるほど~合うぢゃん。うれしいなっ。
でもひとつ困ったことが。この着物、袖が63センチと長く、合う長襦袢がなくて‥替袖を作っている時間がなかったので苦肉の策、同じ袖丈の小紋を下に来て長襦袢にしました。衿は半衿を付け衿に縫い付けて、留めてあります。裾はおはしょりして。ちょうど補正にもなって良かったかも。
着萎えてくたっとなった錦紗縮緬、長襦袢として着ると肌に馴れてとても気持ちよかった。近いうちちゃんと仕立て直そうと思いました。
わたくしのコテコテに対して、mayさんはすっきりと爽やかな装い。クローバーの帯留はオーダー品ですって。mayさんらしく上品でユニーク。さすがです。
さて、まずは神戸ファッション美術館。『華やぐこころ 大正・昭和のおでかけ着物』。
展示室を入ると、まずはナポレオンが戴冠式に着た真っ赤なローブが目を引きます。中世から現代に至るいろんなファッションが展示されているのを辿っていくと、最後の方に今回の特別展示がありました。
『晴れの日に装う』『「よそゆき」の御召』『銘仙でちょっとおでかけ』『華やぐこころ…染帯』各コーナーに、トルソーに着付けた昔キモノが展示してあります。大胆な色、柄。やっぱりいいなあ。
「素敵ねえ」「これ、欲しいわぁ」言い合いながら見て行きます。赤・黒・梔子色の大きな市松に桜の花が散っている縮緬や、アールヌーボー風のタンポポが大きく描いてある昼夜帯などほんと、素敵。でも、そんなびっくりするほどではないなあ。
洒落た染帯がたくさん展示してあって見とれます。が、「これって‥すうちゃんこういうの締めてたような気がするわ」「確かに。これすうざんさんに見てもらって、骨董市で見つけてって言ったら見つけてきてくれそう」
華やかな錦紗縮緬も「この羽織って、縫さんがこないだ着ていたのによく似ているわね」「こっちの着物はきママっぽい」
面白くはありましたが、珍しくはない。もっとどっひゃーというような、意表をついたものがあるかなと思ったんですが。
わたくしども、けっこう普通にアンティーク着てますからねえ。箪笥にはそれなりに自慢のアンティークキモノがございます。今日のわたくしの装いだって、この展示にやわか劣るべき。
かなり期待して出かけてきたため、正直少々もの足りない気持ちを抱きつつロビーのポスターを見ていましたら。気になる展示をしているところがありました。
モスリン。いつも脇役的扱いで、これだけ取り上げて見たことはなくて。
「どうする?」「どうしよう」
『大阪暮らしの今昔館』、落語会の会場からそう遠くはないみたい。でも、そんなに時間がたくさんあるわけではないし、ふたりとも大阪不案内だし‥。
迷いつついったんJR住吉駅に戻りましたら2時半過ぎ。落語会は5時集合時間厳守。どうする?どうする?
「えーい、行っちゃえ!」
もう一度場所を確認して行き方を確かめ、大阪駅から地下鉄に移動して、2つ目、天神橋六丁目で降りたら。あらま、駅直結ですぐあるのですね『大阪暮らしの今昔館』。
「うちらすごいじゃん」「余裕よね」
お互いを讃え合いつつ、モスリンの展示を見ます。
モスリン。主にウールの、薄手の平織り。明治から昭和にかけて長襦袢や子供の着物に利用されていましたが、普段着ゆえ残りにくく、今まで紹介されることがあまりなかったそう。骨董市でも見かけることは見かけますが、たいてい虫が喰っているのであんまり求めることもありませんでした。
けれど、こうやって綺麗に残っているものを見ると、化学染料ゆえのビビッドな発色や普段使いゆえの大胆なデザイン。B級モノの楽しさがあふれています。
もちろん中には精緻な型染めの高級品もあるのですが、心惹かれるのはどうも、どこか『変』なものなのは‥わたくしの育ちがよろしくないせいでございましょうか。目に刺さるような真緑の枇杷の花模様とか、若冲を思わせるような雄鶏がでっかく描いてある長襦袢など、真剣に「欲しい」と思いました。
小ぢんまりした展示ゆえ、丁寧に見て回ってもまだ時間には余裕が。こころ穏やかに会場のあるヒルトン大阪イーストプラザに入り、同じフロアのバーで先にいっぱいやっちゃってるわたくしどもでありました。
さあ、このあといよいよ「キモラク 着物で落語」の会です。
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って、ちょっとだけお久しぶりだったのかしら?
それぞれに、自分の好きな着物の方向性が見えてきたのですね。
状態の良い“アンティーク”が、なかなか手に入らなくなってきているそうです。
大切に着ていきましょう♪
そうですね、キモノは着てなんぼだけどお手入れしてなんぼ、でもありますわね。感謝しておつきあいしなければ。
アンティーク、やっぱりわたくし好きですわ。
私の好み形成に並々ならぬ影響を与えてくれた(そして与え続けてくれてる)すうちゃんに乾杯。
コート姿もたいがい派手だけど、脱いだらすごいんです・・と言うのを狙いました。
キモノは‥金茶色って感じ。なんかばちっと目に痛いような組み合わせですよね。
銘仙だけかと思ったら綸子やお召しもありましたね~
個人的には常設展の方の上布が好みでした。
常設展、なかなかよかったですね。
色をテーマにしたり、素材をテーマにしたりして世界各地の布が展示してありました。
江戸時代の刺繍小袖が苗族の衣装などともに展示してあったり。フィリピンのパイナップル布とかと並んで八重山上布や宮古上布、ありましたねえ。見応えありました。
・・でも「きむら」で見た宮古ちゃんがわたくしはいっとう好き・・