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シネマ歌舞伎『らくだ』『連獅子』

2009年03月12日 | キモノとわたくし

 『らくだ』と言えば、落語では有名な大ネタ。それが歌舞伎の演目にもなっていて『シネマ歌舞伎』として映画になっていると聞けば、これはもう「行ってみたい!」のひとことです。落語ではひとりで様々に演じ分けている怖いにぃさんや実は酒乱の紙屑屋さん、実際の役者が演じるとどんな感じかな?そして、例のかんかん踊りはどうなるかしら?

  この日は風は冷たいけれど陽射しはもう春!という日で。陽気に浮かれたコーデになりました。


 (鏡が汚くてお恥ずかしゅうございます…)
 今日の着物:ピンク渦巻き小紋(ヤフオク時代着物)
 今日の帯:黒地雪輪名古屋帯(ヤフオクきものなかむら)
 今日の半衿:緑麻の葉にレース(彩匠バーゲンに自分でレースくっつけた)
 今日の帯揚:草色雪輪ハギレ(すうちゃんにもらった)
 今日の帯締:ピンク組紐(義母にもらった)
 今日の帯留:ハチドリちゃん(ブローチを帯留に)
 今日の簪:銀粘土蜘蛛の巣(キョウコちゃん作)
 今日の足袋:桃色小花(まねきや)
 今日の下駄:赤い鼻緒のじょじょ(松屋)
 今日のバッグ:さくらもち(島工房)
 ご一緒してくれたのは、落語の『らくだ』も一緒に行ったことりちゃん。
 なので、帯留がことりなのです。
 
 ことりちゃんも春コーデ。銘『菜の花』なお着物で。
 
 シネマ歌舞伎は名古屋駅前のミッドランドスクエアで上映中。まずは同じ建物の中のレストランでランチ。平日だと言うのに時分どきには長い列ができていました。予約して行って正解ですわ~。『美食米門』で月替わりのランチを。
 そしてエスカレーターで一階上がると、そこがミッドランドシネマ。さぁ『らくだ』!

 ぷぷぷぷ。大爆笑!!
 そんな、『らくだ』でした。かっこいいはずの勘三郎、すっかりお間抜け小心者の紙屑屋さん。すごんで見せて怖いけれどもどこか笑えちゃう、三津五郎の兄貴分。そして亀蔵の『らくだ』…えーと、これって歌舞伎ですよね。ドリフのコントじゃないのよね。
 落語では後半の酔っぱらい部分に重点がありますが、この歌舞伎では『死人のかんかん踊り』をたっぷりと見せてくれました。我に返って真面目に考えれば酷い話なんですが、『らくだ』。我に返らせないのはやっぱり、芸の力なんですね。いやーまったく、面白かったです。

 そして『連獅子』。かっこいいとはこういうこと!という感じです。
 目も絢な衣装、動作や目つきのひとつひとつが、これしかないというびしっとした決まり方。長い年月の間に練り上げられ洗練された、日本の美意識の集大成を見る思いです。これはKISSも真似るよなあーとへんな感心をしたりして。

 どちらも、映画ということで生な舞台ではなかなか見られない細部のアップまで見ることができて、たいへん面白かったです。でも逆に「今全体はどうなっているの?」と思うところも多く…今度はぜひライブで鑑賞したい!とも強く思ったのでした。

 シネマ歌舞伎、文七元結なんかもあるみたい。また行きたいなあ。『猫の忠信』とか『七段目』とか歌舞伎の入った落語ってたくさんあるけれど、落語も歌舞伎になっていますのね。ますます楽しい和の世界、でございます。