キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

『達人セット』で落語とディープ大阪

2008年08月20日 | 今日のキモノ

 8月17日は、またmayさんとおでかけ。『たまの小劇場』…花花で笑わせてくれた笑福亭たまさんが小さなカフェで落語をするということで、楽しみに出かけます。さらに、せっかく大阪に行くんだから!とmayさんが桃葉さんに連絡を取ってくれました。ゆっくりお話しするのは初めてで、これも楽しみ。
 せっかくのキモノおでかけだし、キモノ上手の桃葉さんに会うし…というわけでわたくし、満を持して登場のコーデでございます。宝物の宮古上布ちゃんに、科布で作ってもらった帯を合わせて。題して『達人セット』!!
 
 今日のキモノ:宮古上布「みやこちゃん」(きむら)
 今日の帯:科布名古屋(きむら)
 今日の半襟:薄緑絽すかし模様(竹蔵龍)
 今日の帯揚:飛び絞り絽(きむら)
 今日の帯締:白三分紐(コメ兵)
 今日の帯留:髑髏蜘蛛(竹蔵龍)
 今日の簪:鼈甲螺鈿櫛(きむら)
 今日の足袋:麻白足袋(まねきや)
 今日の草履:パナマ台青琉球風模様花緒(ヤフオク台に松屋花緒)

 科布の帯は今日初下ろしなのです。みやこちゃんを引き取りにいった時、おばちゃんが「こんなん合わせるとええねん」と乗っけてみてくれたそれにまた一目ぼれしまして。布の状態だった科布に麻布を継いで、名古屋帯に仕立ててくれるよう、その場でおばちゃんに頼んじゃったのです。キヨブタ!
 「こんな風に合わせたら、まるでキモノ達人みたいだねー」と、その場にいたぶるちゃんが言ってくれたことからこの組み合わせは『達人セット』になりました。

 『達人セット』そのうちmayさんぶるちゃんと『宮古三姉妹』をするときにお披露目しようと思っていましたが、どうやらこの夏中には実現できそうにない。ならば今!と張り切って着用に及んだのです。

 とーこーろーがー。
 締めてみると、お太鼓の真ん中に畳み目が来ちゃってます。うーん、ちゃんと伸ばして置けばよかったなあ。さらに、この帯テがとても長い…きむらのおばちゃん、わたくしをよっぽどでかいと思っているな。普段短い帯を無理無理に締めることが多いので、長い帯にはたいへんてこずっちゃいました。
 というわけで、こういう感じ。『達人セット』なので達人っぽく、どこに出しても恥ずかしくないぴしぃっとした着付けで着ようとか思ってましたが、やっぱり暑さに負けてゆるゆる着付けになっちゃった。でも。そのおかげでえらく涼しかったのです。宮古ちゃんの力も大きい。やっぱり夏はこれですねえ。

 と、達人的に乗り込んだ大阪。『たまの小劇場』会場は、この前ことりちゃんと『べにこご』に行ったのと同じ駅『中崎町』でした。mayさんと落ち合ってランチして、町をふらふら歩きます。昭和な町並みの、路地を入った古いアパートで若い人が雑貨屋さんやTシャツやさんをやってたり、不思議にカオスな町です。
 
 この先の細ーい路地にはまだ先がある…。どんどん探検したくなります。

 そんな町に『たまの小劇場』のカフェもありました。隅っこに小さく高座が組んであって、その後ろにはカーテンが張り巡らされています。そして、会場には椅子がぎゅうぎゅうに…それでも、50席くらいでしょうか。小さな会場。前から2番目に座ったので、演者が近い近い。いいなあこういうの。

 演目は
 東の旅発端   桂さろめ
 阿弥陀池    笑福亭たま
 遊山船      桂ひろば
 くっしゃみ講釈 笑福亭たま
 (中入り)
 漫談       ナオユキ
 壷算       笑福亭たま
 まるまる3時間!おなかいっぱいの寄席でした。たまさんは相変わらずパワフルだ。この寄席はたまさんのホームって感じで、いつもにましてのびのびと演じている感じ。
 『阿弥陀池』は…米朝師匠のをCDで聴いたことしかなかったけど、あんな元気でえっちな噺だったかしら?
 『くっしゃみ講釈』花花に続いて二度目だったけど、やっぱり笑っちゃいました。覗きからくりの歌って、わたくしこの噺でしか聞いたことがないのですが、やっぱり「ほえー」っていうのかな?
 『壷算』は、なんか自分流にいろいろ変えたと言ってた。ここでうまく行ったら外でもやりますわーって、そういう場所なのですな。
 それにしても、こういう小さい寄席があっちこっちにある大阪。やっぱりいいなあと思いますわ。満足。

 さあそして、桃葉さんとデートです♪
 地下鉄の駅で落ち合って、連れて行ってくれたのはここ!ディープ大阪。
  
 大阪のシンボル通天閣~~。なんともシュールな感じの建物ですわ。
 「これ、脚の部分がなんか20世紀少年に出てきたロボットみたいでしょ」と桃葉さん。そのセンス、好き。通じ合えるものがあると確信しちゃいました。
 
 その足元には、アホの坂田…でなくて坂田三吉の碑が(わたくし、どーしても混じっちゃうのです)。

 通天閣の向こうには、もっとディープな大阪が広がっているとか。元遊郭があった地域がそのまんま「女性立ち入りせんほうがええで」となって残っているとか。眺めやるとそこには、アジアな空気が色濃く漂っているようでした。今度は行ってみたいなああ。

 通天閣に登ってみる?という案もありましたが、あまり時間もないのでお店に。桃葉さんご推薦の「玉家」という店。「何を選んでも美味しいのよー」ということで、お任せでいろいろ出していただきました。
 和食の店だけど、こんな創作料理も。
 
 フォアグラのサンド♪メニューにはない特別料理だそうでうれしいな。
 「このタレ、なんだかわかります?焼き鳥のタレなんですよ。バルサミコはいってるでしょとか言われるけど、ぜーんぜん」マスター、楽しそうに料理の説明をしてくれます。『たこ焼きのようでたこ焼きでない』もの、とか。そして、お酒も料理にあわせてとりどりに奥播磨・くどき上手・秋鹿山など…うーん、こうさん~~。
 
 キモノの話、料理の話、落語の話。いろいろに話が弾んで、あっという間に帰りの時間。お名残惜しい…。
 
 ライトアップされた通天閣に再会を誓い、家路をたどったことでありました。

 mayさん、ふつか続けておつきあいいただきどうもありがとう。そして、桃葉さん。短い時間だったけど会えてとても嬉しかったです。またゆっくりお話したいですね。楽しかったあぁ。

#写真はおふたりからいただきました。どうもありがとうございました!