キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

舞妓・どす

2007年04月01日 | キモノイベント

   
 今日は「へのへの」はいらないでしょう!すでに顔の上に顔を描いておりますから。
 週末、京都で舞妓体験をしてまいりました。一緒に行ったのは和裁仲間のことりちゃんとキョウコちゃん。それに、カメラマンのオット。いっぱい写真を撮ってきました。
 
 お店に着くと、まずはお化粧から。顔を洗って肌襦袢・裾よけの姿になり、鏡の前に座りました。スタッフの人が手際よく髪をまとめ、顔を作っていってくれます。
 はじめに櫨の実の油を顔全体によくのばします。これはお化粧下地でもあり、肌荒れ防ぎ・汗止めにもなるそう。次に京紅を瞼にぼかし、うなじから水白粉を塗っていきました。
 
 襟足を二本描き、顔も白く塗っていきます。
  刷毛で水白粉を塗り、パフで水気を取りつつ綺麗に伸ばして。このあたりはずっと目をつぶっておりました。
 真っ白になった上に、顔が描かれていきました。もぉ別のひと。

 次はキモノ。箪笥のなかのたくさんのキモノから、写真を参考に選びます。
 
 ぱっと目についたキモノを出して羽織ってみます。「どっちがいい~?」「うーん、どっちも綺麗ねえ」「あ、私そのピンクの方を着てみたいわ」「そっかー、じゃあ私ブルーにする」‥おしゃべりしながら選ぶのもたのし。
 
 丁寧に着付けしてくれました。しっかり補正して衿を重ねてから、ちょうどいい「お引きずり」具合に丈を決め紐で結びます。
 その上から赤いしごきをくるくる。普通のキモノのときの伊達締めにあたるそう。
 そして、「だらりの帯」を締めていきます。幅は普通の袋帯と同じですが、上を少し折り返しただけなのでとても幅広。緩まないように力を要れてぎゅっぎゅと締めますが、上のほうを緩ませて下を締めるように引くので体は楽ちんです。
 帯が太いから帯締めも太く、帯留(ぽっちり)も大きい。

 
 最後に髪結い。「半かつら」を使うので、前と横の髪にこてを当てて癖を直します。
 そして、かつらを。なんとなく「たまずさのおんりょう~~」って感じ。
 で、かつらに自分の髪をなでつけると、自然な仕上がり。
 簪や髪かざりをつけて、できあがり~。これが落語「愛宕山」なんかで噺家さんが「舞妓さんのびらびらでっせ」とやるやつか。
 
 さあ、みんな舞妓さんになりました。お出かけなので裾をからげてもらい、付近の名勝、渉成園へ。撮影会のはじまりはじまり~。

 
 ことりちゃんとキョウコちゃん。絵葉書になりそうですねえ。

 桜を眺めつつ写真を撮っていましたら、あれ?いつのまにか、周りに人だかりが。カメラがいっぱいこっちを向いている。「写真撮らせてもらっていいですか?」って、あれ?いやーん。
 注目されるのは嬉しくないことはないのですが‥ごめんなさい、ニセ舞妓なんです。わかって眺められるぶんにはかまわないのですが、万が一本物かと思って見て「ちっ、年増のニセモノかよ」とか、思われていたら恥ずかしいなあ。
 とか思いつつも「一緒に写真を撮ってください~」と言われて、「いいですよー」にっこり一緒に写るわたくしどもでありました。

 
 渉成園は広い。やっこらしょう、と階段を下りて「待っておくれやす~」と、気分はやっぱり「愛宕山」。
 
 そういえば、わたくしたちのこの色の取り合わせ、なんか戦隊ものみたいですなあ。

 
  桜の間にメジロがいっぱい。あっちにもこっちにも。

 
 さて、そろそろお店に戻りましょうか。
 
 お店では、からげていた紐を解いて裾を引きます。お引きずり、華やかでいいですねえ。


 桜の下でお店の中で、おしゃべりしながらたくさん写真を撮って。とても楽しい一日でした。楽しい体験をより楽しくしてくれたことりちゃんキョウコちゃん、どうもありがとう。
 お世話になった舞妓体験のお店「華陽」さん、化粧・着付け・髪と丁寧に造っていただき、散策のときも親切に案内してくださいました。おかげさまでたいへん楽しかったです、ほんとうにありがとうございました。
 そして、カメラマンのオットにすぺしゃるさんくすです。

 舞妓さん体験、想像していたよりもずっと面白かった。またやりたいものです。こんどは何色のキモノを着ようかなあ。