上大沢素盞雄尊社
(かみおおぞうすさのおのみことしゃ)
神戸市北区大沢町上大沢552
県道82号線、通称「大沢西宮線」沿いに鎮座する上大沢素盞雄尊社。
〔御祭神〕
素盞雄尊
(すさのおのみこと)
稲田姫命
(くしなだひめのみこと)
日本各地には、様々な難読地名があります。京都にある「先斗町」は「ぽんとちょう」、大阪の「喜連瓜破」は「きれうりわり」、兵庫の「出石」は「いずし」など、地元以外の方だとなかなか正確な読み方をすることが難しい地名があちこちに残されています。今回御紹介する上大沢素盞雄尊社が鎮座する神戸市北区の大沢町もそんな難読地名の一つです。一見、「おおさわちょう」と呼んでしまうこの町の読み方は「おおぞうちょう」。地元の方は「おおぞ」と縮めて呼んでいるこの町の地名は、古代この一帯には大きな沢が広がっていた事に由来するといわれていますが、実際にそのような沢があったと確証するものはありません。
石段を登った先にある社殿。1905(明治38)年に新築されたもの。
創建された時期ははっきりしていませんが、播磨国の広峯神社から御祭神を勧請して牛頭天王と称して祀ったのが始まりといわれています。1478(文明10)年には大沢村の中心地である字岸の奥の地に遷されて新しい社殿が造営され、「感神社」という名前に改められました。戦国時代、この辺りに勢力を保っていた赤松氏が近くの山に砦を構えた際には、「感神社」を鎮守神と定めて厚く崇敬したそうです。1580(天正8)年に織田信長勢の中国方面軍を率いていた羽柴秀吉公によって三木城攻めが行われた際、「感神社」が兵火に巻き込まれて失われるのを避けるため、御祭神を背後の山中に避難させて難を逃れたといわれています。明治維新ののち、三田藩の家臣で、のちに兵庫県議会議員などの要職にも就いた資産家・小寺泰次郎氏の調査によって神社の価値が認められ、「祭神威容厳然たり、以後慎重に祭祀を行うべし」との命を下されました。その後、「感神社」は「素盞雄尊社」という名前に改称されて現在に至っています。
境内摂社。稲荷社や平野大神、菅原道真公を祀る天神社などがあります。
アクセス
・JR「三田駅」より神姫バス・社行きにて「大沢」バス停下車、南東へ徒歩10分
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拝観料
・境内無料
拝観時間
・常時開放
神戸市北区の地域情報サイト「オール鈴蘭台.コム」さんにもリンクしていただいております。
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