湯島天満宮
(ゆしまてんまんぐう)
東京都文京区湯島3-30-1
1667(寛文7)年に建てられた銅製の鳥居。東京都の指定有形文化財です。
〔御祭神〕
天之手力雄命
(あまのたぢからおのみこと)
菅原道真公
(すがわらみちざねこう)
JR御茶ノ水駅から聖橋を越えてまっすぐ北へ道なりに向かうと、銅製の味のある鳥居を見つけることが出来ます。ここが江戸にある天満宮でも一番有名な神社である湯島天満宮です。「学問の神様」として名高い菅原道真公を祀っており、受験シーズンには多くの受験生たちが合格祈願に詰め掛けます。また江戸時代初期より、境内に咲き誇る見事な白梅で有名な神社で、初春には白梅めあての参拝客で大変な賑わいをみせます。
1995(平成7)年に再建された社殿。拝殿と本殿が繋がる権現造の建物です。
458(雄略天皇2)年の1月、勅命によって天之手力雄命を祀る社を建てたのが始まりといわれています。天之手力雄命は、天照大御神が天岩戸に姿を隠したために世の中が暗闇に包まれたという「天岩戸伝説」の際、わずかに開いた岩戸の隙間に腕をさしこみ、天照大御神の手をつかんで引っ張り出して再び世界に光を取り戻すことに貢献した強力の神として知られています。
湯島天満宮が登場する「婦系図」の作者・泉鏡花の「筆塚」。
白梅で有名な梅園の中に1942(昭和17)年に建てられました。
湯島天満宮の歴史の中でよく出てくるのが「夢」です。室町時代初期の1355(正平10・文和4)年、近隣の住民が見た「夢」がもとで、湯島の古い松の木の下に菅原道真公を祀る祠を建てたのが湯島天満宮の始まりだといわれています。社伝では前述したように458年建立となっていますが、実際の創建はこの室町時代初期のことではないかという説が有力です。
その次は、江戸城の築城で知られる室町時代の武将・大田道灌公が見た「夢」です。ある時、菅原道真公の夢を見た大田道灌公は、偶然にも目覚めた朝に菅原道真公直筆の絵の寄贈を受けたことから不思議な縁を感じ、湯島の神社に菅原道真公を祀って社殿の再興に尽力されたといわれています。
左が笹塚稲荷神社、右が天之手力雄命とつながりの深い戸隠神社です。
安土桃山時代になって徳川家康公が江戸に移ってきてからは、徳川家からの崇敬を受けるようになり、多くの学者や文人が湯島天満宮を崇敬するようになりました。1703(元禄16)年には火災で全焼してしまいますが、翌年に第5代将軍・徳川綱吉公から金500両の寄進を受けて無事再建を果たしました。江戸時代末には上野の寛永寺の喜見院が別当を兼ねる時期もあったそうです。
明治維新後の1872(明治5)年に郷社に列せられ、1885(明治18)年には府社に昇格しました。現在は神社本庁の別表神社に指定されています。2000(平成12)年3月末に湯島神社から湯島天満宮に神社名が改められました。
1981(昭和56)年に設置されたガス灯。
明治の頃は境内に5基のガス灯があったそうです。
アクセス
・東京メトロ「湯島駅」下車、西へ徒歩2分
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拝観料
・無料
拝観時間
・6時~20時
公式サイト
湯島天神公式サイト
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