5月20日西洋ミツバチが分封しました。ご近所から連絡があり、駆けつけると玄関前のツ
ゲの木に蜂球を作っていました。捕獲しようと準備している最中に蜂球が崩れて、ミツバチ
たちはどこかに飛んでいってしまいました。
分封というのはミツバチが群れを増やす手段です。毎年初夏に新女王蜂が誕生すること
になります。新女王誕生の直前に旧女王は群れの半数のミツバチを引き連れ巣から出て
いき、住んでいた巣を新女王に譲ります。これが分封です。そしてこの分封時期がまさに
今この時期なのです。ニホンミツバチを捕獲するのもこのタイミングとなるのです。しかし、
ミツバチを飼育している養蜂家はこの自然分封が発生しないよう飼育しなければならない
ことになっています。何故なら、この分封が発生すると大量のミツバチが空を舞いご近所
に迷惑をかけることになりますし、巣の中の蜂と蜂蜜が激減するため大きな損失となるか
らです。それが発生してしまったのです。
5月21日、二日続きでまた分封が発生しました。今度は蜂場近くの桑の木に蜂球を作りま
した。早速回収作業です。
捕獲は手製の大きめの捕虫網で蜂球を包み込むという作戦を考えました。捕獲した蜂達
は巣箱に入れるのですが、その巣箱には3枚の巣脾枠と給餌箱を入れることにしました。そ
して、捕虫網を巣箱の上から被せてミツバチを巣箱に誘導する作戦です。蜂が逃げ出すで
あろう空間は麻布で覆いました。
いよいよ捕獲です。捕虫網を蜂球の下から差し込み、蜂球が付いている枝に振動を与えな
がら、手で蜂球を網の中に落とします。以外と簡単に塊になって蜂達は網の中に入りました。
これが捕虫網に入ったミツバチ達です。
次は巣箱への誘導です。ミツバチ達は自然に巣箱に入っていきました。
巣門の前ではミツバチ達がおしりを上にした姿勢をしています。これはおしりから仲間に巣
のありかを知らせるフェロモンを出している行動だと思われます。巣箱に移して1時間ほど
でほぼ全ての蜂が巣箱に収まりました。
それにしても分封をさせてしまいましたが、今回は様々なことを勉強させられました。養蜂
は簡単ではないですね。