4月17日付け「新女王蜂の導入」でご紹介しました交尾済み女王蜂は無事導入が成功した
ようです。本日内検で多数の卵(一つの巣房に一つの卵)と幼虫が確認出来ました。この群
れでこれだけの産卵と幼虫が確認出来たのは4週間振りです。採蜜の最盛期に女王蜂が
産卵しなくなったため、未だに蜜絞りで出来ずにいるこの群れもようやく活気づくのではな
いかと期待がふくらみます。
しかし、隔王板で仕切られ、巣箱から女王蜂が来られなくなっている継箱の巣板にも幼虫
がいました。これは一体どうした訳でしょうか。ひょっとして継箱に別の女王蜂が居るのでは
ないかと最初は思いました。探しましたが継箱には女王蜂は居ません。ひょっとして、これ
は働蜂産卵が起こったのではないかとの思いに至りました。
働蜂産卵とはメスである働きバチが女王蜂からの不妊物質の伝達が途絶えることで、産
卵し始めることです。この群れは産卵しなくなった前の女王蜂を除いて、翌日に新女王蜂の
入った輸送器を挿入しました。輸送器内と巣箱内は隔絶されていますので、この群れは約
1週間新女王蜂とも接触していませんでしたから、不妊物質の伝達が行われず、一部の働
きバチが産卵を始めたのではないかと推察しました。因みに働きバチが産卵した卵から生
まれるミツバチは全部オスバチです。以前にも記述しましたが、働きバチは交尾せずに産
卵していますので無精卵しか産めません。そのため、オスばかりが生まれるということにな
ります。
なお、前の産卵しなくなっていた女王蜂も分割して新しい巣箱で生活を始めましたが、少
しですが産卵を始めたことが確認出来ました。色々と面白いことが起こります。生き物の不
思議を毎日感じています。