先週、西洋ミツバチの巣箱を今年初めて内検したところ、一群だけ幼虫と蛹が確認出来る
ものの、女王蜂と卵が見当たらない蜂群がありました。その巣箱を昨日再び内検したとこ
ろ、何と変成王台が幾つも見つかりました。
これは、どういうことでしょうか。恐らく、10日程前までは女王蜂は生存しており、順調に卵
を産んでいと考えられます。しかし、その後何らかの原因で女王蜂が死亡したのだと思い
ます。そのため、働き蜂たちは新しい女王蜂を誕生させようと、産み落とされていた卵から
孵化して間もない幼虫を新女王蜂に育成するため、その幼虫の巣房を女王蜂を誕生さ
せるための特別仕様の巣房(変成王台)に作り替えたものと考えられます。
この写真は、巣板からミツバチをふるい落とし撮影しました。ちょっと出っ張った3個の巣房
が変成王台です。このような変成王台が8個も出来ていました。
実は、今はまだミツバチの繁殖の季節には早すぎます。仮にこの変成王台から新しい女王
蜂が誕生しても、交尾する相手の雄蜂がまだ誕生していません。そのため、女王蜂が誕生
しても卵が期待出来ません。つまり、いずれこの蜂群はダメになるのではないかと考えまし
た。そこで、変成王台を全て潰し、女王蜂のいる蜂群に合同することにしました。
合同はハッカオイル合同という方法で行いました。合同すると言うことは、今まで別々に生
活していた蜂群が一つになるわけですから、そのまま合同してしまうと両群で殺し合いにな
ってしまいます。そのため、両群の匂いを紛らわすために、香りの強いハッカオイルで両群
の匂いを統一させるという方法です。両群の間には新聞紙も入れていますので、いずれこ
の新聞紙を食い破り、両群が仲良く暮らすようになれば成功です。しばらくは、そっとしてお
きます。