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朝食抜くと「時差ボケ」に

2019-03-30 10:38:44 | 自然
朝食時差ボケという言葉があるようで、朝食を抜くと午前中頭がぼーっとして体がだるく、仕事や勉強に対するやる気が出ない状態のことのようです。

これは人間の「体内時計」の狂いが原因とされています。時間栄養学という分野があり、ここでは体内時計と食事との関連性が指摘されています。

2017年に体内時計に関する領域で研究者がノーベル生理学・医学賞を受賞し、体内時計という概念が身近なものとなりました。この時計遺伝子は体中にあり、標準時計に当たる主時計は脳に、ローカル時計である末梢時計は肝臓や腎臓に存在します。

末梢時計はそれぞれ特徴があるので、バラバラに働かない様に主時計である脳が指揮者のように、全体に調和のとれたハーモニーを作り出しています。

1日は24時間ですが、実は体内時計は毎日30分ずれて来るようです。半月で8時間のずれが生じることになり、それを補正するメカニズムが働きます。朝の光が主時計を30分進め、夜は逆に光を浴びると主時計は遅れてきます。

一方末梢時計の活動は食事に影響されます。朝昼夕の3食を5時間遅らせ、正午、午後5時、10時に取ると体内時計がどうなるかが実験したところ結果は2時間30分ずれました。主時計は影響を受けませんが、末梢時計は5時間遅らせようとし、そのせめぎあいの結果として2時間30分のずれが生じたと考えられています。

末梢時計のリズムを整えるためには、食事の内容も大切で、コメやパンなどの炭水化物と肉や魚、卵などのタンパク質の組み合わせが良いようです。

炭水化物を食べると血糖値を下げるインスリンが分泌され、この信号が末梢時計を合わせます。タンパク質もIGF-1というインスリンに似た物質が末梢時計のリセットに役立ちます。

食事と食事の間の時間も重要で、朝食抜きで正午ごろ食事をし、その後が午後10時に食事をすると絶食の時間が長すぎるようです。末梢時計は昼の食事を朝食だと勘違いしてしまい、当然ながら体内時計は乱れてしまいます。

朝はインスリンの分泌が多く、朝食をたくさん食べても血糖値は上がりにくいのですが、夜はインスリンの効きが悪く血糖値が上がりやすくなります。

しかし仕事や塾などで夕食の時間が遅くなることも多いのが現代ですので、分食が良いとされています。夕方の時間にちょっと間食をするだけでも、体内時計の正常化には役立つようです。

私は昔よく海外出張をしましたが、いわゆる時差ボケは全く起こりませんでした。どうも私の体内時計は非常に性能が良いのか壊れているのかもしれません。体内時計は個人差が大きいようですが、やはり朝食はしっかりとることが色々な面で体には良いことは確かなようです。

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