稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

昨夜の稽古(長正館)で気のついたこと

2017年12月14日 | 剣道・剣術
本日、連続投稿になります。

昨夜は矢田中学校体育館での長正館の稽古。
稽古人数は最終的に8人だった。

気のついたことのみ書く。

1)左足の引き付け
弟子(勝手に弟子と呼んでます)の中学生。
すっごく良くなったのだが右足の踏み込みと打ちが一致しない。
打った時はまだ空中に右足がある。自然、左足の引き付けも遅れてしまう。
つまり気剣体の一致が出来ていないのだ。

打った時に右足が空中にあると何故いけないのか?
1本になる場合もあるし別にいいんじゃない?という意見もある。

いやしかし考えて欲しい。
相手が防いで次の打突の必要のある場合、
空中に右足があったら新たな技など出しようが無い。
打突をした瞬間に右足が着地していて、ほぼ同時に左足が引き付けられている。
だからこそ次の技が出せるのである。当然、防御にも即応出来る。

これ、実はわが師匠の連続技を見ていてなるほどと思ったこと。
面が外れても、追い込んで2本目3本目4本5本もパンパンパンパンと打ち込んでいく。
小手面などもすばらしいスピードと安定感で打ち込んでいく。
このスピードも安定感も、打ち込んだときの右足の着地、瞬時に引き付けた左足があってこそだ。

古流のある流派は左足の引き付けをしないという。
おそらくこれは古い流派で、合戦の場で鎧を身につけた状態での古流の剣術(介者剣術)の名残だと思う。
鎧をつけていれば鎧が身を守ってくれるので多少足運びが遅れても問題は無い。
それに重い鎧は足幅を広くし安定して戦う必要があるからだろう。


(勢いのある打ちだが、打ち込んだ時、右足はまだ空中に高くあり左足は残っている)

本人は悩んでいて「左足の引き付けが遅いんですか?」と聞いてきたが、
「いや、左足の引き付けより、右手と右足が連動していないほうが問題なんだよ」と言い、
摺りかぶりからの一挙動の面打ちを説明し、自習するように奨励指導しておいた。

ちなみに摺りかぶりからの面打ちは右足はぎりぎりまで床面を滑り、最後の最後にポンと床を叩く感じ。

2)打ったあと万歳してしまう
打った後に両手を上げて万歳してしまう打ちは出来るだけしないほうが良い。
出来るだけというのは、中高生の試合において、打突をアピールしようとして、
ことさら万歳姿勢を取る者が多いせいだ。数には勝てない。(笑)

勝手に【万歳姿勢の定義】
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打突後、左拳の位置が肩よりも上がってしまう
打突後、右拳より左拳が前にいってしまう
打突後、両肘が伸びきって竹刀が直立してしまう
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(昨夜の稽古で、打ったあとの万歳姿勢)

万歳するわけは、前傾姿勢のまま打っていき、打突後に左肘が伸びきってしまうせいだ。
前傾姿勢は打つ起こりが見え易いので直したほうが良いがそれはさておき、
左肘が伸びきってしまうと次の技が出せないのが自分的には一番問題と思える。

試合ばかりしている団体では万歳姿勢を推奨しいているところもあるが、
打突時の安定感も無くなり危険なのと、次の技が出しづらいので長正館では否定したい。
(万歳中に押されて転倒して頭を打った事例を過去に見たことがある)

ただし、打ち抜けて、振り向くときの一時的な万歳姿勢は否定はしない。
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