渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

タップ

2023年07月20日 | open


手作業で交換、仕上げたタップ。

ビリヤードのキュー先に着いて
いる革のパーツを日本語でタップ
という。英語ではtip。
私は水牛の一枚革を好み、メイン
に使っている。
水牛一枚革を選ぶ理由は、あり
とあらゆる現存の積層よりも優
れているからだ。
どのような豚革or牛革の積層で
あろうとも、接着剤感触を感知
させない積層タップは今のとこ
ろ存在しない。まだ積層は途上
だ。
だが、途上とて、良否はある。
接着剤を感知させるのは物理
現象を繊細に感じ取るからで
あり、物の良し悪しと混同は
できない。
良い物は良く、至らない物は
至らない。
積層豚革はその点がまだ水牛
一枚物には及ばない。
どんなにメーカーが美辞麗句
で宣伝しようとも、事実は事
だ。

接着剤の感覚。
私はそれを嫌う。
水牛一枚革が過去も現在も未来
も最高だ。これ真実。
だが、今は物が殆ど無い。
そして、実は性能が優れた一枚
革の製品のほうが、手間暇かか
る積層タップよりも遥かに廉価
だ。
良い一枚革物でも1個100円台。
物の本質とはそんなもんだ。
1個3000円前後のタップなどは、
法外なのである。
1個3000円のタップというもの
は、バイクのタイヤ1本で90万円
に相当する。
如何に法外な値をつけているかが
お分かりになるだろう。

この記事についてブログを書く
« イタリアの風 | トップ | 北欧ナイフによる置き斬 »