なぜ四剣?
理由は無い。
私が四剣キューを好きなのは、
単なる視覚上の好みでしかない。
それ以外には無い。
四剣だからとキューの性能が
上がる訳ではない。
それでも四剣を選ぶのは、四剣
作が好きであるというだけの事。
日本刀の刃文のようなものだ。
日本刀の焼き刃の頭は、私は
小乱れが詰んで直刃調に見える
作で、地鉄は山城伝が好きだ。
日本刀の好きな作域も、完全に
好みでしかない。
別段、直刃系が日本刀として
能力が高いとか低いとかは
無いのだし。
ビリヤードのキューも、ハギで
あったり、剣数の違い等は多少
打感に影響はあっても、キュー
は全体の木材の種類や構成構造
によって性格が絞り込まれて
くるので、デザインがダイレク
トに性能を決める要因にはなら
ない。四剣だから良いとか逆に
悪いとかは一切無い。
フルスプライスの四剣が耐久性
で優位性を持ったのは今から
50年60年前の時代までのことで、
インレイハギ工法やセンターコア
方式が登場して以降の今の時代
は、性能面から四剣を選択する
というのは的外れだ。
ただ、私の場合、一番新しい
製品でもすでに四半世紀以上前
の四剣というパターンにはなっ
ている。たまたま。
新しい四剣には興味が無い。
古い時代の四剣でなくば興味が
湧かない。
新しい時代ならば、むしろプレ
ーンで極上性能を出している作
には非常に興味がそそられるが、
核心部分を言うならば、その
個体の撞球性能がどうであるか
が一番大事で、デザインなどは
二の次だ。
カラーリングが綺麗でも走らない
レーシングマシンなど要らない
のに近い。
キューデザイン選択はあくまで
個人の好みの問題。
骨部分が多いと、たとえインレイ
物でも棒が「硬く」なるのは物
の道理だが、硬くなり過ぎると
いろいろな面で対策がなされて
いないと使えない物になるし、
逆にしなやかさを求めるあまり
ベナンベナンなキューでは尚更
使えない。
結論的には、まず使用感と実際
の玉の動きありき、であり、そ
れで良い感じの個体で各人が好
きなデザインだったら最高だ。
だが、キューの場合、撞いてから
購入というのは殆どのケースで
存在しないので、その図式実現
が難しかったりする。
買ってみてハズレとかいうのも
かなりありそうだし。
むつかしいですね。道具選びは。