渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

カービングアックス

2023年07月08日 | open
 












北欧風小型手斧で丸太を削る。
これを見た友人は「斧というより
大きな
彫刻刀」と称した。
まさにカービングアックスとして
使用して
いるので、その通りとい
えるだろう。
「セン」の役目と同じ使い方をし
ている
のだが、北欧のククサ作り
ではそれはよく
為されている。
日本の場合も、柱や梁のハツリで
はハツリ
斧や手斧(ちょうな)やヤリ
ガンナが使われ
ている。
ハツリ斧が頷が伸びているのは、
持ち手を
斧身近くの柄の部分を持
つやり方でも使え
るようにしたた
めだろう。
 
ハツリ斧


チョウナ

ヤリガンナ


日本でも宮大工はこうした削り専門
の大工
道具は必須となる。
チョウナやヤリガンナは仕上げだけ
でなく
丸太の荒加工段階でも鎌倉時
代から使われ
ていたことが判る。
 
(『春日権現験記絵』宮内庁)



要するに「カービング」だ。
日本でも海外でも、木材の削りに
斧を使
う。
日本の場合は手斧と書いて「ちょ
うな」と
読ませることもしている。
昔、姫路の人が私に「チョウナ、
チョウ
ナ」と言うので、私は横身
形のタイコ彫り
用のハツリチョウナ
かと思っていたら、
もろに手斧(て
おの)の事だったことがあ
る。古く
からの打刃物産地の播州三木も
近い。
もしかすると、手斧(ておの)をチョ
ウナと呼ぶことが木製品業者では
ない一般
人の間にもまだ風習とし
て残っているのか
も知れない。
 

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