渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

丸玉鉄砲

2021年03月03日 | open


「丸玉鉄砲」というのは私の造語だが、
英語の BB GUN の邦訳でもある。
ある人が言った。
「日本語のBB弾て、言い方おかしいん
ですよね。BBはボールブレットの事なの
だからそれに弾をつけたら、丸玉弾と重複
してしまう」と。
然りと思った。
英語圏で使われる BB GUN を直訳すると
丸玉鉄砲になる。あるいは丸弾鉄砲もしく
は球弾鉄砲。
丸弾だと弾丸と紛らわしく、球弾だと給弾
と紛らわしいので、ボールは丸い玉である
ことから丸玉とした。厳密にはBBは球弾
だが。
BB GUN は銀玉鉄砲の親戚なので丸玉
鉄砲は語呂もいいかと勝手に思ってる。
読み方は「まるだまてっぽう」でも「がん
だまてっぽう」でもどうでもいい。どうせ
私的な造語だ。

BB弾を飛ばすエアソフトガンは、大元は、
銀玉鉄砲と同じスプリングガンだった。
それがエアピストンを使う機構が1970
年代に考案され、実銃の空気銃と同じ形
のツヅミ弾を発射するように進化した。
ツヅミ弾は1984年にスリングショットに
ヒントを得たBB弾に順次変更がなされた。
BB弾のほうがツヅミ弾より先に出たが、
先祖返りのようなことで、またBB弾が
復活したのだった。
最初はカートにBB弾を1発ずつ込めてい
てカートも排莢する機構だった。
それが1985年に個人的カスタムでカート
レス化が東京で開始され、メーカーでも
採用され始めた。

1985年にガスガンが登場し、手動式から
ガス全盛となる。
やがて、1990年代には電動ガンが登場し、
その後、ポップアップシステムがメーカー
で採用されて搭載された。
ポップアップシステム自体は、1980年代
からマグヌス効果を利用した機構で存在
していた。
私の自主カスタムにはOリングを使用した
自主開発のポップシステムを1985年時点
の手動式に搭載していた。
試し撃ちした人が「なんでこの銃、こんな
に飛ぶの?」と不思議がったが、それは
江川ポップからヒントを得た物理現象を
発生させる仕組みを機構内部に組み込ん
でいたからだ。当時のカスタマイズは、
カート式からケースレス化など、すべて
自分でカートと金属パイプとを複雑に組み
合わせる事で自作していたので、ポップ
システムの搭載も難なくこなせていた。
さらに、私は当時まだ存在しなかった、
多弾数自重落下マガジンを銃の外観を
全く崩さずにKG9のバレルジャケット
レシーバー内に設けるという方式を考案
して自銃に施工した。糾弾口は銀玉鉄砲
のフタを移設させたものだ。国内でそん
な仕様は見たことが無かったが、関係者
には大ウケだった。のちに電ガンメーカー
が多弾数マガジン製品化の際には銀玉鉄砲
のフタ形式が採用されていた。
ポップアップシステムの開発と搭載によ
り、スプリングを強化して飛距離を稼ごう
とする超極悪銃とはオサラバしていた。

それでも、弾道の垂直上昇を防ぐために
はかなりの重量弾を使用していた。弾に
レギュ縛りのない時代の事だ。銃刀法違反
になるので金属性の弾丸ではないが、貝殻
弾等ではベニア板は軽く貫通した。
1987年の富士の野戦全国大会では、かなり
その自主カスタムで東海地方の某有名チー
ムのプレーヤーを討ち取った。中っても
全く死亡宣言しない人たちだらけだった
が。
何しろ音がしない。プップップッという
音しかしない。無音銃のようなものだ。
相手は「いて!いてて!!」とか言いなが
らあさっての方向に撃ち返している。こち
らの位置を全く捉えていないので、まるで
見当違いの方角に3人並んで伏せてガスガン
を連射している。腿や尻にいくら真横から
ヒットしても全く被弾コールをしない。
最後は鬼の瞬速大匍匐で遠距離を回り込ん
で、真後ろから3人同時に連射で討ち取り。
そこでやっと相手は起き上がってプレーを
やめた。
が、被弾コールは最後まで無し。
ああ、有名どこはこういうことだから、
自称「無敵」で「最強」なのね、とよく
分かった。
首筋と頬にできた血豆から血を噴き出し
ながら文句言ってたけど、それでも被弾
コールは最後までしなかった。
こちらは終始無言で相手をそのまま見て
いたけど。どのようにでも動けるような
体勢で。3人か、と。

何か変わった人たちだった。
速度違反をして逆走して車をぶつけても、
ぶつけられた相手に文句言うような人たち
なんだろうなあ、と思った。
そういうのサバゲやる人間には多い。
うっかり気づかないのは仕方ないが、イテ
テ!イテイテ!を叫んで身をよじらせなが
らシカトってのは、かなり悪質。
でも、今の時代でもかなりいる。
有名、強豪、最強を自ら唱えるチームに
多かったりする傾向がある。
ゲーム競技が成立しないので、そういう
行為はアウト、すね。いや、まじで。
次のゲームあるのだから、バシン!とで
もポコンとでも、弾が中ったらヒットコー
ルを大声で宣言してその場から退きましょ
う。
ドッチボールだってそうでしょ?
ボール当てられたりしてもシカトでそこに
いたら競技にならないでしょ?
そんなこと続けたら、競技参加自体拒否
されるようになるけど。スポーツは。
サバゲはレジャーなので、そのあたりゆっ
るゆる。自分勝手さんがかなりいる。
そいう人たちだけ、それらのみ集まって
延々と弾が無くなるまで撃ち合いしてれ
ばいいのにね。1ゲーム8時間経っても
決着つかず、とかさ。
いや、そうでもないか。
フラッグ戦の陣地取りゲームだとしたら、
弾に中ってもコールしないのだから、旗
など取り放題か。
となると、山野の駆けっこになるね。
それ、やってくれ、ゾンビさんたちは。
1日通算50ゲームくらい。

まあ、サバゲでゾンビは最悪のスカ行為。
しかし、その最悪行為をあえてわざとやる
人間は存外多い。ゲームは成立しない。
ただ、100人いたら他の95人位はまとも
に正直申告するのでゲームが成り立つ。
丸玉鉄砲を使ったサバゲというのは、
嘘つきは絶対にできないゲームだ。

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