解説動画は著作権の関係か
らか、左右逆転しています。
いかにもディズニーらしい
良い話。
しかし、現実にありそうな
物語でもある。
ニホンオオカミは絶滅して
久しいが、現在もまだ狼は
地球上に生存している。
本作品はフランス・イタリ
アの合作映画作品『チコと
鮫』(1962)を彷彿とさせる。
『チコと鮫』を1974年中2の
夏にTV洋画劇場で初めて観
た時には、私は激しく感動
した。
中学の同級生たちも多くが
観ていて、後日、作品がか
なり熱く話題になっていた。
当時、週の殆どの日でTVで
映画が放送されており、そ
れを観る事が私の世代の一
つの楽しみだった。
なので、私と私の前後の世
代には映画好きがかなり多
い。
本作『ホワイトファング』は
原題のままであり、「白い牙」
などという陳腐な邦題にしな
くてよかったと感じる。
なぜならば、fang にはただ
の牙という意味だけではなく、
毒牙という意味も含むからだ。
つまりホワイトファングとは
白人の文明社会の事も本作で
は示唆しているのだ。
一度、その毒牙にかかったら
人はナチュラルな心を捨てて
しまい立ち直れない。文明と
いう毒によって。
そうした含みも作品の中には
込められている。ただの、野
生動物と人間との触れ合いの
ドラマではなく。
そして、この映画作品が伝え
たい事は、極めてキリスト教
的な事が基軸になっている。
「人間の原罪」についての。
神からのことづけを守らず、
悪魔にそそのかされて毒リン
ゴを食べてしまった人間の原
罪を。
原罪を負った人間は、知恵を
つけ、やがて人間中心の文明
を作った。果たしてそれは神
の教えに沿うものであるのか。
すべて人間がこの星を支配す
るものとして君臨する事が
正しい事であるかという、人
間が誕生してから原罪以降に
始まる人間社会の歴史の轍に
ついて。
この映画作品は、語らずとも
静かにそれを人間に問いかけ
る。