goo

いわき平競輪開設63周年記念(GIII)・東日本大震災復興競輪「いわき金杯争奪戦」最終日レポート

 本日(27日)、最終日・決勝を迎えたいわき平競輪開設63周年記念(GIII)・東日本大震災復興競輪「いわき金杯争奪戦」。細切れ戦となって激戦が予想された一戦は、金子貴志選手が主導権取りに出てレースを作りました。直線では粘る金子選手に対して、中団から芦澤大輔選手が差し脚を伸ばしていきましたが、6番手の山崎芳仁選手が大外から豪快差し! 見事に地元記念を制覇しました。4.58の超大ギアの破壊力もさることながら、12月の伊東記念、1月の名古屋FIに次ぎ、これで3場所連続優勝を達成となりました。次走は2月の全日本選抜(GI)に出走予定の山崎選手、このマックスギアを武器にいかなる走りを見せてくれるのでしょうか。非常に楽しみです。

威風堂々、優勝の山崎芳仁選手!


いわきフラ次郎(通称:フラおじさん)も表彰式に参加


最終日もまっこっちゃんはいい感じでした


■電光石火!大外一気伸びで優勝、地元戦で主役を全うした山崎芳仁。

「優勝は本当にうれしいことなので、ありがたいと思っています。(4.58お大ギアは)すごく伊東記念のときも感触が良かったので、そのままずっと使わせてもらっていますが、すごく良いと思います。それまでが不調だったので、こんなに優勝できるなんて思いませんでした。トレーニングも新たに入れ替えたり、その成果が出たと思います。(佐藤友和とは決勝は別線で)お互い自力を持っているし調子も良いし、(北日本は)4人もいるので、それだったら力を出し切って割り切ろうと。でも、後ろからの作戦はなかったので、どうしようと思いました。結果的には良かったですが、踏み遅れないようにだけ気を付けていました。金子さんが2コーナーからすごい伸びていて、あそこでいったら宙に浮いたと思うので、脚をためることしか考えていなかったです。あそこでいったら100%浮いてしまうし、友和もいて全然、休まっていませんでしたし。最後は芦澤を追っていけばよいかなという感じで、何とか優勝できました。成田さんとワンツーが決まらなかったのは残念でしたが、ちょっと脚が一杯で仕掛けが遅くなってしまったので、これからももっと練習してもっと早めに仕掛けられるように頑張ります。昨年、グランプリに出られなかったので、一戦一戦大事に走って、それが積み重なっていってくれればいいなと思います」

●芦澤大輔は中団確保からの差しで優勝かに思われたが、目前で山崎の強襲に遭い悔しい2着。
「良い位置を取れたので、それは良かったんですけどね。残念です。位置取りと赤板からジャン前の隊列からいって、金子さんの先行だし、東北勢はあってもカマシくらいかなと思っていました。決して余裕というほどではなかったですが、3日間積極的に脚を使って攻めていたので、脚の溜まりは今日が一番ありましたね。まさかでしたけど、山崎さんが強かったです。こういう展開もあるんだなと勉強になりました。負けて得るものも多少なりともあると思いますが、今日は悔しいです」

●先行した金子貴志は3着に粘る。優勝こそ逃したが、連日の自力戦のハイパワーは光った。
「きつかったですよ。順番がきたときに、しっかりと力を出し切っていこうとは思っていましたが、出切ってからが長かったです。特に直線が。でも、久しぶりに気持ちが良かったです。先行して、久々にゴール前勝負ができたので。今回は体も反応していたと思いますし、また次頑張ります」

●山崎芳仁マークの成田和也は中を狙うも及ばずの4着。
「流れで後ろになってしまいましたが、結果的には良かったんじゃないでしょうか。今日は、風もなかったし、良い感じで追走はできました。でも、かかっていた感じがしました。山崎が強かったです。山崎もすごかったですけど、金子さんもすごかったです。このままでは、追いていかれてしまうので、何とかもうちょっと頑張りたいですね。恵まれているので、そのチャンスを活かしたいんですけど…今日も最低2着に入らないと。力不足でした。見せ場がなくてファンの人には申し訳なかったです」

●金子と連係した南関勢。番手の成清貴之(5着)は「グランプリレーサーには何も言えないので、俺は離れないようにだけと。あと1周でずっとしびれていましたね。経験の差と力不足です。でも、慣れればなんとかなりそうだし、ああいう場面を一杯走れるようにしていきたいですね。金子の先行をかばえるくらいの力をつけたいと思います」。3番手の望月裕一郎(6着)は「良い経験になりました。金子の先行に付けるなんて、めったにチャンスはないですからね。あと最近、自分は調子が悪かったので、良いきっかけになりました。前回落車した割には踏めましたし、フレームもギアも今回新しく使って感触が良かったので次につながると思います」。


■決勝レースリプレイ
誘導以下、佐藤友和-紺野哲也、金子貴志-成清貴之-望月裕一郎、芦澤大輔-宗景祐樹、山崎芳仁-成田和也で周回していく。まず山崎が前団まで上昇していき、誘導の後位に入る。山崎の動きに続いた芦澤は、山崎を抑えて先頭に立つと、迎えた打鐘で金子が前団を抑えて後ろを警戒しつつ、徐々に先行態勢に入っていく。最終ホームでは4番手に芦澤が続き、6番手は内に山崎、外に佐藤と並走になるが、山崎が譲らず、佐藤は最後方になってしまう。金子の先行で一列棒状となり、最終バックもこの隊列で通過。直線を迎えると、4番手の芦澤が伸びて、金子を捕えにかかるが、その大外を山崎が一気に差し切って優勝。2着に芦澤、3着に金子が粘り、最後は芦澤と山崎の中を狙った成田は4着に終わった。

周回中


赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

いわき平競輪開設63周年記念「いわき金杯争奪戦」(GIII)3日目レポート 決勝の予想は佐々木編集員に乗るか!

 本日(26日)、いわき平競輪場において、いわき平競輪開設63周年記念・東日本大震災復興競輪「いわき金杯争奪戦」(GIII)3日目が開催されました。
午前中はポカポカと暖かささえ感じましたが、午後からは一変。強風とともに、かなり寒い中でのレースとなりました。
そんなコンディションの中、第9レースにおいては、ニュースタイルのケイリン「KEIRIN EVOLUTION」が単発で行われました。
いつも異なるオリンピックにも通ずるルールとフレームでの7車立てのレース、ファンの目にはどう映ったのでしょうか。

レースを制したのは、好機と見るや一気に仕掛けて、そのまま押し切った井上昌己選手でした。
さすが勝負師、こうした一発レースでも本当に強いですね! 

またシリーズでは、準決勝3個レースが行われ、最終日の決勝に進むファイナイスと9名が決定しました。うーん、かなり悩みそうな決勝の並びですが、じっくり検討して、しっかりと復興支援したいと思います。


KEIRIN EVOLUTIN参加選手の特別選手紹介


今日のまこっちゃんも良い感じです

■KEIRIN EVOLUTION結果(第9レース)
●逃げ切って1着の井上昌己、新スタイルのケイリンでも勝負強さを発揮!
「ありがとうございます! 今日はしっかり力を出し切ろうと思っていたので良かったです。この風では後方にいると脚がたまらないと思っていました。意外に、みなさんスタートが早くてマズイと思ったんですけど、永井(清史)の後ろだったので、一回動くだろうと。ホームから2コーナー手前まで流しましたけど、誰も来る感じがしなかったので、それなら行こうかと思って踏みあげていきました。流したときに、矢口(啓一郎)なり松川(高大)が来て2番手かなと思っていたんですけどね。でも、結果的に行って正解でした。普段逃げていないのにね(笑)。でも、きつかったです。今日は1着を獲れて良かったと思いますが、もっと力をつけてこれからも良いレースができるように頑張るので応援よろしくお願いします」。また今回の新しい試みについては「こういう競輪もあっていいと思うし、これで自転車競技が普及して、レース形態は違いましたけど、競輪がもっとメジャーになってくれればと思います」。

井上昌己選手の表彰式

●直線で外伸びた稲村成浩が2着
「風が強かったので、インコースは詰まってしまうと思ったので外踏みました。ここは主軸が井上(昌己)、長塚(智広)になると思ったので、その動きだけを見て、自分は脚をためてと思っていました。点と点だし、国際ルールだし、牽制もないし、また競輪とは違うカテゴリーになっているは思いますね。初めて立ち上がったのに、7人に選んでもらったことは光栄だし、42歳では恥ずかしかったんですけど、またぜひ機会があれば喜んで参加させていただきたいと思います」


●中団から最後は外伸びて3着の十文字貴信
「一番前は嫌で、2番目を狙っていました。前の人はだいたい飛びつきを狙うので、自然と34番手で良い位置に入れると思っていました。そうしたら長塚(長塚)が出たので、飛びつきを狙うだろうと。7車というのを経験していなかったですが、後方になってもチャンスがあるというのは、なかなか魅力なのかなと思いました。初めてのお客さんも、これが競輪が楽しくなるきっかけになると思いますしね」

●永井清史は最後に伸びを欠き4着に終わる。
「良いところで仕掛けられたんですけど、ギアの選択ミスでしたね。見せ場は作れましたが、最後はちぎれてしまって。でも今回のようなフレームを使ったレースも、自転車自体も好きなのでもっとやりたいし、こういうレースに慣れてくれば、もっと世界でも戦えるようになると思います」

●人気の一角に推された長塚智広だったが5着。
「単騎だから、仕掛けにくかったですし、飛びつけませんでした。まだまだ不慣れなところはあるので、しっかりと把握しながらこれからも頑張れたら嬉しいですね。こういった初めての場に立たせていただいたことは光栄でした」

●松川高大は後手が響いて6着。
「7車立てでほとんど位置取りでレースの流れが決まってしまったし、ライン戦ではなく一人で走るので難しかったです。楽しかったですけどね」

●後方におかれた矢口啓一郎は7着。
「昔はそういうところを走っていたので、ある程度のイメージはありました。でも余裕がなかったし、復帰戦で間に合わせたつもりでしたが、ルックを乗るには、もっと体力的にも戻っていないとダメだなと感じました。今日が初めてでしたが、久々に辛さを味わいました」

■KEIRIN EVOLUTION・レースリプレイ
誘導以下、長塚智広、十文字貴信、稲村成浩、永井清史、井上昌己、矢口啓一郎、松川高大で周回を重ねる。打鐘から永井がスパートをすると、その動きに井上が乗っていき、そのままの勢いで最終ホームで永井を叩いて井上が主導権を握る。そこに永井、長塚が続き、4番手以降は十文字、稲村、松川、矢口の隊形で最終バックを通過。最終4コーナーを回っても井上のスピードは衰えず、永井も懸命に詰めようとするも差は縮まらない。ゴール前では外から稲村が一気の伸びを見せるが、井上が押し切って1着。2着に稲村、最後は内から伸びた十文字が3着入線を果たした。

スタート。


周回


赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール



★ダッグアウトより
■10レース(準決勝)
●後方で万事休すかに思われたが、直線で怒涛の追い込みを見せて1着通過の紺野哲也。
「俺はちょっと全然、踏み出しのタイミングも合わなかったです。小橋(正義)さんも見えていたんですけど、口が開いてしまって。でも、荒井(崇博)君が浮いていたので、俺は無風みたいな感じでした。ホームで9番手で、脚もいっぱいだったから諦めかけていたんですけどね(笑)。山ちゃん(山崎芳仁)だけ届いて、3着くらいかなと思っていたら(笑)、前が止まって団子になっていたので。今回も集中はしていますし、いろいろうまく明日も頑張ります」

紺野哲也選手

●関東ラインの3番手を追走していた望月裕一郎が2着。
「前のおかげで、勝ち上がれていますね。流れに乗れて良かったです。前回落車しましたけど、キッカケが掴めれば上に行ける脚をつける練習はしていますから。今日も後閑(信一)を信頼して付いていきました。合志(正臣)の動きが気になりましたね」

望月裕一郎選手

●2センターで大きく膨らむも、山崎芳仁が3着に滑り込み決勝切符をつかんだ。
「(切り替えもあって)タイミングが全部ずれてしまいましたね。顔見せのときは、ホームは追い風の感じだったんですけど、走ってみたらどっちも風がありました。(決勝進出は)良かったです。(不利がなかったら)突き抜けていたかなと思いますが。一戦一戦頑張ります」

山崎芳仁選手

■11レース(準決勝)
●GPチャンプ強し!金子貴志が捲りで2着を5車身離して勝利。
 「スピードをもらってという感じで。でも、服部(克久)君と踏み出しが合って、ヤバいと思いましたよ。でも2コーナー過ぎからすごい伸びて流れました。吸い込まれるような風でした。なんとか勝てて良かったです。明日も頑張ります」

金子貴志選手

●2着は同着となった。先行した上原龍の番手から抜け出した宗景祐樹は「金子(貴志)が早めなら、普通の先行でという作戦。普通に駆けても、それでも金子が来るなら、たぶん金子は1人だと。それなら無理に駆けなくても、普通にと。(上原の)おかげ。(同着は)成清(貴之)さんは並走だったのに、すごいですね。持ってますね」

宗景祐樹選手

●単騎戦を選択していた成清貴之(2着同着)は、多くの記者に囲まれて「やっと、来てくれた!」と笑顔。
「展開は読めていました。風もあったし、先捲りで追いかければと。でも6番(福島武士)でスイッチが入りました。あれで軽くなりました。最後は、宗景(祐樹)君も苦しそうな雰囲気だったので、楽勝で抜いたと思ったんですけど同着ですか。ハンドル投げが下手ですね(苦笑)」

成清貴之選手

■12レース(準決勝)
●7番手から捲り快勝の佐藤友和
「レースは見えていました。でも成田(和也)さんの脚があるから、勝てるかどうかは分からなかったです。でも抜かれたら、弱いだけなと思って」。決勝に関しては「自力でやります。もがく距離が短いですし、そうなるとその後ろの3番手4番手の人はどうなるかと。調子は絶好調とまではないですけど、いろいろ考えながら、やれることをやって頑張ります」

佐藤友和選手

●佐藤マークの成田和也が2着に入線。
「連日、恵まれていますね。山崎(芳仁)といい、(佐藤)友和といい、余裕がありますよね。明日も頑張ります」

成田和也選手

●中団捲りの芦澤大輔だったが北日本両者に交わされ3着。
「(佐藤)友和は前が捲ると勢いで乗ってくるから、自分なりに遅めに。でも東(龍之介)君も思い切り駆けていて、かかっていましたね。捲ったところを捲られたのでは仕方がないですね…。決勝は仕掛けは一瞬で、ワンチャンスあると思うので頑張ります」

芦澤大輔選手



■最終日の私的予想
●11レース(決勝)
(1)金子貴志-(5)成清貴之-(6)望月裕一郎
(2)佐藤友和-(8)紺野哲也
(5)山崎芳仁-(3)成田和也
(7)芦澤大輔-(4)宗景祐樹

北日本勢が別線を選択したことで細切れとなった決勝。まずは自力型がどういった激突を見せるのか、非常に楽しみな一戦だろう。(1)金子の連日見せる破壊力は見逃せないが、(2)佐藤や(7)芦澤などレース巧者もそろっているだけに、楽にはいかないか。私的には地元(5)山崎、(3)成田に期待したい。特に山崎は準決こそ不利もあり3着だったら、4.58のマックスギアで近況は車券圏内を外していない。仕掛けに乗じて、(3)成田も直線強襲をもくろむ。準決でも挙げていたが、穴ならここでも(4)宗景。(7)芦澤が後手を踏むことは少ないだけに、好配当を期待して。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

いわき平競輪開設63周年記念「いわき金杯争奪戦」(GIII)2日目レポート


いやはや強かったですね、武田豊樹選手。2日目を迎えた、いわき平競輪開設63周年記念・東日本大震災復興競輪「いわき金杯争奪戦」(GIII)。その第11レースに行われたのは単発レースの第4回チャリーズ杯。圧倒的一番人気に推された関東ラインが、しっかりとライン上位独占を果たしました。2車単200円、3連単は520円の超鉄板レースとなりました。また最終12レースには、優秀「いわき海竜賞」が行われ、こちらでは山崎芳仁選手が1着、2着に成田和也選手が続き、地元勢のワンツーが決まりました。明日3日目(26日)は、いよいよ第9レースにケイリンエボリューションが初開催されます。一体どんなレースが繰り広げられるのか、必見でしょう。個人的には、どのように車券が売れて、どういうオッズになるのかも気になりますね。そしてシリーズは準決勝3個レースがメイン。山崎選手の連勝は続くのか、他地区の反撃はあるのか。これはもう…車券、買うしかないです(いつものこと)。


レースの合間に公開練習が行われた


出場選手全員が集合


バンクに向かう長塚選手の後ろ姿


まこっちゃんも良い感じです

■第4回チャリーズ杯結果
●捲りで若手を一蹴!圧巻のレースで武田豊樹が優勝!
「被災地の方々はいまでもご苦労されていると思いますので、自分は自分の競輪で、一生懸命頑張っている姿を見せようと思って頑張りました。早め早めにいって、絶対に後手は踏まないようにと。若い選手が勢い良くて、苦しかったですが、しっかり仕掛けてラインで決められて良かったです。若い選手はこれから頂点を目指していく先行選手だったと思うし、そういう気持ちが出て、早い段階からレースが始まったという感じでしたね。小松崎君が中団だったら、すぐ追い上げようと思っていました。半年ちょっと離れていて、神山さんとの連係もしばらくなかったんですが、やはり後ろに神山さんがいると思うと、すごく気持ちが入りましたね。また一戦一戦、しっかり頑張って努力していきますので応援よろしくお願いします」

優勝の武田豊樹選手

●神山雄一郎は武田の仕掛けにいったんは離れてしまうも、懸命に追って2着は確保。
「武田が強かったね。踏み出しの対応はできていると思っていたので、それ以上に武田の加速がすごかった。俺も体調は悪くなかったし、武田が強かったんだと思います。(武田のレースは)ここ6レースを見ても強かったから、離れないようにと思っていたのに、離れたから。まだ(人気に)応えられたから良かったけど、ズブズブいってしまったら……何とか頑張りました」


●関東3番手の阿部康雄が3着で、ライン上位独占。
「前でやりあってくれた感があって、武田の展開になりましたね。集中して付いていけて、4コーナーから踏んだんですけど、前の2人が強かったです。(神山も)楽そうについていたから、開けているのかなと?と思ったんですけど、そんなことなかったみたいですね。それだけ、武田が強かったということに尽きます。脚は調子がいいし、付いていても楽だったのに、抜きにいったときに抜けなかったのが。(ワンツースリーは)良かったと思います」

●火花を散らした若手の両者。最終的に主導権を握った原田研太朗(9着)は「スタートは後ろ攻めで、こういう機会もないので、自分のスタイルを崩さずに行きました。後ろも信頼して付いてもらっていますしね。武田さんの展開になってしまったかなとは思いますが、自分でレースを動かしていって悔いはないです。積極的な走りを見せて、復興支援のレースでもありますしね。まだ(上位とは)差があると思うので、これからもちょっとずつでも埋めていこうかなと思います」。力を出し切れなかった小松崎大地(8着)は「前も中団も後ろも全通りの作戦はありました。でも動き的には想定内だったのですが…。もっと早く引くか、突っ張るかどっちかだと思ったんですけど、自分も中途半端になってしまって。もうちょっといいところが見せられたら良かったんですけど…」と無念の表情を浮かべていた。

■チャリーズ杯・レースリプレイ
誘導以下、武田豊樹-神山雄一郎-阿部康雄、小松崎大地-佐々木雄一-大槻寛徳、原田研太朗-小倉竜二-三宅伸で周回。赤板前に原田が上昇を開始すると、小松崎も合わせて上昇。両者並走となり徐々にペースアップ、武田は引いて好機を狙う。打鐘では原田が小松崎を叩き切り主導権取りに出ると、小松崎は内に詰まってしまう。前団のつばぜり合いを尻目に、最終ホームで武田が満を持してスパートすると、原田を一気に捕えて最終1センターでは先頭に躍り出る。このスピードには神山も対応しきれず、離れながらも武田を追い、阿部が続く。隊形はそのままで、武田が圧勝のゴール。懸命に追った神山が2着、3着に阿部で関東が上位独占を果たした。



周回



赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール。

■ダッグアウトより
●優秀「いわき海竜賞」は、金子貴志が先行。佐藤友和が捲りを打ち、追走の山崎芳仁が大外を一気に伸びて1着。
「友和があそこまでいってくれましたからね。踏んだ感じも伸びている感じがしました。このギアで成績もまとまっていますしね。甘くはないですけど、明日も頑張ります」

山崎芳仁選手


■3日目の私的予想
●9レース(ケイリンエボリューション)
(1)井上昌己
(2)矢口啓一郎
(3)永井清史
(4)十文字貴信
(5)稲村成浩
(6)松川高大
(7)長塚智広

ついにエボリューションが初開催。ラインという概念はない個人戦で、普段の競輪とルールも異なるのでご注意を。シンプルに考えるなら、(7)長塚の好位から仕掛けて長い直線を制するとみたいが、枠的には(1)井上も優位にレースを運べそうで逆転まで。このルールなら(3)永井の絡みも当然ありそうだが、落車明けでも「こっちの方が得意分野」と一発を狙う(2)矢口にも期待だ。

●10レース(準決勝)
(1)荒井崇博-(7)合志正臣-(8)中村圭志
(9)山崎芳仁-(2)紺野哲也
(3)後閑信一-(5)朝倉佳弘-(4)望月裕一郎
(6)小橋正義

徹底先行型がおらず、主導権争いから注目の一戦だろう。私的には(1)荒井を利する(7)合志に期待したい。(1)荒井は後方に置かれることはないだろうし、最低中団かは確保できよう。もちろんマックスギアで破壊力抜群の(9)山崎の3連勝も十分だ。
 

●11レース(準決勝)
(1)金子貴志-(4)有賀高士-(9)伊藤保文
(7)上原龍-(2)宗景祐樹
(8)服部克久-(3)室井健一
(5)成清貴之
(6)福島武士

優秀は先行策に打って出て3着に粘った(1)金子。初日特選のように、ここも首位濃厚と見たいが、単騎も多くもつれる可能性も。注目したいのは(7)上原マークの(2)宗景。好調をいかして、連係豊富な上原の番手から差し脚を伸ばしてくる。得意の混戦になったらなおさらだろう。


●12レース(準決勝)
(7)佐藤友和-(1)成田和也
(5)芦澤大輔-(2)稲村好将
(9)吉本卓仁-(3)池田良
(8)東龍之介-(4)加藤圭一-(6)渡邊秀明

(7)佐藤と(1)成田が強力ラインを形成したここは、両者のワンツーから入るのが妥当か。主導権は(8)東が握ってきそうだが、中団は横も強い(5)芦澤か。今回流れが良さそうな(2)稲村と(3)池田の絡みで好配当の可能性も見逃せない。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

いわき平競輪開設63周年記念「いわき金杯争奪戦」(GIII)初日レポート

本日24日(金)、いわき平競輪場において東日本大震災復興支援競輪・開設63周年記念「いわき金杯争奪戦」(GIII)が開幕しました。今開催は、2日目にチャリーズ杯、3日目には競輪界初の試みとなるケイリンエボリューションがそれぞれ一発レースとして組み込まれています。エボリューションに参加する7選手も本日、競輪場入りして、レースまでの流れなど最終確認が行われていました。それにしても、検車場で圧倒的なオーラを放っていたカーボンフレームの7車! 永井清史選手は五輪でメダルを獲ったときのフレームで、価格は100万(!)近いとのこと。また長塚智広選手は「既存のファンの方には、ブロックもないし、ラインもないので推理は混乱するかもしれませんが、スピード感がありますし、力と力のレースで、見る楽しさ、買う楽しさの両方を新しいファンにも楽しんでもらいたいです。新しい種目が増えることへの期待感がありますね」とコメント。今後の展開もさることながら、まずは3日目は必見でしょう。もちろん記念のシリーズも、初日から熱戦の連続です。10R、11Rとともに北日本勢が勝利を飾り、地元ファンの喝さいを浴びていました。2日目は12レースの優秀「いわき海竜賞」、そして11レースには「チャリーズ杯」(こちらは通常の競輪ルールの一発勝負です)が開催されます。お見逃しのないように!

使用する自転車がコチラ。壮観です!



永井清史選手



全レース終了後に行われたエボリューションの指定練習の様子



スタートの確認の行われた

■初日ダッグアウトより
●9レース(初日特選)
豪快な捲りで人気に応えた金子貴志選手が1着。
「離れていたから、先に踏むか待つか迷いました。浮いてきたらきついし、その前にと。荒井(崇博)が出る前にいけたのが良かったですね。2コーナーが重いから、そこを目標にいきました。先にいかれたらきつかったので、今日はたまたま良い展開になったと思います。きつかったですよ。和歌山のときは準決勝で失敗したので」

金子貴志選手

●10レース(初日特選)
8番手から捲りで1着の山崎芳仁選手が地元シリーズ好発進。
「もう1コーナーから踏んでいって、逆にあれが良かったですね。気合で4コーナーまでいって我慢すれば、あとはひと伸びでと。ギアは4.58ですが、最近にしては成績もまとまっているし、ちょっと落としづらいですね。これだけ出ていますから」

山崎芳仁選手

●11レース(初日特選)
捲りで成田和也選手とのワンツーを決めて笑顔の佐藤友和選手(1着)。
「これでいわきは、チャリーズとサマーナイトで4連勝ですね。今日は風も強かったので、そのあたりも考えながら走りました。しっかりと届きましたし、良かったと思います」

佐藤友和選手

■2日目の私的予想
●10レース(二次予選)
(9)金澤竜二-(1)伏見俊昭-(4)鈴木誠
(5)鈴木伸之-(2)有賀高士-(6)西村豊
(7)宿口陽一-(3)朝倉佳弘
(8)小橋正義

大本命に推されそうなのは(1)伏見だろう。地元シリーズで、ここでは負けられないところで(9)金澤の番手から差し脚を伸ばすか。だが初戦の動きを見ていても、やや本調子には欠く苦しい結果だっただけに、他ラインにもつけいる隙はありそう。(7)宿口の埼京ラインや穴メーカーの(2)有賀は要警戒か。

●11レース(チャリーズ杯)
(1)武田豊樹-(9)神山雄一郎-(7)阿部康雄
(3)小松崎大地-(6)佐々木雄一-(5)大槻寛徳
(8)原田研太朗-(2)小倉竜二-(4)三宅伸

「復興支援ということもあるし一生懸命頑張りたい」と武田。番手の神山も「常にモチベーションは上がっているけど、武田の番手だからね。120%出していきたい。(復興支援で)走り甲斐もありますしね」。幾度となく好連携を見せてきた両者、ここは若手自力型が相手の3分線だが、力の違いを見せつけてのゴール前勝負か。「前回は久しぶりに準決で逃げ切れた」と調子の上がってきた(8)原田、(3)小松崎は「いろいろ勉強できて良い経験ができると思う。積極的に走りたい」と上位陣との対戦に意欲満々。両者のレースぶりにも注目したい。

●12レース(優秀)
(9)佐藤友和-(5)山崎芳仁-(3)成田和也
(1)金子貴志-(7)池田良
(2)後閑信一-(6)稲村好将
(4)芦澤大輔-(8)宗景祐樹

関東がそれぞれ分かれ、注目された北の並びは(9)佐藤が先頭で、(5)山崎が番手となった。徹底型がいないが、ラインも長いし(9)佐藤が主導権を取るようだと(5)山崎の抜け出し、続く(3)成田で上位独占シーンはまず一番先に頭に浮かぶ展開だろう。だが、関東勢がどうにも不気味。(2)後閑も(4)芦澤もオールマイティにこなせるだけに、もつれるようなら(1)金子の捲り連勝も十分ありそうだ。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

大宮競輪開設65周年記念「東日本発祥倉茂記念杯」(GIII)優勝は混戦制した神山拓弥!

 大宮競輪場で繰り広げられた「東日本発祥65周年記念・倉茂記念杯」(GIII)は本日(21日)、最終日・決勝戦を迎えた。3日目からの流れが続いているかのように、最終日も波乱の連続。全11レース中、3連単万車券は実に9本飛び出し、大混戦が予想されていた決勝も、10万車券という大波乱の決着となった。地元の平原康多が一番人気に推されたが、新田祐大と一歩も譲らぬ自力戦を展開。藤田竜矢が捲りで抜け出すも、巧みにスイッチしたのは神山拓弥だった。準決勝は番手の組み立てながら、瞬時の判断で新田に切り替えて1着通過した神山、混戦への強さを決勝でも発揮して、目標とする地元GIに向けて1月から最高のスタートを切った。


☆混戦を制したのは神山拓弥!巧みな立ち回りでゴール前差し切り勝ち!
「自分でもびっくりしています。練習の成果が出たと思います。(決勝は)初手の並びが良かったと思いますね。予想外でしたけど、(仕掛けた)平原さんがもう少しいくのかなと。もう少しいったら自分でも仕掛けていこうと思っていたら、ぐちゃぐちゃになって。そうしたら、すぐ藤田(竜矢)さんがいったので、後を追う形になりました。石井さんの影も見えていたので、そこは冷静に対処できたと思います。優勝は最後の最後まで分かりませんでした。(今年の目標は)地元のGIがあるので。年齢的にも次、いつあるか分からないし、チャンスも残り少なくなると思うので、そこに向けて仕上げていきたいと思います。地元GIで、前回は決勝に乗れたけど、それ以来(GI決勝に)乗れていないし、それまでにも乗れればいいんですけど、地元で決勝進出したいと思っているので、しっかり自分が頑張って盛り立てたいと思っています。1月に記念を優勝できたので、2014年もっと頑張れるように練習したいと思います」

●平原康多の番手から捲りを打った藤田竜矢だったが惜しくも2着。
「平原の気持ちに応えられなかったですね、申し訳ないです。強かったです。外並走になっていましたが、脚には余裕があったので、追いついて考えればいいやと思っていたら、けっこうやりあっていたので、ああなったら優勝を獲らせてもらおうと思っていったんですが、カミヤク(神山拓弥)の脚が残っていましたね。俺はもう追いかけて一杯。力がなかったです。でも強い人と走れて、良い刺激にはなりました。まだまだあのクラスだとペーペーですね」

●菅田壱道は初の新田祐大の番手で3着に入る。
「(組み立ては)全部新田先輩に。まずは前をしっかり取って、あとは切って切って、タイミングが来たら前に出ると。タイミングで出て先行してもらって、自分は付いていただけでした。平原さんが降りてくるのかなと思って、そこだけ車間をあけないように気を付けて、藤田さんも離れていたので、ちょっとどっちかなと思ってみていたら、藤田さんが捲っていったらか、判断が難しかったです。バックですぐに切り替えられないし、最後は2センターから外に踏ませてもらいました。自分にできることは精一杯、できる範囲ではやったと思うので、これも勉強ですね。3着は新田先輩のおかげです」


●松谷秀幸は5着に終わるも、一線級とのレースで。
「後ろ攻めがけっこうきつかったですね。展開的も、遅くいったら後方になるかもしれないし、早くいって動かそうと思ったんですけど、結果はあんな早くに動きあうとは思わず、想定外できつかったです。すごかったです。ギアもちょっと足りなかった感じですね。あのクラスで捲っていくとなると。でも見えたものもあるので、次につなげたいと思います」

●単騎戦だった石井秀治は捲り不発で7着。
「単騎だったので、ポジションをいいところ取ってと。狙った選手のポジションが取れて、平原君も仕掛けて、1センターでは冷静に見えていたんですけどね。捲りに行こうと思ったら行けたんですけど、平原君だから捲りきると思って。それでもう少し待って、2センター、4コーナー勝負で行こうと思ったら、神山君とかにバックで取られて、3コーナーでスライドしてしまって。余裕はあったんですけどね。良い経験にはなったので、次はこれを活かして、もっと走れるように技術をあげていきたいと思います。常に状況が変わるのでね」

●勝利のために、譲れない主導権争いとなったS班の両者。新田祐大(8着)は「(初手は)前受け。早い動きで自分を待つような感じになって、その動きに反応はできていたので悪くはなかったと思います。(平原は)見えていて、おそらく出させたらもう勝負にならないから、僕もあそこで勝負に出ましたが。結果は2人でやりあって、ああいう形になってしまいお客様には迷惑かけてしまいました。人一倍勝ちたい気持ちがあったからこそ、お互いああいう勝負に出たと思うので。もちろん着が悪いのは悔しいですし、申し訳ないので、その分も次のレースでしっかりと返したいと思います」。平原康多(9着)は「あそこで緩んで見るような競走をしても仕方ないですし、あそこで見てしまっても行けなかったと思います。(ラインで)どちらかが優勝できるようにと思っていましたが…。新田と2人で共倒れになってしまいましたね。レース自体は良かったと思いますが…」


■決勝レースリプレイ
 号砲で北日本勢が飛び出して、誘導以下、新田祐大-菅田壱道、神山拓弥-浦川尊明、石井秀治、平原康多-藤田竜矢、松谷秀幸-福田知也で周回。まずは松谷が上昇していき新田の横まで上がると、打鐘で新田を押さえる。その動きに続いた平原が松谷を交わし、さらに神山が平原を交わして先頭に立ち、めまぐるしく展開が動く。最終ホームに入ると、新田が神山を押さえて先行態勢に入っていく。主導権取りに出た新田に対して、すぐさま中団の平原も踏み出して、内に新田、外に平原で譲らずもがきあいとなる。一度は車間が開いた藤田だったが、平原に追いつくと、そこから捲りを打ち先頭で直線に向く。石井が藤田に続こうとするも、神山も反応して石井を捌き、藤田を追う。藤田と神山に絞られたゴール前勝負は、神山が4分の1車輪差交わして優勝。2着に藤田、3着には菅田が入線した。

周回中


赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール


表彰
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ