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高知開設63周年記念「よさこい賞争覇戦」(GIII)は藤田竜矢が記念初優勝!


 関東勢か、近畿中部勢か。最近の決勝には珍しく2分戦となった高知記念の決勝戦。焦点となった主導権争いは、上原龍の先行に対して3連勝と好調の稲垣裕之が猛然と襲いかかる激しい攻防となったが、上原の番手から、藤田竜矢が捲りで応戦して抜け出すと、最後は差し脚を伸ばす同期・南修二の猛追を凌いで、嬉しい記念初優勝を達成した。
 今まで関東勢を引っ張り、幾度となく優勝に貢献してきた藤田。そして今回は新鋭の上原に前を任せてのレース。表彰式でも「記念優勝は初めて。今までやってきたことが、無駄ではなかったと思います」と感慨深げに語った。「いつも通り練習してきて、前で走っていたんですけど、今日は若い上原君が前で走ってくれました。もう、何が何でも勝とうという気にさせてくれるので、その心意気がすごく嬉しかったです。上原君がいってくれたので、1着を獲らないと申し訳ないですし、優勝できて良かったですね。でも、脚にすごい来てました。落ち着く前に稲垣さんが来たのが見えたので。もっと車間を切れば良かったです」。今後については「もっともっと練習して、自分の力で上の選手と戦えるようにしていきたいので、応援よろしくお願いします」と決意を新たにしていた。久留米記念を池田勇人が、小松島を平原康多が優勝、そして今回は藤田が念願の記念初Vと埼玉勢の躍進が続いている。

稲垣の番手から切れ込んだ南修二は詰め寄るも2着。久留米に続く記念準Vとなった。
「作戦面は前を取ってということだったんですけどね。ああいう展開で、力勝負で負けたので…。今日の展開は数通りしかないですからね。(シリーズを通しては)見ての通りです。また頑張ります」

関東3番手の大薗宏が3着入線。意外にも記念の3着以内は初めて。
「前2人が頑張ってくれたおかげ。でも最後は、南(修二)の動きがね。一応、僕もその動きに堪えて3着なので。僕は記念の3着が初めてなんですよ。4着までだったので、1つクリアしました。競輪祭の権利も取れたので、そこは大きいですね。昨年は宮杯とかも決めていたのにケガで出られなかったので、今回は自分の力で取れたのも嬉しいです。宮杯もここ(高知)で権利を取ったし、競輪祭もここで取れました。また頑張りたいと思います」

近畿3番手の澤田義和だったが、踏み出しでの遅れが響き5着まで。
「前を取って引いてという組み立てで、僕は付いていくだけ。何とか追いついたんですけど、力の違いを見せ付けられました。稲垣も強いし。せめて、しっかり付いていかないとマグレもないからね。付いていけるように、また頑張ります」

関東勢に真っ向勝負を挑んだ稲垣裕之だったが、2段駆けの前に8着に敗れる。
「相手は2段駆けだし、ギアを上げて勝負だと思っていました。藤田が出る前にと思って、早めにいったんですけど、結果的にはあれで捲れなかったので。もう一歩早く踏み込んでいたら、どうだったかなと思いますけど、自分ではあそこがベストだと思いましたし、上原君のかかりも良かったですね。次は中3日で熊本ですが、また頑張ります!」

主導権を握った上原龍は9着も、藤田の優勝に大きく貢献した。
「ギアを下げたのは、昨日のギアが重く感じたし、今日は先行すると決めていたので。稲垣さんが前受けとは思いませんでしたね。後ろからで、僕たちが前に行ってから全ツッパかなと思っていたのに、稲垣さんが前を取ったのは逆に良かったです。やれることはやったと思います」

■レース展開
号砲で南修二が飛び出し、周回は誘導以下、稲垣裕之-南-澤田義和-山内卓也、星島太、上原龍-藤田竜矢-大薗宏-棟方次郎。赤板2コーナーから上原が上昇を開始して、打鍾で稲垣を抑えて先行態勢に入っていく。6番手に引いた稲垣は、最終ホーム過ぎからスパートして、前団に迫っていく。だが、最終2コーナー過ぎでは、その稲垣の動きを察知した藤田が合わせて番手から発進。両者の並走のまま最終バックを通過していくが、最終2センターで藤田が稲垣を振り切り、そのまま後続の差しを凌いで記念初優勝。藤田の番手は大薗と、稲垣マークだった南が激しく競り合う態勢となり、南が2着、3着は大薗という結果となった。

周回中。


赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール




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■最終日のイベントレポート
今開催の高知記念ではさまざまなイベントが行われました。最終日には、7レース発売中に中央特設ステージにおいて「山口幸二氏×脇本雄太選手トークショー」が開催。山口氏は今開催中毎日ステージでイベントを行っていましたが、「今日が一番(観客が)多いですね!ワッキーはすごい人気!」と言うほどの盛況ぶり。もちろん、この両者のトークショーとくれば、ここでは記せないような(?)爆笑トークが繰り広げられたことは言うまでもありません。「発走機」での話題になると、まず山口氏が白目を剥いて(?)脇本選手のマネをすると、すかさず本家がお馴染みのポーズを披露。そして、山口氏の巧みな誘導により、脇本選手がライバルである「あの有名選手」のマネをすることに…。最後は脇本選手が「次はサマーナイトフェスティバルに出ますが、1着権利なので、1着が取れるようなレースで頑張りたいと思います!」と意気込みを強く語り、観客の喝采を浴びていました。


脇本選手のマネをする山口氏、白目がポイントだそうです。


本家はやっぱり違います!


このポーズは、もちろん…。


最後に、今後のレースの意気込みを語る脇本選手。
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高知開設63周年記念「よさこい賞争覇戦」(GIII)3日目・準決勝戦!

初日の特選で追走義務違反による7名失格という大波乱のスタートとなった今回の高知記念。本日7月27日(土)は開催3日目が行われ、1レース目から気温30度オーバーというバンクコンディションの中、準決勝3個レースをメインとして、まさに「熱戦」が展開された。その準決もS班の佐藤友和選手、岡田征陽選手が敗退する波乱含みの結果となりましたが、稲垣裕之選手は連勝を伸ばし、関東勢も近畿勢に負けじと3名決勝進出を決めるなど、S班不在ながら楽しみな決勝のメンバー構成となりました。波乱はまだまだ続くのか、それとも―。高知500バンク決戦を制する夏男は一体誰だ!?

ダッグアウトレポート
■9レース
●稲垣裕之が前団を冷静に捲って快勝、シリーズ唯一の3連勝で決勝進出を決めた。

「今回は腰痛が出て、良い練習が出来ずに不安でしたが、初日の先行が自信になりました。良いレースが出来ていると思います。調子も良いですね。今日は自分のペースなら突っ張ろうと思いましたが、井上(嵩)君も先行意欲があるし、冷静に引いていきました。捲りでしたが、レースは作れているし、ラインで決まっているので、良い走りだと思います」

無傷の3連勝を決めた稲垣裕之選手

●懸命に稲垣を追走した澤田義和が2着入線、近畿ワンツーが決まる。
「(一瞬、口が開いて)危なかった…。(一次予選6着からの勝ち上がりで)今回はツイてますね。まさかここまでポンポンとうまくいくとは! 昨日も3番手だし、下手に力が入ってないのが良かったのかも。でも、今日は人気だし、本命だったし力が入りました。きつかったですが、(ワンツーは)良かったです」。あまりの幸運に「澤田大明神!」と御利益にあやかろうと手を合わせる選手まで…。

一予6着から優出決めた澤田大明神。

●近畿勢を追走した星島太が3着入線。
「稲垣が引っ張るのかな~とワシも思ったけど、引いたからね。そうしたらそこを目がけて、(鈴木)謙太郎が来て。余裕はありました。恵まれましたね」

■10レース
●混戦となった直線勝負と制したのは藤田竜矢。岡田征陽の番手から、鋭く伸びて上がりタイムは驚異の13秒3。
「バンクレコードまでは0秒1足りませんでしたけど(レコードは佐々木則幸の13秒2)、このタイムはたまたまです。今日は全て(岡田)征陽に任せていました。捲り追い込みで良かったんですけど、気を遣ってもらって…。征陽のおかげです。最後は悪いことをしてしまいました。自分の感じは良くても、みんな強いですからね。また明日も頑張ります」

記念初優勝なるか、藤田竜矢選手。

●先行した田中孝彦をマークした棟方次郎が2着で高配当を演出。
「記念決勝はすごい久しぶりで、かなり前ですね。今日は自分に余裕がなかったです。もう少し余裕があれば(田中と)決められたと思ったのに、申し訳なかったです」。

●中村一将マークの南修二が直線伸びて3着入線。
「(中村)一将さんもいけるかなと思っていたんですけどね。やりあいになって、結果的にあそこの位置になって。3着には入っているけど、結果だけですね…」

こちらも記念初Vの期待かかる南修二選手。

■11レース
●大薗宏が差しを決めて、二次予選に続いて上原龍とのワンツーを決める。
「もう今日も上原(龍)君のおかげです。強すぎる。僕はもう自分の仕事をしただけ。抜けるとは思いませんでした。今回は前回より調整できましたし、決勝も関東3番手で頑張ります」

感無量!と1着を喜ぶ大薗宏選手。

●佐藤友和を先行で破る金星を挙げた上原龍(2着)は関東勢に拍手で迎えられた。
「教えてもらった組み立て通りにいけましたね。でもまだちょっと、今のギアには負けている感じがします。いつもならファーッと回してくれるのに、一度セッティングしてから踏まないと。ギアも考えないといけないですね。決勝も関東の先頭で頑張ります!」

先行で2着に粘った上原龍選手。

●関東両者を追った山内卓也が3着入線。
「(上原の)駆け方がうまかったです。(佐藤友和が)来たら行かんとと思っていましたが、2人で車間をあければ何とかなるかなと思ったし、あとはどれだけ上原君が我慢して、友和をいかせないか。先行出来ないようなら切り替えようとも思っていたんですけど、そんなこと考えなくても良かったですね。きつかったですよ」

●捲り不発になった佐藤友和(7着)だったが、上がりタイムは13秒0。「もう今日は完敗です。(上原が)強かった。うまく駆けられたというよりも、タイムも出ていると思うし、強かったです」

■決勝戦私的予想
決勝戦の並びはこうなった。
(1)稲垣裕之─(3)南修二─(4)澤田義和―(8)山内卓也
(9)上原龍─(7)藤田竜矢─(5)大薗宏―(6)棟方次郎
(2)星島太

近畿勢に中部の山内が、関東勢に東の連係で棟方が付き、両ラインが4車ずつの力勝負となった。また瀬戸内から唯一の決勝進出を決めた(2)星島は、決めずにレースの流れを読む。さて、決勝。並び的にも、(9)上原が主導権をの準決同様に握ってきそうで、そうなれば(7)藤田の抜け出しが有力か。だが、3連勝で勝ち上がった好調(1)稲垣も黙っているはずもなく、好機に仕掛けてVを狙う。稲垣を利する(3)南も記念初Vへ鋭脚を見せるか。

※並びは当日の選手紹介または各紙新聞でご確認下さい。
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豊橋開場64周年記念「ちぎり賞争奪戦」(GIII)は地元の金子貴志が完全V!


 この師弟の勢いは誰にも止められないのか!? 7月21日から23日の4日間にかけて行われた豊橋開場64周年記念「ちぎり賞争奪戦」は、フルダッシュで主導権を握った深谷知広を追走した金子貴志がゴール前で差し切り優勝。見事に地元記念決勝で師弟ワンツーを達成した。寛仁親王牌の決勝に次ぐ両者のワンツー、さらに金子は地元記念完全優勝と最高の結果を残した。
 表彰式で地元ファンの大喝采を浴びた金子貴志は「泣きたいくらい嬉しいです!」と喜びを表現。涙を見せ感動的だった寛仁親王牌の表彰式から約1週間後、今度は地元記念で4日間、主役を全うした充足感にあふれた表情で優勝インタビューに応えた。「今開催は、前で頑張ってくれた浅井君と深谷君と、後ろを先輩が固めてくれたおかげで、この優勝があると思います。本当に頼もしい後輩が出てきてくれました。やっぱり豊橋で優勝できるというのは、なかなかないことなので、温かい声援もあって嬉しかったです」。レースは最終ホームで深谷知広が大外を一気のカマシ、ぴったりマークした金子貴志と後続を離して、ゴール前まで2人の世界となった。「深谷が取れる位置からスタートして、あとは流れでと。最終ホームはあんな風になるとは思わなかったけど、深谷が落ち着いて、良いタイミングで仕掛けてくれました。連日、タイヤ差とかだったけど、(決勝は)差したと思いました。自力で勝ったときとは、肉体的よりも精神的に違う緊張感の中で、結果的に優勝できて良かったです。地元で完全優勝なんて、本当に嬉しいです」。一方の深谷は本調子に欠くと言いつつも、本来のアグレッシブな仕掛けでワンツーを決めた。自身の優勝にもあと一歩だっただけに「また、しっかりと立て直してきます」。グランプリでの同乗もほぼ確定している両者だけに、今度のグレード戦線での走りはますます注目を集めそうだ。


●栃茨ラインの3番手を回った神山雄一郎が3着入線。
「(神山)拓弥が頑張って、牛山(貴広)もあまり良い成績を記念で残せていないから今回は残せるように、みんなで頑張ろうということだったんですけどね。後閑(信一)に突っ張られたけど、そこは仕方がないですよ、後閑も先行選手ですから。そのあとは、なんとか頑張れたけど、苦しかったですね。中部も強かったし、3着に食い込めたのは良かったです。頑張れたところはあったと思います」

●目標の神山拓弥が最終ホームで浮く厳しい流れの中、牛山貴広は4着。
「(神山拓弥が)主導権を取って、あとは自分がどう動くかだと思っていました。主導権が取れなかったし、ましてや主導権を取ったのが深谷になってしまって、一番厳しい状況になってしまいました。でも、拓弥に任せていましたからね。でも今回は捲りも出たし、悪くない開催だったとは思います。また頑張ります」

●中部3番手を回った浅井康太だったが、懸命に深谷-金子を追うも5着に終わる。
「最終ホームのカミタク(神山拓弥)の動きがちょっと…。上にロケットしたのかなと思って、タイミングを取っていたんですけど、金子さんがワンテンポ置いたので、捲りに構えるのかなと思ったら、ちょっと一歩踏み遅れてしまいましたね。追いついてからバックを入れたところから、ちょっときつかったですね。深谷君も強いし、金子さんも。自分の力不足でした。また次、頑張ります」

●中村浩士は、後閑信一を追走して6着。
「もう、気持ちの良い走りでしたよね。ああいう人の後ろに付くことができたのは、本当に光栄でした。今開催は、やっと何かを思い出したものもあって、良かったと思います。すごく感じが良かったし、『これだな!』という掴むものがありました。これで、みんなと足並みを揃えられたらいいなと思うんですけど、もっと自分も練習して力を付け直してきます」

●単騎戦を選択した東口善朋は7着。
「やっぱり一人のときは、自分で動きたい気持ちもありましたし、今の力も分かると思って単騎で。自分でプレッシャーをかけて良い緊張感を持って走れればいいなと思っていました。もちろんラインがあれば、自分の役割や仕事をして、信用してもらえないといけないですし。今開催は勝ち上がりで、しっかり結果を残せたのは良かったし、自分のプラスにはなると思います。近畿は強い自力型がどんどん出てきているので、自分も頑張っているところを見せないといけないですしね。次の地元FIも頑張ります」

●後閑信一は決勝でも自力戦を展開。神山拓弥を突っ張って、最終的には8着に終わるが、シリーズを通しては収穫が大きかった。
「(初手は)中団で、入れてもらえるかなと思っていたんですけどね。(神山)拓弥が抑えにいって、それに付いていって、そこから流れを見て、拓弥が流すなら深谷(知広)より先に叩いていこうと思ったし、そのまま駆けるなら深谷に合わせて捲ろうかなと思ったんですけどね。まさかの後ろ攻めで、あのまま抑えにいかないのもつまらない。一回、抑えにいって崩さないと面白くないし、ごちゃつけばどこかが開くかなと。でも拓弥が来るのが遅かったですね。あそこはもう踏んでいかないといけないし、ペースをあそこで上げられたのは自分の中で進歩。丸々1週くらいもがけているので、このまま練習して頑張れば、なんとかなると思うので、当分の間は自力で頑張りたいと思います」


■レース展開
誘導以下、深谷知広-金子貴志-浅井康太、東口善朋、神山拓弥-牛山貴広-神山雄一郎、後閑信一-中村浩士で周回していく。まず後閑が上昇を開始すると深谷は引き、赤板前には後閑が誘導後位に入り、そこに栃茨勢が続き、東口が6番手、深谷は7番手の態勢となる。中団の神山拓は深谷の動きを見つつ、打鐘前から踏んでいき打鐘で後閑に並びかけるが、後閑がここで抵抗。そのまま後閑が神山を突っ張り切って先行態勢に入ると、最終ホームで神山拓は外に浮いてしまう。だが、その神山拓の外を一気に仕掛けたのが深谷だった。深谷は後閑を叩いて主導権を奪い返し、これに金子は続き、ホームで車間があいた浅井が懸命に前を追い、最終バック前には3番手まで追い上げる。だが前を行く深谷のペースも落ちず、車間を切っていた金子とゴール前勝負となり、最後は金子が深谷を捕えて完全優勝。2着に深谷で地元ワンツー、3着には内コースをうまく伸びた神山雄が入線した。

周回中


赤板


打鐘


最終ホーム


最終バック


ゴール

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豊橋開場64周年記念「ちぎり賞争奪戦」3日目・準決勝戦!

豊橋記念の3日目は前半戦から乱戦ムード。初日と2日目は本命決着が多かったですが、今日は3連単10万円台が2本、第5レースでは49万円という特大配当も飛び出しました。この流れは準決勝に入っても止まらず、9レースでは人気薄だった後閑信一選手が単騎捲りで勝利し、2万円台の高配当を演出。さらに10レースでは地元の深谷知広選手が2着で決勝進出を決めるものの3連単配当は5万円オーバー。その流れを断ち切ったのは、タイトルホルダーの仲間入りしたばかりの金子貴志選手でした。浅井康太選手を追走してゴール前で差し切り、これでシリーズ3連勝。明日の決勝で地元記念完全Vを狙います。ですが、他地区のラインも指をくわえて見ているはずもなく、かなり強力なライン構成で真っ向勝負を挑みそうです。どんな展開のレースになるか、そして優勝するのは果たして? 大注目の決勝は明日16時30分に号砲を迎えます。

ダッグアウトレポート
■9レース
●後閑信一が栃木勢とは別れて自力戦を展開、3番手確保から先捲りを打ち1着通過を果たす。
「やっとですね。体が動いてくれるようになってきました。昨日のレースはヤジもありましたし、その分も今日は頑張ろうと思っていました。3番手を確保できたし、あとは川村(晃司)が来る前に、先に出ようと。鈴木(裕)がホームで(ペースを)落とすようなら、いこうとも思っていました。でも駆けたから、スピードに乗ってからと。前々の気持ちが良かったと思います。このギア(4.33)にも負ける感じがしなかったし、垂れる感じもしないでイメージ通りでした。今は武田(豊樹)や平原(康多)、埼京勢以外は自力で走っていくつもり。明日(決勝)も自力です」


捲りで準決を快勝した後閑信一選手


●後閑を追う形になった神山拓弥だったが、差し脚及ばずの2着まで。
「自分のタイミングで仕掛けていこうと思ったんですけど、後閑(信一)さんが行ったので、様子を見て。早めに抜きにいったんですけど、後閑さんが強かった…。後閑さんは伸びていく感じで、とてもじゃないが抜けなかったです。数カ月前とは全然違う、これも練習の成果が出たんでしょうね。凄いです…」


●神山拓弥をマークした神山雄一郎が3着で決勝進出を決める。
「前がかかっているから、抜けなかったね。後閑(信一)が減速すれば、抜けたかもしれないけど、伸びていたから、あれではきつい。(後閑が)強いね。4コーナーから力が入っていったし、悪くはないと思います。セッティングの方向性も出ているし、良い形だったと思います」


■10レース
●中団キープから捲りで抜け出した牛山貴広が、後続を4車身引き離す圧勝劇。
「(深谷には)負けっぱなしだし、勝つにはあれしかなかったと思います。(上がりタイム10秒7は)練習でも出ないタイムですね。あれ以外は、深谷がジャンで来た時だけ、付いていかなくちゃいけないと思って気を付けていました。もし付いていかないと、原田(研太朗)が3番手になって、きついですからね。原田とは初日に対戦して、かかっていくだろうなというところで、かかっていったので対応できました。深谷が来たらヤバいと思って、ダメでも2コーナーからいこうと決めていました。捲れているし、(1着は)良かったです」

深谷知広に対して先捲り圧勝の牛山貴広選手

●8番手におかれてしまった深谷知広は懸命に捲り追い込むも2着入線。
「(修正点は)まだですね。あと明日1日なので、気合で頑張ります」。

●原田研太朗の後位を取り切って3着の東口善朋。
「強気にいった結果だと思います。本来なら中部の2人が各上だから、その後ろに付かせてもらう、付かないとアカンと思いますが、近畿以外の3番手を回ったことがなかったですし、一人だったので、原田君の後ろに。いいかかりでした。ずっと悪かったですが、来月の頭に地元FIがあるので、今回は結果を残したいと思っていました」



■11レース
●浅井康太の捲りをゴール前、タイヤ差捕えた金子貴志が地元記念で無傷の3連勝。
「浅井(康太)がいってくれたおかげです。無理やりいってくれました。嬉しいですね。北津留(翼)もうまく、踏んだり止めたりしていましたね。(渡邉)一成がカマシてくるかなと思ったときに(北津留が)踏んでいました。今回は連日、深谷(知広)や浅井が前で頑張ってくれたおかげです。明日(決勝)も深谷が勝てるように走ってもらえれば。(完全優勝は)結果ですが、あと1日なので頑張ります」

地元記念完全優勝へ王手をかけた金子貴志選手

●中団から捲りを打った浅井康太は2着、中部ワンツーを決める。
「後ろは金子さんですし、自分のタイミングではなかったけど仕掛けていきました。決勝は中部3番手。まずはしっかり付いていってから優勝を狙います。SS争いも今(賞金ランキングが)10位なので」

●渡邉一成マークの中村浩士が直線伸びて3着。
「すごいかかっていましたね。自分ももう必死でした。決勝は、後閑(信一)さんの後ろにいきたいと思います。自力の後閑さんの後ろは初めてで、競輪はチーム戦だと思うし、自分が単騎でやるよりも、力のある後閑さんの後ろで頑張りたいと思います」

■決勝戦私的予想
決勝戦の並びはコチラ!
(1)深谷知広─(7)金子貴志─(3)浅井康太
(5)神山拓弥─(9)牛山貴広―(2)神山雄一郎
(6)後閑信一─(8)中村浩士
(4)東口善朋


中部の3名は2日目優秀と同じく、(1)深谷―(7)金子―(3)浅井の連係となった。この強力なラインに対して、栃茨勢も3者連係で応戦の構えを敷いた。栃茨勢と別れて自力戦の(6)後閑には、(8)中村が付き、(4)東口は決めずに単騎で一発を狙う。機動力を比較すると、もちろん(1)深谷が抜けており、自身の優勝もさることながら、後ろの師匠(7)金子が3連勝での勝ち上がりなら、両者のワンツーが人気を集めそう。(3)浅井も3番手からV奪取を狙ってくるだろうし、やはり中部ラインが強力だが、この一戦のキーマンは(5)神山拓だろう。優秀の二の舞になってしまっては厳しくなるし、栃茨の連係がうまく決まれば、地元ラインに一矢報いることも可能だ。私的には(1)深谷の地元記念初Vを中心に、(3)浅井の直線強襲は狙ってみたいところ。また(2)神山雄も前2車が好展開に持ち込めばチャンスが十分だ。



※並びは当日の選手紹介または各紙新聞でご確認下さい
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第22回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)優勝は金子貴志!

天気が悪かった今年の寛仁親王牌でしたが、最終日はなんとか好天に恵まれました。
激闘の末、決勝に勝ち上がってたのは深谷知広選手、川村晃司選手、岡田征陽選手、金子貴志選手、成田和也選手、木暮安由選手、浅井康太選手、井上昌己選手、飯島則之選手の9選手。

その並びは、川村選手の後ろに成田選手、深谷選手の後ろには飯嶋選手と金子選手が競り。後は全て単騎と、今のルールを象徴するかのような並びとなりました。

GI決勝で師弟が並ぶ。しかしすんなり並べず、競りとなりました。でもこれが競輪。強い先行選手の後ろで競るのがマーク選手の信条ですからね。

感覚的には、深谷選手の後ろが競りとなると、これをどのように対処してくるのかが、ポイントになってきます。
考えられるのは、金子選手のダッシュを生かしたカマシ先行。ガチンコで競るとテクニックで上手い飯嶋選手に負けますからね。
でも、そうなると思いっきり足を使うから、ゴールまで持たないはずと思っていました。
ならば、このラインを外して、捲れる足がある川村選手やその後ろの成田選手、浅井選手が良いのではと考えていました。

が、結果は!
かましたのまでは読めたのですが、ゴールでもう一伸びして金子選手が優勝。そして深谷選手が準優勝と泣ける結果に。

これは本当に素晴らしいと思いました。ところで、師弟でワンツーって過去どれぐらいGI決勝であったのだろうと思わず振り返りたくなりました(調べてないけど)。

本当に金子選手おめでとうございました。
GPでまたワンツーを決めて欲しいですね。



















ダッグアウトから
11レース
優勝した金子貴志
「本当に嬉しいです。今思えば、あっと言う間でだったと思いますけど、途中はなかなか結果が出なくて苦しい時期もありましたが、諦めずにやってきて、こういう風に結果が出て嬉しかったです。深谷の存在は、励みにもなったし、目標にもなったので、そのおかげで気持ちを切らさずにこれたと思います。宮杯の準決勝で深谷と一緒に戦ったんですけど、その時に愛知県でレベルがすごい上がっているから何か対策をしないと厳しいという話をして、合宿をした成果が出たと思います。弥彦は全プロのスプリントで優勝したことがあるので、またここで優勝できて嬉しいです。今開催は初日になんとか4着に残れたのも大きいし、二次予選で松岡(篤哉)君が前で頑張ってくれたのもここにつながったと思います。(決勝戦の競りは)なんとか外に持ち出したかったんですけど、入れ替わっている時にどうしようかと、脚をためようかと思ったんですけど、でも、飯嶋も初手から来ていたので、失礼のないように入れ替わりながら、上手く外に持ち出したいと思っていました。(打鐘前)2コーナーで深谷が後ろを確認してくれたので、そこでダッシュしてくれるかなと思って、思いっ切り踏み込みました。(口が空いたのは)やはり飯嶋がいてタイミング取りにくくて、深谷もダッシュがよかったので、苦しかったですけど、4コーナーの山おろしで、なんとか追いついて良かったです。4コーナー回って、『なんとか優勝させてくれー』って声が出そうだったんですけども、その声も出ないくらい苦しかったんですけども(笑)、成田が中割ってきて押してくれて、タイヤ差でしたけど、優勝出来て良かったです。タイトル獲れたことに満足しないで、これからも精進して練習して、タイトルホルダーに恥じないレースをしたいです」


2着の深谷知広

「自分で優勝したよりも嬉しい! 今も夢じゃないかって思うくらい(笑)。宮杯が終わってから苦しい練習をしたかいがありました。自分と金子さんが飯嶋さんより勝っている部分はダッシュだと思うので、それをいかしていこうと思っていました。走る前もいいイメージが浮かんでいました」

3着の成田和也

「最後、外にいくか中に行くか、前の動きを見て迷っちゃいましたね。こんなことを言っているようじゃ勝てないんで、思い切って行かなきゃいけないんですけど。でも、決勝は本当に川村さんのおかげです。川村さんがいいレースをしてくれたおかげで、自分にチャンスがあったけど、僕がそれをいかせなかったです。弥彦で練習をさせてもらっているので、結果を出せればなと思ったけど、残念です」

4着の井上昌己

「決めうちしていたのでしょうがないです。悔いがあるのは最終ホーム。あれで金子さんについていけばよかったです」

5着の飯嶋則之

「関東を裏切って勝負にいったわけだから勝たなきゃいけなかったんですが…」

6着の木暮安由
「あの位置(川村-成田の後ろ)が欲しかったんですが、しゃくられて終わってしまいました。皆、あの位置が欲しいと思うのでしょうがないですね。でも、落ち着いて走れたのは進歩だったと思います」

7着の岡田征陽
「情けないですね。また、頑張ります」

8着の浅井康太
「金子さんが勝って良かったです。今日はもがき合い待ちだったのでしょうがない。負けは負けなんで、次は負けないように頑張ります」

9着の川村晃司
「成田君がついてくれたし、行けるところまでと思ったんですけど、金子さんのヨコがいっぱいでしたね。深谷君が強かったです」



ダッグアウトで村上義弘選手と握手。
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