映像不体裁

テレビドラマのスタジオは

ＡＤ（アシスタント・ディレクター）を

中心にドラマは進行していきます



ドラマを制作していくと

色々と手違いが生じるものです



しかし、生ドラマの場合は

受け持ちの放送時間（番組）は

なにがなんでも続けなくてはなりません



番組が始まって

まず、タイトル（テロップ）が

済んで、いよいよスタジオの映像に

切り替わります




スタジオ内のみんなに

わかるようにＡＤさんは

右手を振ります



これは明らかにミスです

映像不体裁といわれます



しかし、生ドラマですから

ドラマをＮＧとしてストップさせることは

できません

生ドラマ制作

テレビの最初ころ１５分、３０分、

６０分の生ドラマが

制作されていました



生ドラマですから時間が来て

番組がスタートすれば

出演している俳優さんは台詞

、動きなど緊張の連続です



スタジオの数人のＡＤさんは

台本で俳優さんの台詞、動きを

チェックしています




音声担当の

ブームマンはマイクをカメラに

写らないように注意しながら

俳優さんへ向けます



生ドラマの時間が経って

エンドタイトルが出ると

生ドラマ番組は終わります



上気して興奮冷めやらぬ、赤い顔をした

スタッフや俳優さんは

互いに

「おつかれさま…」と

挨拶して別れます



しかし、いま制作していた

ドラマが面白かったのか

駄作だったか誰にもわかりません

テレビは生放送で始まった

テレビは生放送で

スタートしました

今のように１日中
、
放送はありませんでした



１日の放送時間は

朝１０時から１４時ごろ

夕方、５時から２２時ぐらいでした



それぞれ番組は生放送ですから

実時間で始まって終わります



例えば、Ａテレビ局で

１３時～１３時３０分の生番組

Ｂテレビ局で１８時～２０時の生番組に

それぞれ番組のリハーサル時間に問題がなければ



売れっ子のテレビ俳優(タレント)さんは

Ａ、Ｂとテレビ局をまたがって

掛け持ち出演ができました



しかし、生放送、生番組では

制作しているスタッフのミスや

出演している俳優さんのトチリは

許されません



放送時間が来て

スタジオ・サブのディレクターが

トークバックで

「放送開始、３０秒前…」

と叫ぶと

テレビスタジオ内に

緊張感とスリルが走りました

掛け持ちの俳優さん

映画の俳優さんの収入では

主演の俳優さんではなく

目立たない脇役の俳優さんが

けっこう稼いでいました



主演の俳優さんはイメージが

強烈ですから何本もの映画を

掛け持ちすることはできません



映画撮影所では同時に何本もの

映画が制作されています

脇役の俳優さんはＡ組では

お人好しの善人の役

Ｂ組では敵役と掛け持ちで

仕事ができます



民放テレビがスタートしました

大阪では朝日テレビ、毎日テレビ

関西テレビ、よみうりテレビが

それぞれ近くにありました



映画での俳優さんの掛け持ちは

その撮影所のなかでのことでしたが

民放テレビが始まって、ベテランで

器用な俳優さんはＡテレビ、Ｂテレビと

テレビ局をまたがって掛け持ちを始めました

ミュージック・マイナスワン

もともとプロ歌手の伴奏用に作られた

カラオケテープはいつのまにか

世間に広まっています



近所にもカラオケの

スナックや喫茶店が

あります。

結構流行っているようです



今のカラオケとは

チョット違いますが

ＳＰレコードから

ＬＰ時代になって

すぐ売り出されたレコードが

ありました



音楽学生の練習用の

ＬＰレコードです



バイオリン・ソナタの

バイオリンのパートを除いて

ピアノだけが



ピアノ・コンチェルトでは

ピアノを除いてオーケストラだけが

録音されています



バイオリン、ピアノの練習用のＬＰで

ミュージック・マイナスワンと

云われていました

ある歌謡ショー

劇場中継の録画番組を制作するには

台本を予め読んで担当スタッフは

劇場で下見をします

…　…　…

録画番組は歌謡ショーでした

下見の当日の座席がなくて

劇場の音声ミキシング室で行いました



幕が上がると

舞台にオーケストラが

ひかえています



ハンドマイクを持った歌手が

登場して

「皆様よくいらっしゃいました」

の挨拶が済むと

指揮者は楽団へタクトを振り下ろします



舞台の指揮者のタクトを注目していた

ミキシング室のエンジニアは

なんとテープレコーダーをスタートさせました



カラオケのテープがスタンバイされていたのです

リールの回転が速いので

３８２とら(サンパチツートラ)なのでしょう



地方の公演でその地方の楽団で

伴奏するより、気に入った楽団、編曲の

カラオケテープで歌うのが

その歌手やプロダクションにとって

楽なのでしょう



舞台に並んでいる指揮者と

楽団メンバーは

音をださない演奏のふりでした

続・美空ひばりショー

正月番組の美空ひばりショーです

カラオケのテープスピードの

調整も済みました



本番の衣装とメーキャップで

ひばりさんはスタジオに入ります



カメラリハーサルが始まります

フレーズに従って

カメラは切り替わっていきます



彼女は、セットで歌いながら

スタジオの映像モニターを

見つめてカットの

切り替えタイミング

ショットのサイズやカメラの方向を

頭に入れているようです



次の通しカメラリハーサルの

ランスルーが終わって

化粧直しのあと

１曲目の本番はＯＫでした



録画テープを巻き戻して

プレイバックします

映画と違ってテレビの制作では

結果がすぐわかります



彼女は次の曲の

衣装替えでスタジオから

個室に向かいます

本日臨時休業

本日のブログは臨時休業

私の誕生日、傘寿のお祝いを

息子たちから貰う

１Ｔ(イチテラ)のＳＳＨＤ

…　…　…

内臓１６０ＧＢのハードディスク

ＣドライブをＳＳＨＤに

コピーして付け替えてくれた

…　…　…

ｉＰｈｏｎｅで兄弟連絡を取りながら

見事一発で、内臓ＳＳＨＤに変身

パソコンのスピードが速くなった。

美空ひばりショー

正月放送の美空ひばりショーの

制作がありました



ＶＴＲ録画当日

広いＡスタジオにいくつもセットが

建ち上がっています



スタジオは照明がまだ入っていなくて

地灯りの蛍光灯だけが点いています

朝早くスタジオ入りした彼女は

広いスタジオのあちこち歩きながら

トレーニングを始めます



最初は、小さな声ですが

見る間に声に艶が出てきます



彼女、持参のカラオケテープが

伴奏になります

テープは３８２トラ(さんぱちつーとら)です



彼女はそのカラオケテープを聞きながら

音声担当者Ｙさんに注文をつけます

「もう少しピッチを上げて…」

Ｙさんはテープレコーダーの

キャプスタン微調整のシリンダーを

交換しました



彼女はカラオケテープのピッチに

ＯＫを出しました

ＶＴＲ本番の用意が調いました

カラオケ

今、カラオケは珍しくもない言葉です

外国でもカラオケという言葉で

広まっているようです



カラオケは「空演奏」という

意味で、テレビスタジオに楽団や伴奏者を

入れないで、セットで歌手は

スタジオスピーカーから聞こえてくる

伴奏音楽に合わせて歌います



歌手のマイクの生歌に

伴奏音楽のテープとスタジオ・サブで

ミックスされてＶＴＲテープに録画録音されます



テレビ局で歌番組が企画されて

打ち合わせの席上、伴奏は

「カラオケでいきます…」

とプロデューサーが



カラオケテープは企画したテレビ局で

作るか、出演する歌手が事前に録音した

テープを持ち込むかケースバイケースです