高橋源一郎さんの飛ぶ教室の、秘密の本棚で、
全く知らなかった本を、これまでに何冊紹介してもらったか。
4/28は、中村きい子緒『女と刀』
1967年には、「木下恵介アワー」で、ドラマ化もされていたらしい。
主人公は、中村きい子さんのお母さんがモデル。
明治、大正、昭和を生きた女性の一代記。
西南戦争を知っている人。
そして第二次大戦の時には、自分はこの戦争は関係ない。
いつのまにかできた「日本」という国が戦争をしている。
旗色は悪いようだ。
いつくしんで育ててきた子供を、戦争に加担させたくないという。
でも子どもたちは、そんなことは思っていない。
鹿児島の人にとって、西郷隆盛とその仲間たちの戦(いくさ)が終わっても、
封建時代、武士の世の中の仕組みが、まだまだ残っていた。
そういう時代に士族の誇り高き精神を、父からたたきこまれていた主人公。
一人の女としての、主体的な生き方をのぞみ、
2番目の夫と、8人の子を産んだにもかかわらず、70歳で離婚を申し立てた。
「あなたは、刀一振りの重みもない男だ」と言い切って。
ゲストの伊藤比呂美さんも、高橋源一郎さんも、ものすごい衝撃を受けたとおっしゃる。
男尊女卑の世の中にあっても、自立した自由な精神を持った女性がいた。
私たちが知らないだけで、
くましく、したたかに、自分の世界を持っていきていた女性が
この日本にも、私たちが思っている以上に、たくさんいたのではないだろうか?
そんなことを思いました。
西南戦争と戊辰戦争のことも、、、、もっと知りたくなりました。
藤棚 (親愛なる教え子 杉浦譲治君からお借りしました)
お友達のお家の藤棚だとか。素敵ですね。