'열 받다' (熱をもらう)
こちらでは、テレビ新聞は朝からキム・ヨナの話題で持ちきりですが、僕のまわりの人たちはいたってクールです。マスコミと普通の人たちとの間の落差を感じます。
新聞を読んでいて、キム・ヨナのお母さんの言葉が目に留まりました。キム・ヨナのお母さんは、キム・ヨナに'점수에 대해 얘기가 많지만 다 끝났으니까 너무 열받지 마라. 이제 자유를 즐기자'(点数についていろいろ話が出ているが、すべて終わったのだから、あまり熱くなるな。さあ、自由を楽しもう)と語ったそうです。
'열 받다'という慣用句は、直訳をすると「熱をもらう」という意味です。日本の辞書を見ると、「頭にくる」とか「激しく憤る」という訳が出てきますが、直訳でわかるように、頭にくる原因(熱)は自分の外にあって、内へ入ってくる(もらう)ものなのです。怒りが自分の中から外へ向かうときは、'화가 나다'(火が出る)という表現を使います。韓国語は、このように主体の内からと外からを明確に区別する言葉です。
キム・ヨナのお母さんが、'열 받다' (熱をもらう)という表現を使ったところに、「私たち親子は十分に頑張ってきたのだから、外部の雑音には惑わされないでおこう」という思いがこもっているように思いました。
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