1日1日感動したことを書きたい

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ヴィジェ・ルブラン展とフェルメールの地理学者

2011-05-07 08:48:54 | 美術館
東京に行って、まずはじめに行ったのが






三菱一号館美術館で開かれている



「ヴィジェ・ルブラン展」でした。三菱一号館美術館は、1894年に原設計された煉瓦造りの建物を利用して去年オープンしたそうです。東京駅のすぐそばに、高層ビルに囲まれて、このような美術館ができたことにまずは驚き。出光美術館もブリジストン美術館も徒歩圏内です。美術館の多さ。ちょっぴりくやしいけれど、現代においては東京が文化の中心なのでしょうね。



ロシアに亡命していた時のヴィジェ・ルブランの自画像です。

ヴィジェ・ルブランは、マリー・アントワネットの肖像画家として有名です。ルブランは、フランス革命によってマリー・アントワネットが処刑された後も、「王党派」の立場をつらぬき、10年以上にわたる亡命生活を送りながら画家として生きぬきました。ルブランが生きた18世紀は、女性が画家として生きていくには、非常な困難がともなったそうです。サロンに出品するには「王立絵画・彫刻アカデミー」の会員にならなければならなかったのですが、アカデミーの会員4,000人中、女性はわずか4人だったそうです。



ポリニャック公爵夫人。

ルブランの絵を見ていると、目に特徴があると思いました。どの絵からも目力が伝わってきました。困難にもめげないで、画家として生きぬいたルブランの芯の強さが、彼女の描く目に表れていると思いました。

そして、岡本太郎記念館から降り出した雨にもめげず行ったのが



Bunkamura ザ・ミュージアムで開かれている



「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」でした。

フランクフルトにあるシュデーデル美術館所蔵のオランダ・フランドル絵画が95点展示されていました。レンブラント、ブリューゲル、ルーベンス、そしてフェルメール。

ここはやっぱり、フェルメールの地理学者でした。フェルメール独特の窓から差し込む光、布の質感、小さな白い点、未知の世界に思いをめぐらす地理学者の視線。細部まで丁寧に描き込まれていて、とてもすばらしいと思いました。

6月の終わりには「手紙を読む青衣の女」が京都にやってくる。ぜひ行かねば。


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