
近年、登山人口の増加により遭難事故は過去10年間増加傾向に…。
山岳での遭難は高山・低山に関わらず、どんな山域でも起こります!
無雪期の道迷いや天候の急変による遭難と違い、雪山での気象遭難は命に関わるケースが殆どです。
私は雪山を始めてまだ4年なのですが、3年前(2013年)から毎年北アルプスの涸沢をベースで穂高連峰を眺めたり、天候の良い日には穂高岳に登ったり毎年山仲間達と休暇を楽しんでいます♪
GWの北アルプスは季節は春とはいえ、まだまだ冬山です!!
毎年のように滑落事故や遭難事故があり、いつも穂高連峰の上空では救助ヘリが旋回しており…
まさに【春山は晴れれば天国♪荒れたら地獄…(__)】
今年も残念ながらGW中に穂高連峰だけでも落石や滑落による悲しい事故が3件発生しました。
(涸沢岳付近から滝谷側へ滑落・前穂北尾根4峰で先行パーティーによる落石・あづき沢で600m滑落)
穂高岳山荘のスタッフ&山岳映像カメラマンの“宮田八郎氏”による現地からのブログぼちぼちいこかで、今年のGWの雪の状況等がアップされていました。
■日暈(2015/05/07)
私がGWの涸沢で雪上テン泊デビューをしたのが2013年♪
その年、私は出発前に宮田八郎氏のblogで前年に起きた遭難事故の記事を読みました。
■2012年5月深夜救助(涸沢稜線)
県警山岳警備隊・穂高岳山荘スタッフ・そして居合わせたドクターと看護士の方々の連携による必死の救助活動!!
淡々と書かれておりますが想像を絶する現場の様子が…
今でも読むと涙が溢れて止まりません。
そして翌日には“間違い尾根”でも悲しい事故が…。
■夜間救助2(穂高稜線)
間違い尾根でお亡くなりになられたお二人の方は、ジャンダルムの飛騨尾根を登攀後に気象遭難されたようで…
装備はキチンとされていてアクシデントの後、なんとか風雪をやり過ごそうと最後まで戦ったであろう事が感じとれ...
おそらく、その瞬間にほんのわずかでも視界が利けば、あるいは命を落とすことはなかったのではないかと書かれておりました。
装備もあり、経験やスキルもある熟達された方々が何故遭難に?
天候が変わる前に撤退や早目にビバークはできなかったのだろうか…?
と当時の私は単純にそう思うだけでした!
別のページでの宮田八郎氏は『積雪期でホワイトアウトになった奥穂高稜線を下るのは経験を積んだ熟達者でもかなり難しい…』と。
『そういう悪天下でも行動できるベテランであるからこそ、山の落とし穴に陥るのかもしれない…。
冬に稜線で吹雪かれ《敢えてそういった困難を求めることが塾達者の山登りの一部》だとしても、厳冬期ではない5月~6月は余計にそういう罠に陥りやすいのかもしれない…』とも!!
『快晴の日ならば、まずルートを失うリスクが少ないし、そもそも圧倒的な自然というものを相手にする登山では、出来る限り【不要なリスクを避けることが全ての登山者の責務】であるはず。』
と悲しく呟くように綴られてありました。
北アルプスの穂高岳周辺に限らず、過去には様々な場所で悲しい事故が起きています。
たった一日、巡り合わせが違えば悲劇にはならなかったのか?
それも何かの巡り合わせなのか…
もし、魔のスパイラルがあるとしたら…?
【自信→過信→強行→困難→事故・遭難→最悪は死…】
敢えて困難を求めることが塾達者の山登りだとして
“少しでも高みへ!”との思いがこのような悲劇を招く結果になってしまう事は
同じく山を愛し、少しでも高みへ!と目指す者として、深く考えさせられる事でもあります(__)
天候や撤退の見極めを誤ると確実に気象遭難に繋がります!
天気予報を調べれば天候悪化もある程度は予想がつくはず…。
敢えて困難に立ち向かう事が高みなのか…?
今の私のレベルでは、最初から登らない事…ビバークするより小屋かテントで停滞を選びます!!
『せっかくここまで来たのに勿体ない!』と言われたら、答えは1つ!
『また、お天気の良い日に登ればいいやん♪』
春山とはいえ、悪天候が予想される北アルプスで“命懸けのスキルアップ”をするつもりは私にはございません(__)
下山時でも…?
穂高の稜線のような場所だとしたら、例え仕事を休んで周囲から顰蹙(ヒンシュク)を買ったとしても停滞します。
死んでしまったら何もできませんが、どんな事でも死ぬ気にさえなれば挽回できますから…。
只、もし自分が雪山を縦走中に天候が予想外に急変したら…
装備があってもちゃんとビバークができるのだろうか…と?
雪山に登るからにはやはり、色々な意味で経験と覚悟が必要だと思います。
過去の全ての悲しい事故を決して他人事だと思わず、我々は【先人の遺した教訓】として!
再び同じような悲しい事故を起こさない為にも
心して謙虚に山と向き合いたいものですね…☆彡
大切な方を遭難で亡くされた御遺族の方々に御悔やみの言葉を申し上げると共に…
お亡くなりになられた方々の御冥福を心より御祈りさせて頂きます...。
■遭難は標高の低い山や日帰りハイキングでも発生しています。
【連れて行ってくれるから自分は何もやらなくても大丈夫】という甘い考えを捨て、登山に対するしっかりとした自覚を持ちましょう。
(長野県警遭難対策本部地域部地域課・春山で遭難しないために…より転載)
10票!!! 【山は逃げない】
でも、スケジュールに縛られる人って、結構いると思う。
無理は承知 かな~~。
確かにそうなんですが、体力が衰えると厳しい山は遠退くかも…(^^;
どうしてもお休みが限られるので、タイトなスケジュールは致し方無しなんですが…
攻めるだけじゃなく、引き際も大事かと~
安全な登山計画もスキルのうちですかね♪