加代子のつぶやき

毎日の生活で思うこと

岩手山下山

2016-07-31 09:37:55 | Weblog

岩手山の下山は綱張温泉を目指してのルートだった。リーダーから、下山はロープウェイで下りると聞いていたので、登山よりは楽だろうと思っていたが、これがなんととんでもないことだった。

岩が多かった登り道とはちがい、樹林のなかを下りていく。熊がでそうでこわいし、人とすれ違うことも困難なほど細い道を下りてゆく。かなりの距離を歩いて広いところに出たら、お花畑とよばれる場所だった。ああ、私は、ばかなことにお花畑からロープウェイにのるのだと思っていた。歩きはここで終わりか・・・とホッとしたのだが、これは下山のほんおさわりでしかなかった。

一休みした後は、登って下って、また登って・・。帰宅してから地図を確認したが、朝8時ごろ開始した下山が、ロープウェイの駅につくまでに、5時間は歩いたと思う。

足が痛くて、地面に足をつくたびに左足の膝がズキズキした。なるべく右足からおろして負担を軽くしながら、先頭の人たちからおくれながら、一歩一歩と歩いていく。段差がないと歩けるのだが、階段もあったりで、下りると痛みが走る。苦行だと思った。

もうだめだ・・・もう限界だ・・というときに、ロープウェーの駅が見えた。

リュックをおろして、スキーリフトに身体を預けたときの安堵感は、もう、ことばがないくらいだった。さわやかな風に吹かれながら、幸福感でいっぱいになった。

   最後は綱張り温泉の湯船でからだをのばして、至福の時をすごした。

  私を岩手山に誘ったリーダーのことば。「かよこさん、いつか盛岡市からでも岩手山が見えたら、私はあの山頂に行ったことがあるって思えたら、誇らしい気持ちになれると思うよ」 のことばに、挑戦してみようと思った岩手山登山。ほんとうにつらい経験だったけれど、それ以上に、楽しいこと、美しい風景、こころの高揚、満足感、さまざまな体験をさせてもらえた。

 山登りって・・・・。すごいなあ! である。