2011-03-14にアップした「漢検理事長任期途中解任は堀場雅夫氏による権力闘争ではないか?」の記事中に一部まちがいがありましたので削除することにしました。その部分を修正し表題を改めて再掲いたします。
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3月5日、漢検(日本漢字能力検定協会)の池坊保子理事長(68)が任期途中で解任されました。任期途中の解任というのは、普通にはないことです。代わって新理事長に選任されたのは、高坂節三・東京都教育委員(74)です。漢検の不祥事が明らかになった後、理事長に元日本弁護士連合会会長・鬼追明夫氏が就任し、昨年2010年4月に池坊氏が理事長に就任しました。
解任の理由は、「池坊氏が国会議員で多忙であり、東京在住のため理事会出席が難しい」というものでした。新理事長の高坂氏は東京から京都に移住して漢検業務に専念すると言っています。
池坊氏は毎日新聞の取材に「これまで理事会には出席してきた」と、多忙などとする解任理由を否定しました。「協会に退任を要求する怪文書が届いたり、街宣車がやって来て『退任しろ』と迫られたりしていたと言います。他の理事からも『経営力がない』と退任を勧められた。私を嫌う人の差し金としか思えない」と反発し、「弁護士と相談して法的措置を検討する」と話しています。
解任に賛成した漢検理事の有名人には、堀場雅夫・堀場製作所最高顧問や有馬頼底・臨済宗相国寺派管長(委任状)がいます。有馬氏は2月17日の朝日新聞で、「2億円の申告漏れ」を報道されています。京都仏教会の重鎮の一人です。堀場氏は京都財界の雄であり、地域政党「京都党」の後見人で実質的なオーナーと言ってもよい。
新理事長となる高坂節三氏は京都育ちの東京人です。経歴は京大卒、元伊藤忠商事常務、元栗田工業会長というものです。こんどの解任劇について注目するべきは、2009年時点で「まえはら誠司東京後援会代表者」であることです。今も代表者であるかどうかは知りません。
池坊保子氏は公明党衆議院議員。池坊家元・専永氏夫人。長女は池坊次期家元に予定されています。
堀場雅夫氏と高坂節三氏のつながりは財界人脈でしょうか。堀場雅夫氏は京都党の後見人で、高坂節三氏は「まえはら誠司東京後援会代表者」の地位にありました。
これらのことから、今回の漢検理事長任期途中の解任劇は堀場氏の「仕掛け」ではないかと私は見ています。京都党の実質オーナーである堀場氏による権力闘争でしょう。名分のない強引な仕業です。