川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

<沖縄> うちつづく米軍ヘリ事故 事故不安や騒音被害に悩む県民に鞭打つ「誹謗中傷」の人たち

2018-01-26 22:41:56 | Weblog

〇2016.12.13. 21:18ごろ
 米軍普天間飛行場所属のオスプレイが、沖縄県名護市安部(あぶ)の海岸から約80メートルの浅瀬に不時着。機体は翼と胴体が分離して大破し、乗員5人のうち2人が負傷しました。海上の夜間訓練を終わって普天間飛行場に帰る途中の不時着事故でした。 ※参照クリック 共同通信「大破している現場映像」

〇2017.09.11.
 2016年12月13日オスプレイ不時着事故の米軍事故報告書を防衛省が発表しました。

〇2017.10.11. 17:20ごろ
 米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53が飛行中に機内から出火し、沖縄県東村高江の米軍北部訓練場付近の民有牧草地に不時着後、大破し炎上しました。これは2004年8月に沖縄国際大(宜野湾市)に墜落したヘリと同型機。乗員7人は無事で、地元でもけが人は出ていません。
 ※参照クリック NHKニュース10月12日

〇2017.12.07. 10:20ごろ
 沖縄県宜野湾市の保育園で、米軍ヘリが上空を通過した際に屋根にドンと音がして、直径約7.5センチ、長さ9.5センチ、重さ約210グラムのコップ形状のものが落ちていました。REMOVE とか US という文字が認められます。時事通信が下のように伝えました。 ※参照クリック ANNニュース「保育園に落下物 米軍ヘリからか」


保育園、米軍大型ヘリの落下物か 園児けがなし 近くに普天間飛行場
(時事通信 2017/12/07-23:09)

 12月7日午前10時20分ごろ、沖縄県宜野湾市野嵩の「緑ケ丘保育園」の屋根に航空機のものとみられる落下物が見つかった。当時、保育園には園児約60人と職員11人がいたが、けが人はいなかった。

 県警によると、大きさは直径7.5センチ、長さ約9.5センチの円筒形で、「US」などの英語の表記があった。落下物の形状から米軍のCH53E大型輸送ヘリコプターから落下した可能性がある。県警と防衛省が米側に照会している。

 保育園は米軍普天間飛行場から約300メートルの距離で、滑走路の延長線上にある。同飛行場は住宅密集地にあり、米軍機による事故の危険性が指摘されている。


〇2017.12.08.(時事通信)
 沖縄県宜野湾市の保育園で米軍ヘリコプターの落下物とみられるものが見つかった問題で、沖縄県の富川盛武副知事は8日午後、米軍キャンプ瑞慶覧(北中城村など)で米海兵隊太平洋基地司令官のポール・ロック准将と面会した。ロック准将は、海兵隊のCH53大型輸送ヘリの部品であることを認めたが、飛行中に落下した可能性は低いとの見解を示した。

〇2017.12.11. 21:09(時事通信)
 沖縄県宜野湾市の保育園で米軍ヘリコプターの落下物とみられる部品が見つかった問題で、防衛省沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長は11日、宜野湾市役所で佐喜真淳市長と面会し、米側から部品は飛行中に落下したものではないとの回答があったと説明した。

 部品は、米海兵隊CH53大型輸送ヘリのもので、プロペラの損傷を検知する装置を保護するカバーだった。落下したとされる時間帯に離陸したCH53の機体について、米側は「(部品は)全て離陸前に取り外され、専用の袋に保管されていることが確認された」と説明。他のCH53のカバーも全て基地内に保管されているとしている。

〇2017.12.13.(沖縄タイムス)
 米軍ヘリの部品が園舎の屋根に落下したとみられる事故で、沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園に対し、米軍が落下の可能性を否定したことを引き合いに「自作自演では」などと誹謗(ひぼう)中傷する十数件の電話やメールが相次いでいる。命が脅かされただけでなく、心ない“言葉の暴力”が園児や保護者、園関係者を二重三重に苦しめている。

〇2017.12.13. 10:10ごろ
 沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小学校の校庭に、上空から米軍ヘリの窓枠が落下しました。同小は米軍普天間飛行場に隣接しており、米軍側は米軍機CH53ヘリコプターからの落下物だと認めています。


校庭で授業中の小学校に米軍ヘリ窓枠7.7kg落下 沖縄・普天間
(毎日新聞 2017年12月13日 夕刊)

 県警宜野湾署などによると、落下したのは約90センチ四方のアルミ製の枠で、校庭の中央付近に落ちてきたという。当時、校庭では2年生と4年生の計約50人の児童が体育の授業中で、落下物の風圧で飛び散った小石が4年生男児1人の手の甲に当たり、軽いけがをした。沖縄防衛局によると、米軍から「CH53から窓が落ちた」と連絡が入ったという。同小は米軍普天間飛行場とフェンスを挟んで隣接しているが、市教委は「同小への落下物は聞いたことがない」としている。

 米軍普天間飛行場近くでは2004年8月、沖縄国際大に大型輸送ヘリが墜落し、炎上。12月7日にも緑ケ丘保育園で米軍機の部品とみられる円筒状の物体が見つかったばかりだった。また、12月13日は同飛行場の垂直離着陸輸送機オスプレイが同県名護市沖に不時着、大破した日から1年となる。

米軍ヘリ窓枠落下 児童まで10メートル 沖縄・普天間
(毎日新聞 2017年12月14日 朝刊)

 沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小の校庭に13日、米軍機から重さ7.7キロの窓が落下した。近隣では今月7日も米軍機の部品とみられる円筒状の物体が保育園に落下したばかり。学校は米軍普天間飛行場に隣接しており、この日の事故後も上空を頻繁に米軍機が飛び交った。保護者や住民からは「もうこんな怖い思いはしたくない」と憤りの声が上がった。

 同小と宜野湾市教委によると、落下当時は体育の授業中で4年が運動場東側で鉄棒と縄跳びをし、2年が運動場西側のバックネット近くにいたという。縄跳びをしていた児童グループは、落下地点から約10メートルの距離にいたとみられる。落下時に砂や小石が当たった4年男児も縄跳びをしていたという。

 大村朝永教頭によると、米軍機は普段から校舎上空を飛んでいたが、この日はいつもよりも低く飛んでいたという。「(窓が)ひらひら落ちてくる感じで、落ちてきたらバンという音がした」と話す。校庭にいた児童は教員の呼びかけで走って校舎内に避難し、校内放送でも「落下物があったので校舎内から出ないように」と呼びかけた。避難した後、動揺して泣いていた児童もいたという。その後は校舎内で待機し、全校集会を開いた。


〇2018.01.06. 16:00ごろ(沖縄タイムス)
 沖縄県うるま市伊計島東側の海岸に、米軍普天間飛行場所属のUH1ヘリコプターが不時着した。住民の話では、現場から50メートルのところに住宅がある。県警や同市消防本部によると、けが人や火災などはなかった。米軍は同日、県側に計器の異常による緊急着陸と説明した。伊計島には昨年2017年1月、普天間所属の攻撃ヘリが不時着している。

〇2018.01.07. 11:43(琉球新報)
沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園への部品落下から1カ月が経過したが、原因の解明は進んでいない。在沖米海兵隊が関連に否定的だが、落下物が跳ね上がったとの証言や衝撃音が確認されている。

 沖縄防衛局は5日、琉球新報の取材に対し、「(落下物と米軍機の因果関係などについて)米側に照会をしている。関係機関で連携して引き続き確認、対応したい」と述べた。

〇2018.01.08. 16:45ごろ(琉球新報)
 8日午後4時45分ごろ、米軍普天間飛行場所属のAH1攻撃ヘリコプターが、読谷村儀間の比謝川行政組合廃棄物処分場の敷地内に不時着した。けが人などの情報は入っていない。近くで畑仕事をしていた人の110番通報を受け、嘉手納署員が現場に向かった。午後6時半現在、ヘリは離陸していない。

 県警によると乗員は2人で、警告灯が点灯したため不時着したという。不時着した場所は読谷村の西海岸近く。東側約500メートルには住宅地、南側にはホテル日航アリビラがある。


米軍ヘリ部品落下の緑ヶ丘保育園、米軍ヘリ窓落下の普天間二小
保育園にも小学校にも誹謗中傷が集まっている
上の2017.12.8. 2017.12.11.時事通信記事で紹介したように、米海兵隊は内部調査の結果、「米軍ヘリからの落下物ではない」と明確に否定しています。

しかし上の、今年2018.1.7.琉球新報が伝えるところでは、沖縄防衛局の緑ヶ丘保育園落下物に関する照会に対して、米軍は何も答えていない。米軍ヘリからの落下物否定から1カ月近く過ぎてるにもかかわらず、米軍は沖縄防衛局の照会を無視しています。この無視は、落下否定の信頼性への疑念をかきたてるものです。

米軍当局の「落下物否定」を受けて、上の2017.12.13.沖縄タイムス記事で紹介されているように、当の保育園に誹謗中傷するメールや電話が入っています。簡単に言えば、米軍が明確に否定していることを根拠にして、「落下物は米軍ヘリからの疑い濃厚」としたことを、「左翼」や「反日」グループが米軍批判のために作為したと言うのです。

ユーチューブにもこのタイプの人たちによる動画がいくつもアップロードされています。中には、どこが作為であるのかと、落下物と同型のものを映像で詳細に示して解説しているものもあります。

落下物である軍用ヘリ部品と同型品をどうやって入手したのか、興味の募るところです。そして、この同型品をくわしく解説できる知識をどうやって得たのか、これにも興味が募ります。兵器類や車両・艦艇・航空機類なら本やネットで概略知識を得ることができます。しかし、このような小さな部品を解説しようと思えば、メンテナンス解説書がなければわからないでしょう。これは軍用機部品ですから、整備兵か軍用機メーカーでしかわからないでしょう。そのうえ、解説するアナウンスも手馴れている感があります。

ずっと昔のことですが、右翼の街宣カーがうるさくてたまらない時代がありました。ばかでかい音量のスピーカーで軍歌などを流し、それに車両1台単独というのは案外少なくて、複数車両でがんがんやるのです。それをやっている若い男たちは暴力団風に見えてこわかった。

あるときある人に、高くついていそうなバス型車両や団員を食べさせていくお金はどこから出るんだろうと聞くと、その人はカネの出元は自民党や自民党を応援するボス達だと答えました。

なんでそんなことをするのかと、重ねて聞きました。政治家では表立って言えない誹謗中傷を右翼の街宣にしてもらうということでした。

  ◇

なにしろ強大な米軍が明確に否定しているので、保育園の方は弱い者いじめのような単純な誹謗中傷を堂々とできるのでしょうが、普天間第二小学校の運動場に落ちたヘリ窓は同じやり方でいじめることはできません。

90センチ四方で重量7.7キロとものが大きい上に、たくさんの学童や先生がいるだだっ広い空から降ってきたのです。ごまかしようがありません。

普天間飛行場から飛び立った軍用ヘリ3機が普天間二小の上空を通過していき、その爆音をBGMにして、(*参照クリック)何かがひらひらと校庭に落ちていく証拠映像まであります。米軍もそれが米軍ヘリからの落下物だとすぐに発表しました。

これでは、誹謗中傷を趣味のようにしている人たちでも、「落下ヘリ窓が米軍ヘリのものではない」と主張するのはむりなことです。つけ入る隙がありません。

それで普天間二小への誹謗中傷の根拠は何にしたかというと、1980年代に普天間第二小学校の移転問題が検討されながら、実現しなかったことを問題にしました。普天間飛行場を悪者にしたり、普天間飛行場移転を要求するのはお門違いだ、そんな資格はない。移転可能だった時期があったにもかからず、移転を断った連中が悪いというのです。

保育園の落下物では、落下してくる状況の目撃者がいません。そして米軍はヘリ飛行中の落下物ではないと明確に否定しました。これらを根拠に、保育園関係者や保護者の偽計作為だと誹謗中傷する人たちがつづいています。

普天間二小では、2年生と4年生が体育授業で運動場に出ている時に、重さ7.7キロのヘリ窓が落下しました。目撃者多数。米軍も飛行中の落下を認める発表をしました。落下物について異論をはさむ余地はありません。


だから誹謗中傷を事にする人たちは、誹謗の方向を変えて、普天間二小を移転できる時期があったのに反基地運動を継続するために移転しなかった左翼と左翼同調者が悪い、と誹謗中傷をつづけています。

危険物が落ちてくるような普天間飛行場の近傍に小学校を設置している方が悪い。この理屈は、普天間飛行場の近傍に居住して生活している住民が悪い、と言っているのと同じことになります。


こうした非情な言い分の根拠にしているのは2010年の産経記事であるらしいけれども、この移転問題についての沖縄タイムスの事実調査報道をネットで読むことができます。

※参照クリック 普天間第二小学校移転は反基地運動に妨害された? (上)(中)(下)

2017年12月13日の普天間第二小学校運動場への米軍ヘリ窓落下事故を受けて、政府と米軍の間で二小上空を飛行しないという話し合いが成立していました。しかるに今年2018年1月18日、米軍ヘリ3機が二小上空を飛行しました。

この飛行を米軍は明確に否定しました。レーダー軌跡も調べたうえでのことだと言いました。これに対して、防衛省は二小設置の監視カメラ映像を公開しました。(※参照クリック)その映像動かぬ証拠となりました。

普天間飛行場近くの緑ヶ丘保育園屋根上落下物(米軍ヘリ部品)が、「飛行中の米軍ヘリから落下したものではない」という米軍発表をうのみにはできません。


コメント

<沖縄> 普天間基地米軍ヘリ3機 1月18日午後、普天間二小上空を飛行 米海兵隊はこれを否定、防衛省は上空飛行の証拠映像を公表

2018-01-19 21:39:27 | Weblog

2018(H30).1.18.午後、沖縄・普天間基地所属米軍ヘリ3機が普天間第二小学校の上空を飛行しました。普天間第二小学校では同日午前、米軍機の部品落下などを想定した避難訓練を実施したばかりのことでした。

18日夕刻までに米海兵隊は、普天間二小上空飛行の事実はないと否定。防衛省は同18日夜遅くに、防米軍ヘリが普天間二小上空を飛行している証拠映像をマスメディアに公開。その映像は直ちに、多くのメディアを通じて全国報道されました。

海兵隊が上空飛行をしていないと言ったことが証拠映像でくつがえった。これはたいへん重要な注目点です。


米軍ヘリ3機、普天間二小上空を飛行
 (時事通信 2018/01/19-00:03)

 18日午後1時25分ごろ、昨年12月に米軍ヘリコプターの窓落下事故が起きた沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小学校の上空を、米軍普天間飛行場(同市)を発着する米軍ヘリ3機が編隊飛行した。防衛省沖縄防衛局の監視員が目視し、同校に設置したカメラで確認した。
 *参照クリック 米海兵隊ヘリ、普天間第二小学校の上空付近を飛行(防衛省提供動画)

 防衛省関係者によると、在沖縄海兵隊はレーダーの航跡や操縦士の証言から、小学校上空での飛行を否定した。防衛省の指摘に対し、「学校上空を飛ばないよう指示しており、パイロットも理解している」と回答した。

 (注1)この「普天間二小上空飛行否定」回答が事実に反することを防衛省公開動画が証明
     しています。
 (注2)今回、レーダー航跡と搭乗員証言を根拠にして学校上空飛行を否定したことで、在
     沖縄海兵隊声明の信頼性に疑問があることが明らかになりました。このことは記憶
     にとどめておきたい重要なことです。


 防衛省はこの回答を受けて18日夜、米軍ヘリを現場で同日午後撮影した動画を公開。異例の措置を取った。

 窓落下事故は昨年12月13日に発生し、同校は学校上空を絶対に飛ばないよう米側に要請。防衛省と在日米軍は、普天間第二小を含む全ての学校上空の飛行を最大限、可能な限り避けることを申し合わせていた。

 (注)宜野湾市立普天間第二小学校では昨年12月13日に米軍ヘリの窓が校庭に落下した事故
    が発生しています。事故発生時には60人ばかりの児童が校庭にいて、落下地点から10
    メートル余りのところに児童がいました。1月18日午前には、上空に接近する米軍ヘ
    リから避難する訓練をしたばかりでした。




米軍ヘリ窓、普天間第二小学校に落下 (時事通信 2017.12.13.)

 2017年12月13日午前10時10分ごろ、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に隣接する市立普天間第二小学校(同市新城)のグラウンドに、約90センチ四方の航空機の部品とみられるものが落下した。県などによると、米海兵隊CH53E大型輸送ヘリの窓枠で、現場にいた児童らの近くに落ち、1人が落下時の風圧で軽傷を負った。

*参照クリック (映像) 2017.12.13.普天間二小上空の米軍ヘリから何か(ヘリ窓)が落下

 同12月7日には同飛行場から約300メートルにある保育園に、同型の米軍ヘリの部品が落下したとみられる事故があったばかり。現場を訪れた翁長雄志知事は記者団に「とんでもない、許されないことだ」と述べた。防衛省は米軍に同型機の飛行自粛を求めた。


■■CH53E大型輸送ヘリとは

  CH53E大型輸送ヘリは全長30メートルで、米軍ヘリの中でも最大級。高さは8メートルあり、オスの馬を指す「スーパースタリオン」の別称がある。3基のエンジンを装備し、最大で55人の兵士、約15トンの貨物を運びながら、千キロ以上を飛び続けられる性能を持つ。

 CH53Eが普天間飛行場に配備されたのは1990年前後。配備されてから事故は絶えない。1999年に国頭村安波沖で墜落し乗組員4人全員が死亡、2013年に普天間所属機が米韓合同軍事演習中に韓国で炎上事故を起こした。

 昨年2017年は特に事故が相次いでおり、6月に久米島空港に緊急着陸し、10月には東村高江で炎上。12月7日にも宜野湾市内の保育園でも部品の一部が見つかった。米軍ヘリから落下したと見られる。


2004年、沖縄国際大学構内に米軍ヘリ墜落
墜落現場に出動米兵が阻止線 沖縄警察も阻止線内に自由に入れず

 旧型となるCH53D大型輸送ヘリは2004年、宜野湾市の沖縄国際大学構内に墜落しました。墜落現場は普通の市街地の大学構内というのに、米軍兵士が出動して事故機を含む周辺を封鎖。立入禁止にした。

 沖縄警察は米軍封鎖線の外周を警備してこの阻止線を守った。もちろん直接に現場検証ができないし、それゆえ捜査も事実上できない。沖縄警察にとっても屈辱ものでしょう。

 わたしはこの光景をニュースで見たときショックを受けました。
 そして沖縄の現状や歴史に関心を持つきっかけになりました。

 普通の市街地の大学構内なのに、米軍事故が発生したら、
 日本人も日本警察も米軍の阻止線の内に入れない。
 日本国内でこんなことが日常生活の中にあるのは沖縄県だけでしょう。

 *参照クリック (映像) 沖縄国際大学米軍ヘリ墜落当時の消火と阻止線の米兵


コメント

<加計・195国会攻防(2)> 韓国学生募集案内で虚偽宣伝もしくは誇大宣伝 結論は、加計学園の日程に合わせて獣医学部設置認可が下りている

2018-01-16 23:38:30 | Weblog

前回と同じ2017(H29).12.7.参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会における民進党・白眞勲参院議員の質問を国会議事録で読みます。


岡山理大(加計学園)、獣医学部設置認可前に韓国で学生募集説明会

テーマは、獣医学部設置認可前に韓国で行われた学生募集。その募集に使われた韓国語「獣医学科募集案内」に、虚偽宣伝もしくは誇大宣伝と言うべき内容が含まれていることについてです。

韓国語のパンフを使って韓国で獣医学部設置認可前の学生募集活動をしても、日本ではわからないだろう。そして、学生募集パンフの中で岡山理科大学の学術成果の虚偽宣伝をしたり、獣医の収入の誇大宣伝をしても、韓国人にはわからないだろう。加計学園はたかをくくっていたことでしょう。


野党+政府答弁で政府側が説明を渋る事柄に注目する

与党質問+政府答弁の国会議事録を読んでいると、新聞をくわしく読んでいる身にとっては新しいことを知ることができるというほどでもなく、大方は政府広報を読んでいるような気持ちになります。

野党質問+政府答弁を読んでいると、野党議員の質問主旨から焦点をずらしたり、質問主旨と関係のない事柄を話して質問時間を浪費させる答弁が数多くあることがわかります。

野党の質問にまともに答えようとしない政府答弁が重なると、それは政府が説明したくない事柄なのだとわかってきます。説明を渋る事柄は、政権当局者にとってマイナスになる事柄なんだと、誰だって理解するでしょう。森友・加計はそういうものですね。

※議事録の掲載に際しては議事録の文字量が多すぎるので、文字量を少なくするために、議事録にある質疑答弁のことばを短く書き直している部分や、発言を一部省略しているところがあります。

※議事録原文に興味がおありの方は、http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/195/0190/main.htmlを参照願います。


(2017.12.7.参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会)

 ※質問を<Q1> 答弁を<A1> …というように記します

 ※白眞勲議員の質問では、委員会に提出した資料を引用しながら話しています。この資料が
  何ページまであるのか、国会議事録だけでは知ることができません。この資料の1~6ペ
  ージは、文科省が民進党に提出した韓国のセハンアカデミーで行った説明会で使われた
  「獣医学部募集案内」です。



<Q1> 白眞勲議員(民進党)
 (※加計学園が獣医学部設置認可前に韓国において開いた獣医学部の説明会の資料だとして、2017.11.28.文部科学省が民進党に資料提出した韓国語の獣医学部学生募集パンフ6ページ分の4ページ目左下を示して) そこのところに何て書いてあるかというと、これ、4ページ目の一番下の部分ですけど、岡山理科大学は、ノーベル賞受賞者鈴木章教授、ワイアード・アウディー・イノベーション・アワード、これは英語だからあれですよ、受賞者、山本俊政教授を輩出し、全世界で認められている研究成果がある大学ですと書かれています。

 でも、鈴木章氏は北大の教授時代に、1979年の成果でノーベル賞を受けたわけで、岡山理科大学の教授となったのは北大退官後の1994年からたった一年だけなんですね。それでは輩出したことにならないんじゃないんでしょうか。これは大臣、お答えください。 

<A1> 文部科学大臣・林芳正
 私もちょっと韓国語が読めないものですから、今の翻訳でということでございますが、おっしゃられたように、韓国でのPR活動の際に配付しているパンフレットにノーベル化学賞受賞者の鈴木章さんを紹介した箇所があるところでございます。

 平成六年に岡山理科大学の教授として就任されたことは事実であるとは聞いておりますが、輩出というのは、優れた人物が続いて世に出ることと、こういう広辞林の定義によりますと、若干この記載は誤解を招く表現だというふうに私も見ましたし、そういう指摘が実際ございまして、既に削除をされておると、こういうふうに聞いております。 (注)虚偽宣伝です

<Q2> 白眞勲議員(民進党)
 これは毎日新聞に、11月15日にこの資料、そういう報道がなされていることは間違いないんですよ。そのときに、削除するということを言っているんですけれども、私、11月29日にネットからこれ入手しました。そのときには、まだこれ書いてあるんだよ。

指摘を受けたものがあるんだったらば、すぐに回収して別のものを用意しなければならないんじゃないんですか。これ、余りにもずさんですよ、これを一つ取ってみても。

 この間、これが記載されたまま普通に韓国では学生募集がされているということなんですよ。問題ないですか。

<A2> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 指摘の箇所については、既に削除しているということでございます。ただ、委員御指摘のとおり、その記述については、正確性を欠く、誤解を招く点については、文科省としても、法人の方に指導して、それについて対応いただいたということでございます。

 今後、学生に、募集に当たっては、誤解を招くことのないように説明を行うように法人に対しては適切に指導していきたいと存じます。

<Q3> 白眞勲議員(民進党)
 いや、これから気を付けますじゃないんですよ。学生は、一生に一回だけなんですね。ここはもっと深刻に考えなきゃ駄目なんじゃないんでしょうか。

 全くその辺について、ずさんですよ、この今の予定のぺたっと貼ったやつも。貼った、ぺたっと貼ったということを今認めたわけだし、それでこのノーベル賞受賞でしょう。
 (注)「予定のぺたっと貼ったやつ」という問題は前回記事<加計・195国会攻防(1)>に書
    きましたのでよろしくお願いします。


 次、この資料の次のページの5ページ見てください。
 一番下に日本語で、なぜ獣医学部が人気なのかと、これ皆さん読めるはず、という記述がありますけれども、その下にはこう書いてある。

 タイトルの下に、日本、職場人、これ職場人はまあサラリーマンのことでしょう、月給の2倍、3倍以上、高年収、高年俸代表職業獣医師というタイトルなんですね。

 その下を直訳すると、日本での獣医師は高年俸の職業として認識されています、三十代獣医師の平均年棒が7000万ウォン、まあ大体これは日本のレートで10分の1で700万円、それに肉薄し、大きな動物病院、総合病院に在職中の獣医専門医あるいは個人獣医師の平均年俸は1億、つまり日本円で1000万円以上ですと書いてある。
 (注)これ、誇大宣伝です。

 私、これ、ひとつ文科大臣、梶山大臣にも聞きたいんですけど、私も大学受験でいろいろ失敗したりしていたんですけれども、大学案内の中に、大学出たらこれだけの年収になりますよなんて書いてあった大学案内ないんですけど、これ質問通告していないけど、見たことあります。

<A3> 文部科学大臣・林芳正
 私の受験時代を思い出すと、38年前になりましょうか、ちょっとその辺は大変記憶が不明確でございます。

<Q4> 白眞勲議員(民進党)
 では、梶山大臣。


<A4> 内閣府特命担当大臣(地方創生)・梶山弘志
 大学の内容については書いてあっても、その先の就職先、またどういう資格を取ってかということに関しては私も見た記憶がございません。

<Q5> 白眞勲議員(民進党)
 普通、大学の案内に、ここにいらっしゃる委員の中に、大学案内の中に大学出たらこれだけの年俸ですよって、普通は書かれませんよ。これだけ見ても、何かまるで獣医師になると日本ではもうかるんだみたいなことを言っている。

 それで、ちょっと農水省にお聞きしましょう。
 三十代獣医師の平均年俸は幾らか。また、大規模な獣医系の病院で働く獣医師、つまりここに書かれている内容ですよね、さらには個人開業の獣医師の平均年俸は幾らでしょうか。

<A5> 農林水産大臣官房審議官 小川良介
 獣医師の平均年収につきましては、厚生労働省が公表しております平成28年賃金構造基本統計調査によりますと、従業員10人以上の企業に勤務する獣医師は、平均年齢が約36歳で、その平均年収を試算すると568万円となっております。なお、大規模あるいは個人経営の病院に勤務する獣医師といった規模別の平均年収につきましては、統計がないため把握していないところでございます。

<Q6> 白眞勲議員(民進党)
 つまり、今お聞きすると獣医師の平均賃金が568万円だということ、これ(※獣医学科学生募集パンフ) 700万円と書いてある。100万円ぐらい差が付いている。

 また、この700万というのはサラリーマンの平均年収の2、3倍だと書いてある。皆さん御存じのように、大体4、500万円ですよね、今サラリーマンの平均年収というのは。ですから、普通のサラリーマンの年収よりは少し高い程度かもしれない。

 ちなみに、国家公務員の平均年収、これ670万円。つまり、大企業のサラリーマンですとこれぐらいもらえるということでしょうから、この獣医師の平均賃金は決して高くない。ましてや2、3倍というのは、これおかしくないですか。文科大臣、どうでしょうか。

<A6> 文部科学大臣・林芳正
 PR活動、これ認可前のことでございますが、議員から御指摘のあったように、しっかりと誤解を招かないようにやっていくということが大事だと思います。

 今後はもう認可の後ということで募集活動ということになるわけでございますが、学生さんにしっかりと誤解を招かないようにということは常に我々も留意をしながら、必要な場合は適切に指導してまいりたいと思っております。

<Q7> 白眞勲議員(民進党)
 誤解を招かない、そのとおりなんですね。誤解を招いちゃ駄目なんですよ、今も申し上げたように一生に一回の話ですから。

 今の韓国というのは若年層の失業率、非常に高いです。日本の大学に入るには、韓国の一般家庭にとってみても、物価水準が違いますから、日本の人以上に韓国の人の負担感というのは大きいんですね。

 だから、これ見ると、いや、でも授業料払っても後で元取れるよみたいな、そんな感じの説得なんですね。

 それから、6ページ目の下の白抜きの部分、見てください。
 日本での獣医学部は高年俸職業人養成所という認識がありますって書いてある。その前に、岡山理科大学獣医学部は、現在の社会的使命を理解し、貢献できる国際的医療人養成所として誕生することになりますと書いてあります。

 これ、文科大臣、既存の獣医学部というのは高年俸職業人養成所なんでしょうか。これ随分と失礼なことが書いてあるんだけど、まず、これどうなんでしょうか。

<A7> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 全国に獣医学部あるいは獣医大学が16ございますけれども、基本的には獣医師の国家試験を合格し獣医師として働くということになっておりますので、給与についてはそれぞれの職種によって違いますけれども、目的としては、獣医師の資格を持って現場において活動するというふうな方だと理解しております。
 (注)「既存の獣医学部というのは高年俸職業人養成所なのか?」という質問に答えていま
    せん。


<Q8> 白眞勲議員(民進党)
いや、だから、聞いているのは、高年俸職業人養成所なんですかと聞いているんですよ。

<A8> 文部科学省高等教育局長・義本博司
先ほど申しましたように、獣医師の資格を持っていわゆる専門職としての活動をするいわゆる養成機関の一面を持っております。給与につきましてはそれぞれのなる職種によって異なりますけれども、ベースとしては、高度の獣医師の資格を持って活躍する人材を養成する大学としての高等機関だと理解しております。
 (注)「既存の獣医学部というのは高年俸職業人養成所なのか?」という再度の質問に対し
    ても、はぐらかして答えません。


<Q9> 白眞勲議員(民進党)
 答えてないですよ。もう一回聞きますよ。私が聞いているのは、高年俸職業人養成所なのですか、イエスかノーかですよ。

<A9> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 お答えいたします。
 獣医師としての職業人養成所で養成をするというふうなミッションを持っておりますけれども、高年俸ということについては、それぞれの職種によって異なりますので、一概には言えないと存じます。
 (注)獣医学部は高年俸職業人養成所なのか否か? まだ確答しません。「年棒の高低は獣医
    学部教育の関知しないところ」と答えれば済む話ですけど。


<Q9> 白眞勲議員(民進党)
 じゃ、このカタログ、間違っていますね。

<A9> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 先ほど大臣申し上げましたように、進学を希望する者に対して誤解を招かないような形での事実を伝えることが大事でございますので、その点については必要に応じて指導することについて考えていきたいと思います。
 (注)まちがっているか否か、の答えになっていません。

<Q10> 白眞勲議員(民進党)
 いや、だから、間違っているかどうかですよ。でたらめじゃないんですかということを聞いているんです、私は。

<A10①> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 再三の答弁で大変恐縮でございますけれども、事実に即した形で正確に記するということがベースでございますので、問題があれば適切な指導をしていくということでございます。

 ――※ここで委員会理事が委員長席へ。野次も入る。――

<委員長> 高階恵美子議員
 速記を止めてください。

   〔速記中止〕

<委員長> 高階恵美子議員
 速記を起こしてください。

<A10②> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 高年俸かどうかにつきましては、それぞれの職種との比較の問題がございますので一概に言えませんけれども、ベースとしましては誤解を招かないような形での正確な記述が大事でございますので、大学に対しても必要に応じて求めていきたいと思っておるところでございます。

<Q11> 白眞勲議員(民進党)
 聞いたことに答えていないですよ、委員長。委員長、答えていないですよ。間違っているかどうかを聞いているだけじゃないですか。

<委員長> 高階恵美子議員
 速記を止めてください。

   〔速記中止〕

<委員長> 高階恵美子議員
 速記を起こしてください。

<A11> 文部科学大臣・林芳正
 全体をしっかりと日本語に直してみた上で、今御指摘のところの記述につきまして不適当だと思われるようなことがあれば、しっかりと指導してまいりたいと思います。

<Q12> 白眞勲議員(民進党)
 是非、これ翻訳をちゃんとしてもらえればもう本当にどのぐらいずさんかということがどんどん出てくると思いますので、きちっと翻訳をしてもらいたいと思いますね。

 続きまして、7ページ御覧ください。この赤枠で囲われているところ。これ何て書いてあるかというと、2018年度岡山理科大学獣医学科願書を受付実施と書いてあるんですよ、びっくりマーク。日にちが2017年9月25日となっている、ここをクリックするの。これクリックしますと、お手元の8、9ページに飛ぶわけですよね。

 この9ページの真ん中辺りに、準備生選考日程と書いてあって、願書受付及び書類提出、9月26日より施行。それからまた、願書の受付のみならず、その下には、一段階、結果発表、願書受付後1週間以内、二段階、面接試験後1週間以内と書いてある。


 (注1)大学設置審による獣医学部設置認可答申日が11月9日、文科省によるこの答申発表
     が11月10日、文科大臣による設置認可発表が11月14日。11月14日以前の学生募集
     は違反行為です。
 (注2)2017年11月10日答申発表は金曜日。11・12は土日。13日月曜日、中一日を置いて
     の14日、文部科学大臣認可発表です。すなわち大学設置審答申発表の翌々日に正式
     認可が下りたという勘定になります。この処理速度は異例中の異例。
     役所の認可行為は担当セクションの長から事務次官まで数々の段階の承認印を取り
     付けていく稟議書が必要になります。この各段階の長が自席にじっとしているわけ
     ではないから、必要な承認印をそろえるのに日数がかかります。だから、これはた
     いへんなスピード処理です。


 つまり、願書の受付どころか試験もやっている。認可前に既に募集を掛けているのではありませんか。これ、認可前に願書の受付とか試験してもいいんですか。まず、文科大臣、お答えください。

<A12> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 韓国におけます学生募集に関しましては、加計学園に確認いたしましたけれども、岡山理科大学獣医学部による学生募集ではなく、加計学園韓国支社と学生募集活動等に関して提携しているセハン・アカデミーという協力校が留学前の準備教育として位置付けている、独自の教育プログラムの募集であると聞いています。
 なお、岡山理科大学獣医学部による留学生の選抜試験につきましては、設置認可前には行っていないと承知しております。

<Q13> 白眞勲議員(民進党)
 これ、業者がやっているんだと、加計学園知りませんよという言い方ですね。ところが、この6ページ目の、一番下の白いところに、021345313422と書いてありますよね。これは何かというと、お問合せの電話番号なんですよ。学校法人加計学園韓国支局。

それと、今の9ページ目のちょうど真ん中よりちょっと下に赤い字で電話番号書いてありますよね、345313422。同じじゃないですか、これ。その下に何と書いてあるか。「KAKE」というマークが付いているでしょう。学校法人加計学園韓国支局長チェ・グンテクさんと書いてあるんだよ、これ。

 つまり、これ学生募集は加計学園がやっているのと一緒なんですよ。向こうの業者がやっているから俺は知らねえというわけにいかないんですよ。これ、どうなんですか。

 (注1)セハン・アカデミー (SeHan Academy) というのは、韓国の大手受験予備校で、手
     広くやっているように思われます。ピンク字部分をクリックしていただくと、その
     ホームページが開きます。
 (注2)セハン・アカデミーが加計学園の依頼を受けて、岡山理大獣医学科の受験説明会を
     開いている画像がネットに残っています。そこには加計学園関係者もいるのです
     が、「獣医学科PR」なのか「獣医学科学生募集」なのか判然としません。


<A13> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 セハン・アカデミー自身が学生募集の活動に関しまして加計学園の韓国支局といわゆる協力関係を結んで行っているということでございますので、その意味においては、その内容につきまして、加計学園に対して番号をお聞きして、その内容についての問合せ先を記することについては特に不適切なものというふうには認識していないところでございます。

 (注1)日本国内に例を仮定すればわかりやすい。或る受験予備校が岡山理科大学獣医学科
     の説明会を開いた。そこには岡山理大の関係者が出張して説明した。受験に関する
     照会や印刷物・書類の入手、受験手続については岡山理大入試広報部へ。
      この仮定例で韓国説明会を想定すれば、セハン・アカデミーが校舎内で岡山理大
     獣医学科の説明会を開いた。岡山理大から関係者が出張して説明した。照会・書類
     入手・受験情報・受験手続について必要あるときは、加計学園韓国支局長のチェ・
     グンテク氏に電話してください、ということでしょう。
 (注2)もう一つ考えられることは、セハン・アカデミー内に加計学園韓国支局のデスクを
     置いて、チェ・グンテク支局長らが「学生募集及びPR活動」をしているのかもし
     れません。


<Q14> 白眞勲議員(民進党)
 これ、ちょっと違いますよ。6ページ目の下のこれ電話番号も今一緒だと言いましたよね。韓国のマスコミの報道でも、加計学園の韓国での説明会には日本から教授陣も来ている。加計学園の韓国の責任者も来ているんですよ。セハン・アカデミーという現地の業者の動画でも、千葉科学大学が、まあ名前は言わないけども、動画で日本語で話していらっしゃる。

 そのホームページの別のところにはこう書いてあるんです。加計学園韓国支局ソウル事務所はセハン・アカデミーだけです、一つですと。一緒ですと書いてあるんです。

 このような答弁、ちょっと問題ありますよ、これ。一緒ですよ、一緒になって募集しているんですよ。それも、加計学園だけじゃなくて、ほかの大学、岡山理科大学の獣医学部だけではなくて、加計学園のいろいろな学部を全部ここが募集しているんですよ。募集しているんじゃありませんか。どうなんですか、これ。

<A14> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 学園の方にも確認いたしましたけれども、加計学園の中の大学、あるいはそれ以外の大学についても契約を結んで学生募集に関する活動について協力するということについて、韓国の中での活動としては一般的に行われているものと聞いています。

 御指摘の韓国の学生募集に関しましては、岡山理科大学の獣医学部による学生募集ではなく、加計学園韓国支局と学生募集活動について提携しておりますセハン・アカデミーという協力校自身の中での留学前の準備教育、日本語教育等を行いますけれども、その準備教育と位置付けられている独自の教育プログラムでの募集と聞いているところでございます。


<Q15> 白眞勲議員(民進党)
じゃ、その、何、準備教育の募集だったらいいんですか。募集は駄目だけれども、準備教育だったら、そしてまた、自分はやらなくて誰か別の業者にやらせればいいんですか、文科省は。

<A15> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 活動の形としては先ほど申し上げたところでございますので、岡山理科大学自身が募集を行っているところではございません。理科大学の獣医学部による留学生の選抜については、設置認可前に行われていないということについては確認しておりますけれども、あらかじめ定められた日程、方法に基づいて適切に行われることが大事でございます。

<Q16> 白眞勲議員(民進党)
文科省さんは、加計学園側の方に立って答弁しないでもらいたい。

――以下、省略――



結論は、加計学園の日程に合わせて獣医学部設置認可が下りている

2017年7月28日付日刊ゲンダイは、同年7月23日に行われた岡山理科大学オープンキャンパスのパンフレット写真を掲載しました。

そのパンフレットには、「2018年度入試のポイント[獣医学科、獣医保健看護学科] / 試験日自由選択制(11/18・19)」と書かれてあります。2018年度入試とは、2018年(H30年)4月入学者向けの入試のことです。

昨年7月の時点で、印刷物に「試験日自由選択制(11/18・19)」と書くことができる大胆さには呆れるばかりです。

大学設置審の認可答申が昨年11月9日、答申発表が11月10日。答申に基づく正式認可が11月14日で、林文部科学大臣が記者会見して発表しました。11月10日は金曜日。土日は役所が休みですから、13日月曜日の中一日を置いただけの11月14日文科大臣認可です。この異様な早さに注目します。

<Q12> で白眞勲議員が韓国での学生募集について資料を提示して、2018年度岡山理科大学獣医学科願書を9月25日から受付実施と書いてある、と指摘しています。

2017年(H29年)7月の時点で、「試験日自由選択制11/18・19日」記載パンフレットが存在しています。

文科大臣の獣医学部設置認可が下りたのは、2017年11月24日。加計学園の日程に文部科学省が合わせたということになります。



安倍内閣支持率26%(毎日世論調査)のさなかに加計学園は…

2017年(平成29年)1月20日に第193国会(通常国会)が召集され、同年6月18日に閉会しました。この国会では、組織犯罪処罰法改正案(別名:共謀罪、テロ等準備罪)、森友・加計学園問題、陸上自衛隊PKO日報問題などが話題の焦点になりました。

この193国会では、とりわけ加計学園問題では安倍首相、森友問題では安倍昭恵夫人への不信感が国民の間に高まりました。

共同通信社が2017年(H29年)7月15、16両日に実施した全国電話世論調査では、内閣支持率が35・8%に落ちこみ、不支持率が53・1%まで上がりました。

毎日新聞はその1週間後、2017年(H29年)7月22、23両日に全国世論調査を実施しました。内閣支持率が26%、不支持率が56%でした。

2017年(H29)年7月の二つの世論調査の結果は2012年12月安倍政権発足以来、最悪のものでした。そういう7月に、岡山理大獣医学部「試験日自由選択制(11/18・19日)」記載のオープンキャンパス・パンフレットが存在するという加計学園の大胆さを何と言えばいいのでしょうか。


虚偽宣伝と誇大宣伝は教育機関としての信頼度を落とす

前回に引き続いて、韓国における加計学園岡山理科大学獣医学部獣医学科学生募集説明会に関する国会質疑応答を読みました。

加計学園岡山理科大学は、獣医学部募集PRパンフに「ノーベル賞受賞学者を輩出した」と、虚偽と言っても差し支えないコピーを書きました。

またこの募集PRパンフには、獣医師は平均年棒700万円で、1000万円の年棒も期待できると書きました。しかしこれは誇大宣伝で、獣医師の実際の平均年収はこれよりかなり低いものということが、上の政府側答弁で判明しました。

こうしたことは、政商的な立ち回りで加計学園の教育事業を拡大してきた加計孝太郎理事長の事業性向を表すものであって、教育機関としての信頼度を落とすものです。



コメント

<加計・195国会攻防(1)> 政府委員、加計学園を守る 韓国語パンフ「獣医学科募集案内」

2018-01-12 23:59:45 | Weblog

安倍首相による2014年憲法9条解釈変更の提起からというもの、ときおり、国会議事録を読むことにしています。国会議事録の量はぼうだいです。まず読む前に、調べてみたい課題が議論されている衆参の委員会を見つける手間がかかります。国会議事録を読み、課題を理解するには手間ひまを要します。だから、興味のある課題に限って「ときおり」読むということになります。


与党質問の基本は政府広報

与党議員の国会質問はおもしろくないものが多い。与党質問は、政府がしゃべりたいことをしゃべらせる、すなわち政府広報のための国会質問という感があります。

政府側には記者会見、広報、各省の各部局ごとのホームページで公開情報があります。また新聞やテレビのニュースの主力は政府や各級の警察・司法を含むお役所発表をほぼそのまま伝える記事です。

そういうわけで、お役所発表とほぼ同質の答弁を得ることになる与党質問+政府答弁で、興味をそそられることは少ない。逆に野党質問+政府答弁になると、発見が多いというのがわたしの感想です。


野党質問+政府答弁では政治の弱点が見える

野党質問+政府答弁を読んでいると、野党議員の質問主旨から焦点をずらした官僚や大臣などの答弁が数多く見られます。それだけでなく昨年の通常国会では、安倍首相が質問主旨とまったく関係のない事柄を答弁して、野党の質問時間配分を浪費することもしばしばありました。

触れたくない課題については、政府側答弁は官僚・大臣を問わず、意図的に野党質問時間浪費戦術をとっているのではないか。

このように、野党の質問にまともに答えようとしない政府答弁が重なると、それは政府が説明したくない事柄なのだと理解できます。説明を渋る事柄は政府にとってマイナスになる事柄なんだと、誰だってそう理解するでしょう。



2017(H29).12.7.白眞勲議員質問と政府側答弁の攻防の焦点

昨年2017年12月7日、参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会で民進党・白眞勲参院議員が、韓国内で配布された韓国語の岡山理科大学獣医学部学生募集PRパンフを資料提示して、質問に立ちました。

このパンフは昨年2017年11月14日文部科学大臣設置認可以前に、韓国内で配布されていました。もちろん認可前の学生募集は許されていません。

上の韓国語学生募集PRパンフには、「設置認可申請中」とか「学生募集予定」ということばが印刷されていません。これでは、誰もが、「獣医学部設置認可済」と思うでしょう。ということは、募集パンフと募集PRパンフとでは、実にまぎらわしい。

昨年2017年11月15日毎日新聞が、このパンフの記載内容について事実と異なる誇大宣伝があることを報道しました。

毎日新聞報道で韓国語パンフがクローズアップされた後の、同年11月28日民進党の党内部会に文部科学省が資料提出した同パンフには小さい文字で「予定」と書いたラベルが貼付されていました。

この「予定」が、白眞勲議員質問と政府側答弁の攻防の焦点です。認可前の学生募集PRについては、文部科学省高等教育局が説明会を開き、PDF文書でていねいな行政指導をしています。

ブログトップの図は、「平成29年度大学設置等に関する事務担当者説明会資料」PDF26ページのコピーです。

〇参照クリック
大学設置審認可中における適切なPR文書の書き方見本と細かな注意(2017.12.22.平成29年度説明会資料26ページ)


(毎日新聞 2017年11月15日 22時06分)
<加計学園> 岡山理科大学 ノーベル学者「輩出」? 削除へ 韓国留学生パンフ
 学校法人加計学園が韓国で配った岡山理科大獣医学部の留学生募集パンフレットで、同大は2010年にノーベル化学賞を受けた鈴木章北海道大名誉教授らを「輩出」し、「世界が認める研究成果を挙げている」と記述されている。鈴木氏は北大教授時代の1979年に発見した有機化合物合成法でノーベル賞を受け、北大退官後の94年に岡山理科大教授となったが、在任は1年間にすぎない。

 岡山理科大での業績と誤解を招きかねない表現について、同学園広報室は取材に15日、毎日新聞の指摘を受けて当該部分を削除するとした。

 加計学園は獣医学部定員140人のうち20人を留学生枠とし、14日の設置認可前から韓国でパンフレットを配っていた。毎日新聞が入手したカラー6ページのパンフレットは「(獣医師は)日本の会社員の2~3倍の高収入」とし、学園のホームページでもハングルで「日本で有名な名門学校法人」とアピールしている。

 パンフレットによると志願資格は来春までに高校を卒業し、所定の日本留学試験を受けていることが条件。日本語600字の志望理由書などの提出も求めている。学園の系列大はアジアや中東などから留学生を受け入れている。


上に書いたような状況をふまえて、2017.12.7.参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会における民進党・白眞勲参院議員の質問と政府側答弁を次に見ていきます。

議事録の文字量が多すぎるので、文字量を少なくするために、議事録にある質疑答弁のことばを短く書き直している部分や、発言を一部省略しているところがあります。

議事録原文に興味がおありの方は、http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/195/0190/main.htmlを参照願います。


(2017.12.7.参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会)

 ※質問を<Q1> 答弁を<A1> …というように記します

<Q1> 白眞勲議員
(*加計学園が獣医学部設置認可前に韓国において開かれた獣医学部の説明会の資料だとして、2017.11.28.文部科学省が民進党に提供した韓国語の獣医学部学生募集パンフ6ページ分の)1ページ目表紙のまん中に「予定」という文字が貼ってあります。いかにも後で慌てて貼ったような感じなんですけれども、これ、本当に認可前の説明会に配られたものなのか、まず文科省に確認いたします。
 (注)質問の主旨は、文科省提供の「予定」文字貼付のパンフが、韓国説明時のものと同一
    なのか? 韓国説明後に日本で貼付した別物ではないか? ということです。


<A1> 政府参考人(文部科学省高等教育局長・義本博司君)
 韓国におけるPR活動の際に付されたパンフレットについては、予定と明記した上で配付しているものと聞いているところでございます。
 (注)「貼付」と「明記」では、厳密には意味が異なります。「聞いている」というのは伝
    聞です。Q1の主旨は「韓国説明時に貼ってあったのか否か」ですから、A1は答え
    を外しています。


<Q2> 白眞勲議員
 もう一回お答えください。これ本当に(*韓国説明時に)貼られたものなのかどうかを私は聞いているんです。

<A2> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 その形状については確認しておりませんけれども、今お話がありましたように、予定という形で資料が出されて、活動としてされているものと聞いております。
 (注)これも岡山理大から聞いたという伝聞だけで、「韓国説明時に貼ってあったのか否
    か」の答えになっていません。


<Q3> 白眞勲議員
 私は昨日質問通告していますよ、これ。貼ったものかどうかっていうのを聞いてくれって言ったじゃないですか。ちゃんと答えてください。もう一回答えてください。

<A3> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 大学に確認いたしましたけれども、貼って配ったということでございます。
 (注)なぜ1回目にこの簡単な答えを出さなかったのか? なぜ3回も質問しなければ、答
    弁者はこの単純な答えを話さなかったのか? どう考えてもわたしにはわからないの
    です。


<Q4> 白眞勲議員
 時間がもったいないんですよ。最初からちゃんと質問に答えていただきたいと思います。
 一般的に、認可前に学生等に説明するためには、資料にはどのような内容を記載しなければなりませんか。

<A4> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 設置認可前においては募集活動を行うことはできませんが、設置認可申請中などと明記した上で認可がまだなされていないというふうなことを明確にしてPR活動を行うことになっています。

<Q5> 白眞勲議員
 高等教育局の大学設置等に関する事務担当者説明会の中にありますけれども、その中には、① 設置認可申請中という文字が大きく明確に記載されている、また、もう一つ、② 予定であり、変更があり得る旨が大きく明確に記載されていることが重要だと書いてありますけれども、それでよろしゅうございますか。

<A5> 文部科学省高等教育局長・義本博司
 大学設置に係る提出書類の作成の手引の中において、議員御指摘のような記述をしております。

<Q6> 白眞勲議員
 この1ページ目から6ページのどこにこの2点について書かれているんですか。教えてください。

<A6> 政府参考人(文部科学省高等教育局長・義本博司君)
 パンフレットの中においては、予定という形で書かれるということにおいてその手引の趣旨を満たしているというふうに理解しております。
 (注1)この答弁は、「文字を大きく明確に記載」という条件を、わざと無視しています。
 (注2)Q5で白眞勲議員が引用しているのは、「平成29年度大学設置等に関する事務担当
     者説明会資料」26ページ(文部科学省高等教育局高等教育課大学設置室私学部私学
     行政課法人係 平成29年12月22日)からの引用です。これを発行しているところの
     高等教育局長の発言とは驚きものです。
 (注3)ブログトップの「認可申請中における適切なPR活動の例」をご覧ください。これ
     は文科省PDF26ページのコピーです。


  <認可申請中における適切なPR活動の例>
  ―(文科省高等教育課大学設置室PDF26ページから再掲)―

  ◎適切な例のポイント
   ①「設置認可申請中」の文字が大きく明確に記載されている
   ②「予定であり,変更があり得る」旨が大きく明確に記載されている

  ◎下記のような場合、不適切なものとなる
   ①「設置認可申請中」の文字が小さい
     → 受験生等に対して設置が決定したと誤解を与えるおそれがある
       ので,大きく明確に記載すること。
   ②「予定であり,変更があり得る」旨の記載がない
     → 上記と同様に,受験生に対して誤解を与えるおそれがあるの
       で,必ず大きく明確に記載すること。
   ③ 募集開始時期が認可前となっている
     → 認可されるまで学生募集及びそれに類する行為は一切行えな
       い。


<Q7> 白眞勲議員
 ちょっと待ってくださいよ。
 下記のような場合は不適切なものとなると書いてあるんですよ。① 設置認可申請中の文字が小さい、② 予定であり、変更があり得る旨の記載がない、③ 募集開始時期が認可前となっている。
 今の答弁はそうすると、この予定が一文字書いて貼ってあるだけでもいい、ということでよろしいんですね。

<A7> 政府参考人(文部科学省高等教育局長・義本博司君)
 認可が確定していないということの趣旨が関係者に伝わることがポイントでございますので、そういう趣旨からここに貼られている資料、パンフレットについてはその旨を満たしているというふうに理解しております。
 (注1)「ここに貼られている資料」というのは、小さい字で「予定」と書かれたラベルを
     貼ったパンフということでしょう。これだけで「その旨を満たしている」という高
     等教育局長の答弁です。
 (注2)しかし、高等教育局内作成になる行政指導文書に明記されている条件の一つ、「設
     置認可申請書」の文字がない。行政指導条件違反です。
 (注3)「受験生等に対して設置が決定したと誤解を与えるおそれがあるので,大きく明確
     に記載すること」という条件に対して、「予定」の文字が小さいものであると白真
     勲議員は言っていて、高等教育局長は答弁で、それを否定していないので、「小さ
     い文字」であることはまちがいありません。ですから、これも行政指導条件違反で
     す。


<Q8> 白眞勲議員
 じゃ、これは不適切なものとなるというのは、どういう意味なんですか、これ。おかしいんじゃないんですか。 ※注…上のA7答弁で<認可申請中における適切なPR活動の例>の「下記のような場合、不適切なものとなる」という行政指導条件と違い過ぎるので「おかしいんじゃないんですか」と問いかけている。

<A8> 政府参考人(文部科学省高等教育局長・義本博司君)
 説明会におきましては、議員御指摘の資料とともに、別の資料でございますけれども、医学部、獣医学部の進学説明会というような資料で設置認可申請中であるというのは明記している資料もございますので、全体として適切に対応されたというふうに理解しております。
 (注1)この答弁は、上のA7答弁が高等教育局の部下が作成した行政指導条件を満たして
     いないことを、答弁者である吉本高等教育局長が自覚していることの証明です。
 (注2)なぜなら、議論の的になっている指摘資料ではなくて、別の資料を持ち出している
     からです。これでは吉本高等教育局長の答弁に論理的整合性が成り立ちません。こ
     のA8答弁は単なる言い訳に過ぎない居直り答弁で、酷いものです。今の政権には
     強力与党議席数に安住する傲慢さが目立ちます。


<Q9> 白眞勲議員
 もうはっきり申し上げますけど、これ、上にタイトルで、ハングルで大変皆さんには申し訳ないんですけど、獣医学科募集案内となっているんですよ。募集なんですよ。最初のタイトルから募集になっていますよ。ぺたっと貼ってあるんでしょう。全然これ、満たしていないんじゃないんですか。満たしているというふうに言っていいんですか、本当にこれで。
 (注1)この議論の結論がこれです。パンフのタイトルが「獣医学科募集案内」。岡山理大
     獣医学部には獣医学科と獣医保健看護学科と二つの学科があるので、このタイトル
     は「獣医学科」で正しい。
 (注2)獣医学部設置認可前の韓国内説明会でのパンフタイトルが「獣医学科募集案内」で
     すから、これはもう立派な文科省行政指導違反、政府側答弁者は言い抜けのしよう
     がありません。


<A9> 政府参考人(文部科学省高等教育局長・義本博司君)
 繰り返しになって恐縮でございますけれども、設置認可が行われていないということについての趣旨を伝えるということがポイントでございますので、パンフレットの形状において、さらには、その進学説明会で配らせた資料においてその趣旨が明記されているというふうに理解しております。
 (注)空疎な答弁です。韓国語パンフで韓国内説明会なら違反してもわからないだろうとい
    う加計学園の気持ちでしょう。あからさまな事実が明るみに出ているのだから、政府
    側は加計学園の違反行為を認めて、加計学園を呼び出して叱りつければ済む話です。
    それなのにここまでして加計学園を守らなければいけない吉本高等教育局長は哀れで
    す。


<Q10> 白眞勲議員
 じゃ、明記しているものが配っているということでよろしゅうございますよね。すぐにそれを委員会に提出していただきたいと思います。
 委員長、よろしくお取り計らいのほどお願いします。

委員長(高階恵美子)
 後刻理事会で協議いたします。




コメント

<加計学園> 加計理事長、年末に姿を現す 岡山理科大学獣医学部は文科省の設置認可前に韓国で学生募集 韓国語パンフには誇大宣伝も

2018-01-10 23:58:54 | Weblog

加計学園岡山理大、文科省設置認可前に獣医学部学生募集 韓国で
2017(H29).11.15.毎日新聞は、加計学園岡山理科大学獣医学部の学生募集パンフ(韓国語でカラー6ページ)を韓国で配っていたと報道しました。

設置認可前の学生募集は違反行為であります。韓国内で韓国語で募集ならわからないと考えたのでしょうか。

この、「文科省の設置認可が下りる前の学生募集」という事実は、加計学園岡山理科大学側にとっては獣医学部設置認可の下りることが確定的であり、予定通りの既定路線であったことを示しています。


加計理事長、雲隠れ解禁
「加計学園」の加計孝太郎理事長が2017(H29)年12月28日、平昌(ピョンチャン)オリンピックの出場を決めたフィギュアスケートの田中刑事選手の壮行会に出席しました。問題が表面化してからマスコミの前に姿を現すのは初めてです。12月29日ANNニュースが、壇上からにこやかに話す加計氏の姿を伝えています。

加計孝太郎理事長
「この1年間、私ども学園にとってはさまざまなことがありましたけれども、最後のクリスマスイブに大きな大きなクリスマスプレゼントをいただきました」

<森友・加計> 2017歳末、安倍首相「騒がしい1年」 昭恵夫人「つらい1年」、 籠池「拘置所独房」越年拘留をクリック閲覧してみれば、安倍夫妻・加計・森友の境遇の違いが身に沁みます。


韓国学生募集パンフで誇大宣伝
韓国語募集パンフレットには、岡山理科大医学が2010年ノーベル化学賞を受けた鈴木章北海道大学名誉教授らを輩出し、世界が認める研究成果を上げていると書かれていました。

毎日新聞記事によれば、鈴木氏は北大教授時代の1979年に発見した有機化合物合成法でノーベル賞を受け、北大退官後の94年に岡山理科大教授となったが、在任は1年間にすぎなかった。

「ノーベル賞受賞学者を輩出」というのは誇大宣伝です。「輩出」ということは、岡山理科大学から複数のノーベル賞受賞学者が出たということになります。しかし、岡山理科大学からノーベル賞受賞学者は一人も出ていません。

さらに、この韓国内配布学生募集パンフには、日本では獣医師の収入が平均的会社員の2~3倍だとしています。これも事実ではありません。

   ◇

このことについて、白眞勲参院議員(はくしんくん、民進党)が、2017(H29).12.7.参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会で質問しています。次回の当ブログは、この国会議事録を読みます。


コメント

<森友学園> 義家弘介前文部科学副大臣「森友学園の要望で大阪府が審査基準を改定し、小学校設置の道が開かれた」

2018-01-07 14:34:32 | Weblog

「森友」も「加計」も同じ。発端は規制緩和。森友は大阪府。加計は国家戦略特区諮問会議。諮問会議議長は安倍首相です。

現衆院議員・義家弘介(よしいえひろゆき)氏はかつてヤンキー先生のニックネームで有名になりました。そして第1次安倍内閣当時の安倍首相の引きで、2007年7月参院選初当選。参院議員を1期務めたのちに衆院に鞍替えし、現在衆院3選の自民党議員です。

第3次安倍第2次改造内閣 2016(H28).8.3.~2017(H29).8.2.の文部科学副大臣を務め、2017(H29).2.8.に始まる森友学園国有地売却問題の国会質疑では、文部科学副大臣として答弁する立場でした。彼は2017(H29).11.15.衆議院文部科学委員会で質疑に立ち、加計問題についてこう言っています。

「私は八月七日まで文部科学副大臣を務めておりまして、これまでの経緯を細かく把握している立場にございますが、」

副大臣として「経緯を細かく把握している立場」であった義家議員が、政府に質問するのはなぜでしょうか?

2017(H29).12.1.衆議院財務金融委員会では、「森友問題」の質疑に立ちました。もとより政府を擁護し、報道や野党を批判する内容の質疑です。

この質疑の中で、森友学園が小学校設置基準の緩和を大阪府に要望し、それに応えて大阪府が審査基準を改定したので、小学校設置への道が開かれたと述べています。

このブログでも、森友問題の発端は橋下前大阪府知事、松井現大阪府知事による小学校設置基準の規制緩和だと書いてきました。

(参照クリック)2017/04/01森友事件の端緒 橋下・松井の維新ラインで変更された
      「大阪府私立小学校及び中学校の設置認可等に関する審査基準」のカ所


しかし義家議員の国会発言での認識には、森友問題が大阪府の規制緩和に始まるという経緯を公に認定するという重みがあります。なにしろ義家議員は、昨年前半の通常国会で森友問題に文科省副大臣として対応してきた人ですから。

「規制緩和」なら何でも良いことのように受け取られがちです。しかし森友・加計問題の事例は、「規制緩和」には常に利害が絡むものだということを物語っています。

義家議員(自民党)の会計検査院報告に関する質疑発言のうちから、関係部分を以下に採録します。

--------------------------------------------------------------------------------

2017.12.1.
衆議院財務金融委員会
義家弘介議員質疑発言
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/195/0096/main.html


 今回の国有地売却、これはそもそも大阪府が新たな私立小学校の開設について認可適当の判断を出したことからスタートしております。土地の売買ではなくて、この認可適当の判断からスタートしておりまして、元来大阪府では、幼稚園のみを設置する学校法人については、借入金による小学校の設置は認められておりませんでした。

 それに対して平成23年7月26日、森友学園が審査基準の要望を提出、翌平成24年4月に大阪府の審査基準が改定され、森友学園の小学校設置への道がここで開かれることとなりました。 *(注)平成23年=2011年、平成24年=2012年

 認可適当という判断に至るまでは、審議会の委員の皆様から多くの懸念も示されたとお聞きしております。しかし、最終的には、平成27年1月27日付で認可適当の判断が出されました。その際、小学校建設に係る工事請負契約の締結状況、寄附金の受け入れ状況、詳細なカリキュラム及び入学志願者の出願状況など多数の重要事項について、随時審議会に報告する旨を付しての認可適当という異例のものでもございました。 *(注)平成27年=2015年

 これに伴い、森友学園は、平成27年5月、国と買い受け特約つきの貸付契約を結び、建設工事を着工、その際、もともと判明していた土壌汚染や地下埋設物の撤去を行うために開学を1年延期、平成29年4月開学に延期し、その後、くい打ち工事をしていた平成28年3月に新たなごみが見つかり、開学まで1年と迫る中で、先ほどの会計検査院の検査報告にもあるように、かなり制約された状況の中での交渉であったというわけでございます。 *(注)平成27年=2015年、平成28年=2016年、平成29年=2017年


コメント

<森友・加計> 2017歳末、安倍首相「騒がしい1年」 昭恵夫人「つらい1年」、 籠池「拘置所独房」越年拘留

2018-01-03 23:51:21 | Weblog

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


安倍昭恵夫人、ベルギーから勲章を受ける(年の瀬)

昨年2017年12月7日、女性の社会参画推進への貢献をたたえて、ベルギーから安倍昭恵首相夫人に勲章が授与されました。安倍昭恵夫人は授与式のスピーチの終わりに、次のように話しました。その声の調子には胸をつまらせた様子がありました。

今年は私にとって、ほんとにいろんなことがあったので…、あのう…つらい1年でした。その中で最後に、ベルギーからこのような立派な勲章をいただけて、がんばってきて良かったなあと。そんな気持ちでおります。ほんとうにありがとうございました」(2017.12.7.駐日ベルギー大使館授賞式)

「つらい1年」とは、むろん、森友学園への国有地格安売却問題のことです。この問題にかかわる登場人物の中では、昭恵夫人は主役級の一人です。


安倍首相、経団連審議員会でゆとりのスピーチ(年の瀬)

昨年2017年12月26日、安倍首相が日本経済団体連合会審議員会に出席して、経済政策と戌年への抱負を話しました。首相は笑顔と柔らかい声の調子で、スピーチ終わり近くの部分を次のように話しました。

「相場の格言では、申酉(さるとり)騒ぐ戌(いぬ)笑う、と言うそうであります。本年の酉年は、余り多くは語りませんが、私にとっても、本当に騒がしい1年でありました。来年の戌年は、どうか、日本中で笑いの絶えない1年であってほしい。そう願っています」(2017.12.26.経団連審議員会)

妻にとってつらかった1年は、勲章をもらって、わが心をいたわる「良い年の瀬」で終わりました。

夫にとって騒がしかった1年は、10月衆院選大勝利と株式相場の好調で、「戌年に希望をつなぐ年の瀬」で終わりました。


加計孝太郎理事長、フィギュア選手壮行会でスピーチ(年の瀬)

この1年間、私ども学園にとってはさまざまなことがありましたけれども、最後のクリスマスイブに大きな大きなクリスマスプレゼントをいただきました。(2017.12.28.フィギュアスケートの田中刑事選手壮行会)



籠池夫妻には厳しい仕打ち 逮捕以来5カ月 まだ拘留中
保釈申請は却下 接見禁止

安倍氏の味方から敵方に変身した籠池夫妻。

森友学園の籠池夫妻は昨年2017年7月31日、経営する幼稚園の補助金詐取で起訴されました。それから5カ月。二人ともに、拘置所の独居房に拘留されたままです。

昨年11月に弁護人から保釈請求をしましたが、大阪地裁は却下しました。弁護士以外の人への「接見禁止」が続いています。籠池夫妻の息子さんや娘さんは、これまでの5カ月間、親に面会することを許されていません。

容疑事実や容疑を認めて逃亡の恐れがないという条件を考えると、これらの措置はかなり厳しい部類に入ると言えます。籠池夫妻の選挙スピーカー的パワー、それに長い収監と接見禁止を思えば、彼らに対外的放言をさせない、壁の外に出さないための措置でもあるのでしょうか。

ただし、言うまでもなく補助金詐取は犯罪です。公判前なので正確には容疑の段階ですが、判決しだいでは、籠池夫妻が罪に服するのは当然のことです。


安倍氏に味方した人は…

しかし、加計学園問題の前触れとしての文部科学省天下り摘発と前川次官辞任(*文科省狩りです)、前財務省理財局長の国税庁長官への昇任、昭恵夫人付き谷事務官のイタリア駐在大使館への転勤(*昇格人事だそうです)の対比を考えれば、安倍首相の心中を察するのは容易です。

わたしのような田舎人に察しがつのですから、大臣、官僚、与党政治家たちにとっては、察するまでもない「官邸の香り」でしょう。官邸の香り……。

大阪府の規制緩和で、籠池氏に小学校作りへの道を開いてあげた橋下前府知事、松井現知事も無きずです。籠池氏の陳情を発端にして規制緩和という政策を実行しただけですから、無きずなのはこれもあたりまえのことですが……。

規制緩和。似てますねえ、加計学園(岡山理科大学)獣医学部新設と。国家戦略特区諮問会議は政治家と民間委員とで構成されています。その戦略特区ワーキンググループ有識者と合わせて、安倍首相に特に親近していると見られるメンバーが複数入っています。彼らは安倍首相の直接の指示の有る無しにかかわらず、安倍氏の言葉の端や表情で意をくみ取る人たちであると、わたしには見えます。


コメント