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優勝の味38

2018-09-10 00:01:50 | スポーツ文化・その他

 リスペクトコラムです。
 朝起きてビックリしました。大阪なおみさんが、全米オープンテニスで優勝したのです。素晴らしい! 第一報を聞いて、今日の記事にしようと思いました。この時の記事で紹介したように、BNPパリバ・オープンで、準4大大会初優勝を達成した時点で快挙の予感はしていましたが、すぐやってきました。当ブログも下の過去記事のように実はテニスも詳しい(2005年岡山国体も観戦)です。アジア勢での史上初、まさに日本テニス界の悲願。
   
 まずは今回の優勝までの流れです。
 第20シードの大坂選手は6―2、6―4で第17シードのS・ウィリアムズ選手(米国)に勝って、四大大会で初めて優勝。序盤はS・ウィリアムズに硬さが見られ、サーブがなかなか入らず、大坂選手はサービスゲームを手堅くキープし、ラリーになると相手を動かして気分良く打たせない。第2セットで相手のイライラが募り、3度の警告を受ける。
 試合は客席からのコーチング(指導)の疑いで警告を受けたウィリアムズ選手が、主審を「嘘つき! 謝れ!」などと罵るなど荒れた展開で、表彰式では、ウィリアムズの出産後初の全米制覇を期待していた客席からブーイングが起こったそうですが、「もうブーイングはしないで」と元女王らしい態度も取ったとか。
 思うに、サッカーでもそうですが、審判のせいにするのは弱い証拠。本当の強者は審判の癖に敏感に対応して、審判も味方につけるくらいの対応をします。よく岩政選手が主審と話し込んでいましたが、強いのはそういうミスジャッジをも上回る強さを発揮する事だと思います。どんなスポーツでも試合後、審判批判に徹するのは大体強くなれないと認識しています。

 個人的に勝因として以下の点を挙げてみます。
①コーチの存在
  今季から憧れのS・ウィリアムズ(米国)らを指導した実績があるサーシャ・ベージン・コーチの指導を受けています。'84年生まれの34歳でドイツ出身のセルビア人。アメリカに移住後、一度はプロテニス選手になったものの結果を出せず、ドイツに戻ってテニスのコーチの道へ。'07年に指導したS・ウィリアムズが大きく成長。その後、アザレンカやウォズニアッキらのコーチを担当した後にてきた昨年12月に、大坂なおみのコーチに就任。
 その指導法は普段からポジティブな言葉をかけ続ける事。メンタル面が不安定で、すぐにネガティブ思考に陥ってしまう大坂選手のメンタルを鍛えたとか。徹底したのは「より堅実に」「ポジティブな態度を貫く」ことで、これにより無理なショットを狙わず、安定したストロークを手に入れることに成功したそうです。今回の決勝の相手が、かつての愛弟子で大阪選手の憧れの存在でもあったS.ウィリアムズ選手だった事も何かの因縁なのかな。今回も「セレナがスロースターターということを分かっていて、出だしを積極的に攻めたのが良かった」という大坂選手。まさにリスペクトの勝利だと思います.
   
②メンタル面の克服
 今回は相手がアメリカの強敵でどアウェー状態。ジャッジのために試合中にブーイングの嵐も起こり、若さからここでメンタルが下がってプレーが荒れるところですが、ずっと落ち着いていました。去年までの大阪選手は感情をコントロールできずに、途中で切れてしまうとそのまま自滅というパターンが多かったですが、ベージンコーチが見事に蘇生されましたね。

③減量効果
 テニスのパフォーマンスを上げるため、オフ中に7kgのダイエットに成功したそうです。オフ期間の12月中に厳しい1日約4時間のフィットネストレーニング(ボクササイズ?)を行い、体重を絞ったことでフットワークが軽く、相手の堅実なショットにも対応するようになったとか。他にもほぼ日本食中心の食事を続けていたそうです。急に強くなるスポーツ選手はこういう体を絞る傾向がありますね。個人的にはちょっとうらやましいかな。

④世代交代
 試合をすべて観た訳ではないですが、明らかに大阪選手の完勝でした。世界ランクも上、ウィリアムズ選手はいらだちでラケットを叩いて壊すという行為の時点で完敗でしょう。出産後の36歳という事で、よく決勝まで来たなぁという状況。今回のトーナメントも確か、大阪選手は完勝続きで勝ち上がってきており、若さと強さが際立っています。例えば同世代(20代前半)の好敵手がいたら、全盛期のウィリアムズ選手が相手だったら、結果は違っていたかもしれません。今回、上手く世代交代の波に乗りきれたのも勝因だと思います。
     
 今回の結果を加えて世界ランキングも7位に上昇。自身初のトップ10入りを決めています。自身はハイチ系米国人の父と日本人の母の間に大阪で生まれ、3歳で米国ニューヨークに移住。日米の二重国籍ながら、テニス選手としての国籍は日本を選択してプレー。母方の祖父は北海道在住で、大坂の日本の住民票は札幌市にあるそうです。
 試合後、S・ウィリアムズ選手にお辞儀をして「プレーしてくれてありがとう」と敬意を表し、プレー中とは正反対の弱々しい大坂の姿に、ブーイングを浴びせていた客席が一瞬固まったとか。セレーナに対して「全米オープンの決勝で対戦するのがずっと夢でした。あなたとプレーできたことに心から感謝します。ありがとう」と語りかけたそうで、20歳にして王者の風格が備わってきましたね。最後に一つだけ目に留まったのは今大会の対戦相手に世界ランク1桁がいなかった事。決勝の相手も自分(19位)よりも下でした。今度は世界ランク1位や2位を撃破する大阪選手を観たいですね。

 次が楽しみです。今回もWOWOWさんで、中継映像を観ることができずに残念でした。これがウィンブルドンであれば、深夜のNHKで観れたのにと。DAZNでも何度かもう少し下のクラスの大会で、大阪選手の試合を観た事があります。次の4大大会は1月の全豪オープンですが、ぜひ地上波で放映して欲しいです。とにかく今日はいい日でした。元気をもらいました。日本全国で。
大坂なおみ公式HP:http://www.naomiosaka.com/
  〃    ツイッター:https://twitter.com/naomi_osaka_
  〃    インスタグラム:https://www.instagram.com/naomiosakatennis/
テニス関連⑧(大阪選手):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180321
  〃  ⑦(伊達選手):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170914
  〃  ⑥(錦織選手):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140911
  〃  ⑤(岡山総合グラウンド):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070304
  〃  ④(ZIPアリーナ):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070226
  〃  ③(テニスの日):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060923
  〃  ②(岡山国体):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051027
  〃  ①(岡山国体):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051023

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